古老的邀请⑥<浪费的开支>

iamk 日本恐怖故事 2024-03-24 06:00:02 67 0

拥有优秀阴阳师作为远祖的五条夏树,是一名在保险公司工作的普通单身上班族,在室町时代阴阳师的命令下被送到了现代,阴阳师唤醒了他作为现代阴阳师。大式神,流花。

Ruka的出现给五条夏树的平凡生[文]活带来了一系列奇怪的事件。

这就是故事。

◇◇◇◇

五条夏希的同事中井翔子有坏习惯。[章]

无论如何,我对我的钱很粗暴。

她已经入职八年了,今年就30岁了[来],是策划部的优秀员工,工资也不错[自],但没有积蓄。

基本上,她对待工作很认真,长相还[i]可以,性格也不错,就是不太会花钱[a]

也许这就是为什么即使她有了男朋友[m],约会几次后他也会退出,甚至现在[k],她已经30多岁了,仍然单身。

她自己也认为这是错误的,她必须做[.]点什么,但她就是控制不住自己花钱[c]的冲动。

我觉得我必须要有耐心,呆在我的房[n]间里尽量不花钱,但我觉得我快疯了[恐]

但她并不总是这样。

直到最近几年我才开始感受到这种冲[怖]动。

当然,在此之前,如果有我想要的东[鬼]西,我就会买。然而,另一方面,她[故]是一名普通的白领,为自己的未来存[事]钱。

就连他也不知道是什么改变了她。

这就是为什么我不知道如何处理它。[文]

************

“我存的积蓄即将用完,我想知道是[章]否可以有什么好主意吗?有人问我有[来]没有。”

当夏希一边吃晚饭一边和流香说话时[自],穿着运动衫的流香歪着头,好像在[i]思考什么,手里拿着她手里拿着一瓶[a]啤酒。

最近,或许是因为流花已经习惯了现[m]代生活,除非有什么正当理由,她不[k]再穿着巫女服装了。

“嗯,但是你为什么要咨询在不同部[.]门工作的夏树大人?你们是好朋友吗[c]?”

本应是优秀阴阳师的夏树否认有尘世[n]的存在。鲁卡在进入正题之前先想到[恐]了那个女人。看来他关心的是性本身[怖]

“嗯,我们关系不太好。我刚入职的[鬼]时候,她负责我的培训,从那以后我[故]们就只是在工作中见面闲聊。

” >

你看,你以前开车去伊豆,和可疑的邪神纠缠在一起吧?(*)”

(*古老的邀请函②

` 「当时和我一起的宫田佑介,似乎是[事]戴着尾鳍在谈论工作时的事情,我的[文]女朋友无意中听到了,就来到了我家[章]。呃,我想这就是你一直在和我说话[来]的原因。」 ”

“这是否意味着你怀疑你浪费的开支是由某种怪物造成的?”

中井翔子本人并不不喜欢这种神秘的故事但她也不相信他们。

然而,变化太突然了,当我开始认为[自]自己可能被什么东西附体时,我开始[i]认为事实就是如此。

“嗯,我也不是想不出什么。”

“什么?怪物什么的?”

“是的,检查一下.我想听听更多。[a]

◇◇◇◇

第二天下班后,我们谈论了夏树把中[m]井翔子叫到她办公室附近的一家咖啡[k]店。

“总之,我们一起吃吧。附近的酒店[.]里有一家不错的高级餐厅,我请你吃[c]点东西吧。”

夏希叹了口气。我吐了,礼貌地吐了[n]拒绝了她的邀请。

“总之,今天就给你讲个故事吧。”[恐]

放弃餐厅的中井翔子一脸失望地坐在[怖]了夏树的面前。我点点头,然后用神[鬼]秘的表情转向夏树。

“不管怎样,记得你的消费习惯是从[故]什么时候开始的。什么时候开始的?[事]

“我想是三四年前了。但我记不太清[文]楚了.. ”

“原来如此……除非发生什么大事,否则很难准确地记住每天发生的事情。啊,是的,你看银行存折就不能知道任何事情吗?就像当你突然开始提取储蓄时。'' /p>

“嗯,我通常是一名会计师。因为我被欺负了。 “没有证据吗?” ”

中井翔子从包里拿出智能手机,开设[章]了银行账户。

“是啊,从四年前的6月份左右开始[来],提现数据明显增加了。我在7月份[自]取消了订阅。”

“嗯……5月份和6月份有什么变化[i]吗? ?”

