那天我喝多了,心情郁闷地回家了。和一个霸道的老板喝酒是一件很不愉快的事情,喝了酒之后,我敏锐地意识到应酬是一件极其麻烦的事情,无论是为了公司,为了自己,还是为了维持现状。。
在路上,我从自动售货机买了水来清醒头脑,一下子倒了大约一半到肚子里。。
如果这就是忍受不愉快的事情,积累数倍于节省下来的压力的补偿,那我终于明白我工作的目的了。它消失了。
当我回首那些不愉快的回忆时,我发现我正走在一条我完全不知道的路上。放眼望去,景色陌生,甚至远远看去,也没有乡村的建筑物和房屋。我找不到刚买水的自动售货机。我想我是不是喝醉了,在一个陌生的车站下车,到这里来,但我并没有因为喝多了而喝醉。
正当我不知所措时,我看到远处有光亮。还以为是民宅,就小跑过去逛路。光的身份是一家小酒馆。
在一栋非常古老的房子里,磨砂玻璃推拉门旁边,有一块长木板,看起来像是倒在一边,上面写着说不干净的半生不熟的字或肮脏。上面写着“营业”,但在诺伦上,“Yari rice”是用熟练的笔迹写的。这是一家外观古色古香的居酒屋。
打开推拉门,穿过门帘的时候,老式的店主迎面而来。这可能是我第一次看到扭曲的头带。
我是唯一的顾客,当我在店主面前的柜台座位坐下时,他皱着眉头笑着问我,“你想要什么?”
最后落座,却想起自己只是来逛路的。不过,我还是累了,决定在这个舒适的地方休息一会儿。
当我问“你有什么推荐的?”
再看店内,气氛就像是昭和时代的居酒屋。到处装饰着狐狸面具,还有其他填充动物、小雕像和海报都是狐狸。
出来说“谢谢您久等了”的是稻荷寿司。
我明白了。
◯
我一下子吃了三块稻荷寿司。吃完后,我发现我的头痛不知不觉地消失了。
“我这辈子还是第一次吃到这么好吃的稻荷寿司。”
“是啊。”他脸上带着笑容,皱得更紧了,回答道.他可能性格活泼,但稻荷寿司的味道恰恰相反,非常细腻,温柔或怀旧。那是一种不仅能满足舌头,还能满足心灵的味道。放在嘴里,妈妈的味道大概就是这样的吧。我小时候失去了母亲,所以我不知道。
当我想到这些事情的时候,我想起了我最初的目的。
“其实,我迷路了……这里是什么地方?附近有火车站吗?”他蜷缩着身子张开嘴,一脸惊讶的看着我。
“你特地过来是因为不认识我吗?我有麻烦了……”
你好像误入了一个陌生的地方土地。我想知道他到底是不是喝醉了。
店主挠了挠头,“原来如此。”
“嗯……如果你能告诉我怎么走就好了,我可以自己回家。”
“不,我不知道. , 这不是一个你可以偶然来到的地方。我不认为有人偶然来到这里。” .
当我问“嗯……这是什么地方?”时,滑动门咔哒一声打开了。
进店的男人笑着跟店主打招呼,“好久不见了,还是一样吗?”
“哦!是小郁!好久不见了,是平时吗?”
“啊,平常的要求,你弟弟怎么样了?”我来到一个好地方!
店主指着我向小郁说明情况。
◯
“原来如此,他是一个非常幸运的年轻人,偶然来到这里,那我就带他来吧。”
是生云凪辻,一个没有收集古董爱好的年轻人。他在等 30 块 Inari 寿司时告诉我这个地方。。。
这家是狐狸老板开的……一开始不知道是什么,总之是狐狸老板开的居酒屋。对了,像我这样的人,好像还是第一次来这家开了几百年的店。
“恭喜你,你改写了历史。”他在解释的最后说道。
“小郁,久等了,不好意思,我去叫那个孩子。”我跟店主打了声招呼,就开始往外走。当我急忙想跟上去时,主人拦住我说:“哦,小子!”
“我以后应该不会再来了,拿去吧。”难道这就是为什么花了这么长时间的原因吗?