“嗯,等一下。”

现在打开你的日历。看来他们正在确[a]认这一点。

夏希在问自己的问题时,对四年前的[m]事情非常小心,说她永远记不起自己[k]在做什么,更不用说记录了。我印象[.]很深刻中井祥子.

“好像没什么特别的……啊,六月第[c]一周我和会计部的美智子一起去了赛[n]马场,这让我想起了。”

中井翔子第一次去赛马场是受朋友美[恐]智子的邀请,美智子不参加比赛,但[怖]非常喜欢马。

那天,我没有买赛马票,只是看着围[鬼]场,坐在草地上看马儿潇洒地奔跑。[故]

“然后,到了下午,我突然想赌。”[事]

然而,由于她不知道马匹的速度,甚[文]至不知道赌票的种类,所以她输了大[章]。曾经。

“你仔细想想,就是从那时起你就开[来]始想花钱了。”

是因为你赛马输了吗?

如果是这样的话,你通常不会尝试通[自]过赛马或其他赌博来收回你的钱吗?[i]

为什么这会导致浪费的习惯?

(问他们在赛马场午餐吃什么。)

突然,夏希听到了流花在耳边低语的[a]声音。

对于通常在工作中听取 Ruka 的建议的 Natsuki 来说,这并不特别令人惊讶。

“你午饭在赛马场吃的什么?”

“嗯?嗯……是的,美智子做了一个[m]饭盒拿过来了。她坐在那里,我们在[k]草地上吃的。哦,是的,她来自东北[.],这是她第一次吃味噌味的烤饭团。[c]很好吃。”,我听到 Ruka 笑了。

(夏树大人,够了。)

◇◇◇◇

三天后,下班后的夏树再次给中井翔[n]子打电话,前往文京区的某个神社。[恐]

我不知道Ruka在想什么,但她让[怖]我今天带她来这里。

“五条君,这里真是个约会的疯狂地[鬼]方。”

当我们进入废弃神社的院内时,有点[故]不安的中井翔子遇到了夏树。他西装[事]的袖子。

“不管怎样,这个地方似乎可以帮助[文]服务员改掉浪费的习惯。”

“我说了这样的话,告诉他没有意义[章]。”带他来到这么偏僻的地方。你是[来]在计划着什么吧?”

中井翔子咧嘴一笑,似乎在预料到这[自]一点。

然而,无论她告诉他什么,夏树自己[i]都不明白他为什么会在这个地方。

“总之,我们去正殿吧。”

穿过鸟居,两人就站在了正殿前。

周围没有人。

突然,身穿巫女服装的流香突然从夏[a]希身后出现。

“哇!我很惊讶。你从哪里冒出来的[m]?你是这个神社的巫女吗?”

当然,中井翔子并不认识流花,她想[k]知道流花竟然来到这座神社,想必她[.]是巫女也不是没有道理的。

“不,我不是这个神社的巫女。那么[c],开始吧。”

流花说完,就盯着中井翔子。

你到底想做什么?

“嘿,穷神!现身吧!”

Ruka突然大声喊道。

『贫穷之神⁉』『贫穷之神⁉』

夏树和中井翔子同时问道。

我以为这可能是一只怪物,但从Ru[n]ka嘴里说出的名字,原来是一只非[恐]常有名的怪物。

然后,一个穿着脏兮兮的和服的小老[怖]头从中井翔子的身后出现了。

“喂!”

中井翔子发出一声轻微的尖叫,跳回[鬼]夏希身后。

(是谁给人起这么随意的名字?)

当老人用沙哑的声音说道时,Ruk[故]a缓缓向前走去。

夏树和中井翔子被两人的精神所推动[事],流花和贫困他将自己的身体移开,[文]远离上帝的触手可及的地方。

“好久不见了,法宝神?”

听到琉花的话,法宝神一时间露出了[章]狐疑的神色,眯起了眼睛,但随后眼[来]神就变了。扩大。Ta。

(哦,不知道是谁,不是加茂文忠表[自]弟的式神吗?已经有600年了?)[i]

加茂文忠是夏树的远祖,原本他是流[a]香所效力的室町时代的阴阳师。

(丰太一定已经死了很久了。你为什[m]么会在这里?)