当我说“呃,我现在有的……”时,店主给了我一个皱巴巴的笑容。哈!
◯
p>我跟着他走了一会儿,他突然说:“看天”,抬头看天。用我在某处听到的一句话来说,那是满天繁星,看起来就像一个翻倒的珠宝盒。
“很美吧?这附近没有光。”
我边走边仰望夜空看了一会儿,突然听到一辆汽车在行驶。稻田。视线一垂,眼前展开的是熟悉的风景。
看来他回来了。
“你可能不会再去那家店了。我不能肯定地说,但 90% 的时候不会。尝一尝然后吃。”
“那好吧,再见,”他说完就离开了。
我再也没有去过那家店。好想再吃那个稻荷寿司,可是没办法了。如果没有,我永远不会再访问。
那天早上,我仔细品尝了递给我的稻荷寿司。如果我能再去那家餐厅,我想安心吃那个蓬松的稻荷寿司。
作者:一日一日一ヨ羊羽子
原文:◆稲荷屋◆
その日飲み過ぎた私は憂鬱な気分で自宅へ向かっていた。威張り散らす上司と飲む酒は大層不味く、会社の為なのか自分の為なのか、よくわからない現状を維持する為なのか、人付き合いとは非常に面倒なものだと飲みの席の後は痛感させられる。
道中、ふらふらとした頭をすっきりさせる為に自販機で水を買って、半分くらいを一気に腹の中に注ぎ込むと少しばかり楽になった代わりに今度はじわじわと頭が痛くなってきた。
もしこれが嫌な事を普段から我慢し、ストレスを貯金額よりも数倍以上に溜め込んできた事の代償だとしたら、いよいよ何の為に仕事をしているのかわからなくなってくる。
そうやって嫌な思い出ばかり振り返っていると全く知らない道を歩いている事に気がついた。周りを見るが見覚えのない風景で、遠くを見てもビルも住宅もない田舎の一本道。今さっき水を買った自販機がどこにも見当たらない。まさか酔っ払って訳の分からない駅で降りてこんなとこまで来てしまったのかと思ったが、飲み過ぎただけでそれ程酔っ払っていたわけではない。
さてどうするかと途方に暮れていると、遠くの方に光が見えた。民家かと思い、道を訪ねようと小走りでそこまで向かう。光の正体はこじんまりとした居酒屋だった。
やけに年期の入った家屋ですりガラスの引き戸の横には、その辺に落ちていた様な縦長の木の板に綺麗とも汚いとも言えない何とも中途半端な字で"営業中"と書かれているが、暖簾には"屋荷稲"と達筆な字が書かれていた。何から何まで古風な佇まいの居酒屋だ。
引き戸を開け、暖簾をくぐると、「いらっしゃい!」とこれまた古風な格好の店主が出迎えてくれた。捩り鉢巻きなんて初めて見たかもしれない。
客は私だけで、店主の前のカウンター席に座ると「なんにします?」と皺だらけの笑顔で聞いてきた。
流れで席に着いてしまったが、ただ道を訪ねる為に来た事思い出した。しかし、適当に疲れているし、何となく居心地の良いこの場所で少し休むこと
にした。
「おすすめは?」と聞くと「少々お待ちを」と皺だらけの笑顔で何かを作り始めた。
改めて店の中を見ると雰囲気は昭和の居酒屋のような、なんともレトロな店だ。所々に狐の面が飾ってあり、他にもぬいぐるみや置物にポスターも全て狐で、なるほど、それで稲荷屋か、と納得した。
その内「お待たせ」と出てきたのは稲荷寿司だった。
なるほど、稲荷屋ね、と再び納得した。
◯
3つあった稲荷寿司をあっという間に平らげた。食べ終わってから気がついたがいつの間にか頭痛も治っていた。
「こんな美味い稲荷寿司食ったの生まれて初めてですよ」
「そうでしょう。なんせおすすめだからね」
皺だらけの店主は笑顔で更に皺だらけになってそう答えてくれた。豪快な性格なのだろうが、稲荷寿司の味は真逆でとても繊細で、優しいと言うか懐かしいと言うか。舌だけでなく心も満足させてくれる味だった。お袋の味って言うのは恐らく口にするとこういう感じなのだろう。母親を小さい時に亡くした私にはわからないことなのだが。
そんなことを考えていたら「あっ」と、本来の目的を思い出した。
「実は道に迷ってしまいまして…、ここってどこなんですか?近くに駅とかあります?」
簡単な質問の筈なのだが、店主は目を丸くして口をあんぐり開けて随分と驚いた表情で私を見ている。
「お前さんわかんねぇでここまで来たんか!そりゃ困ったぞ…」
どうやらかなり偏狭な地へ迷い込んだらしい。やっぱり酔っ払っていたのだろうか。
店主は「そうか、そうか」と頭を掻いて考え込んでいると今度は「どうしたもんか」と腕を組んで悩み始めた。
「あの…道を教えて貰えれば大丈夫ですよ。自力で帰れますから」
「いや、いかんのですよ。ワシも詳しく知ってりゃいいんだが、ここは偶然なんかで来れる場所じゃないんだよ。まさか偶然ここに来れる人間がおるとは…、いかんなぁ」
店主は随分と深刻そうな声で私にそう言った。
「あの…、ここは一体」と質問すると引き戸がガラガラと開いた。
店に入ってきた男は「久しぶりだね。相変わらず?」と店主に笑顔で挨拶した。
「おお!いくちゃんじゃねぇか!久しぶりだなぁ。いつものかい?」
どうやら常連さんらしい。
「ああ、いつものお願い。弟さんも元気かい?」
「おお、あいつも相変わら………あっ!いくちゃんいいトコに来た!」
店主が私を指差して、いくちゃんとやらに経緯を説明した。
◯
「成る程ね。偶々此処に来るなんて随分と運の良い青年だ。じゃぁ、彼は僕が連れてくよ」
男は椥辻生雲(なぎつじいくも)と言う名の骨董集めが趣味のしがない青年だそうだ。稲荷寿司30個を待つ間ここについて彼から聞いたところによると…。
ここは狐の店主が営む…ともう出だしから訳が分からないがとにかく、狐の店主が営む居酒屋で、ここへ訪れるのは妖怪やら幽霊やら椥辻さんのような変わり者だけだそうだ。因みに数百年営むこの店に私みたいに偶々やって来た人間は初めてらしい。
「おめでとう。歴史を塗り替えたね」と説明の最後にそう言われた。
「いくちゃんお待たせ。じゃぁ、悪いね。その子頼むよ」
と彼は風呂敷に包まれた稲荷寿司を受け取って「それじゃぁ、またね」と店主に挨拶をすると店から出て行こうと歩き始めた。慌てて彼について行こうすると「おお、少年!」と店主に呼び止められた。
「多分、もうここに来ることはないだろうからな。ほら、持ってけ」と稲荷寿司を包んだ風呂敷をカウンターにどんっと置いた。少し時間が掛かったのはこのせいだったのか。
「えっ、でも、今手持ちが…」と言うと店主は皺だらけの豪快な笑顔で
「構わねぇよ!店主の粋な計らいだ!がはは!」
◯
しばらく彼について行くと突然「空、見てご覧」と言われ空を見上げた。どこかで聞いた言葉を使うと宝石箱をひっくり返したような満天の星空がそこには広がっていた。
「綺麗だろ。此処ら辺は明かりが全然無いからね」
しばらく夜空を見上げて歩いていると、ごぉーっと車の走る音が聞こえた。視線を落とすとそこには見覚えのある風景が広がっていた。
どうやら戻ってこれたらしい。
「恐らく君があの店行く事はもう無いよ。と一概には言えないけど、まぁ九割九分九厘無いだろう。不思議な体験が出来て運が良かったね。それは味わって食べなさいな」
彼はそう言うと「それじゃぁ、さようなら」と去っていった。
今の所あの店に再び訪れた事はない。またあの稲荷寿司を食べたいと無性に思うが、可能性が無いのならもう訪れる事はないだろう。
あの出来事の翌朝、私は渡された稲荷寿司をちまちま大事に味わって食べていた。もしまたあの店に立ち寄る事が出来るなら、ちまちまと気にせずにたらふくあの稲荷寿司を食べたいものだ。