``由于某种原因,我现在和夏希大[k]人住在一起。那个女人是一个认识夏[.]树大人了,我们赶紧去个地方吧。”[c]

(不,我很舒服。在这位美丽的姐姐[n]身边我很舒服。)

贫穷之神说着,舔了舔舌头,然后笑[恐]了。

“你又想像以前一样被逼走吗?”

不知不觉中,Ruka的右手中出现[怖]了一把木剑,她指着剑尖于贫穷之神[鬼]

(哎呀,那把木剑是禁忌。但如果我[故]要拥有它,也只有这样的女孩子才能[事]拥有。逛街很有趣,而且我吃了很多[文]好吃的东西。当回到家,喝了名贵的[章]酒,她却穿着买来的衣服,一个人在[来]做时装秀,身材丰满,看不腻。呵呵[自]。)

当中井翔子听了,脸都红了。我低下[i]头。

当然,她做梦也没想到,竟然有这样[a]一个老男人窥探她的私生活,心里一[m]定很尴尬。

“你年纪大了,气色也不好。

你知道不少现代词,比如“时装秀”[k]

Ruka将刀尖靠近穷神讽刺道,穷[.]神后退一步,咧嘴一笑。

(我也不会整天装可爱,不过这位姐[c]姐出奇的认真,而且好像也没有男朋[n]友,所以我想还是把她放进去吧主人[恐]的角色,就用她吧。(嘿,这比我想[怖]象的要长。)

“那太糟糕了,你为什么附身这个人[鬼]?”

(不,有赛马场的某个地方有一只漂亮的鸭子。当我四处闲逛看看她是否在那里时,空气中弥漫着烤味噌的美味。我不禁被这位姐姐迷住了。)

中井翔子的味噌味菜肴Yakio当我谈到握寿司时,Ruka一定已经掌握了窍门。

“烧味噌是你最喜欢的食物。如果你[故]只是被烤味噌所吸引,那就没问题了[事]。”

(不,这很有趣。男人不是'无聊啊。什么?每个人用钱的方式都[文]差不多。)

然后,正在夏希身边听着流花和穷神[章]对话的中井翔子突然叫了起来。

“你说什么?我的积蓄已经用完了,[来]够了!离我远点!”

但是,我还没有变“穷” )

就在这时,我听到了Ruka的木剑[自]划破天空的声音,与此同时,贫穷之[i]神在我身后移动,其速度之快,令人[a]难以置信,他是一个古老的人。伙计[m],我跳了下来。

(哎呀,我告诉过你放过那把木剑吧[k]?我明白了。我今天21号来到这座[.]神社的时候也是这么想的。但我没有[c]'没想到你会这么做。我没想到它会在[n]那里,但我没有看到它。)

``如果你只是保持安静并退开,我[恐]不会做任何事情。消失吧.''

(就是这样。你不能只是挥舞着木剑什么也不做。你很可爱,但我不想再见到你。再见。)

说完,穷神就消失了。

鲁卡来到穷神消失的地方,环顾四周[怖],似乎是在确认他的存在。

“夏树大人,结束了。”

瑠花回头看了看夏树和中井翔子,叹[鬼]了口气,就像穷神的标志一样。消失[故]了。

“不过,他不是坏人。”

这可能是关于穷人之神的。我从没想[事]过我和Ruka是老朋友。

“啊,那是Ruka桑,对吧?非常[文]感谢。”

当中井翔子说完并鞠躬时,Ruka[章]用一只手阻止了她。

“不,这不是什么值得感谢的事情。[来]既然如此,夏希大人,我们就回家吧[自]。”

说完,流香转过身来。然后她就消失[i]了也。

************

``好吧,我们回家吧。''

``啊,五条君,今天非常感谢你。”

“不客气。”

<说着,夏希开始向神社的鸟居走去,中井翔子急忙在他身边排好队,仿佛在追赶他,她笑了起来。

“但是五条君和流香小姐之间,我不[a]知道谁才是主人。”

“我并没有打算跟随她作为一个式神[m]。我猜它叫‘式神’。”

“嗯,不过你可以信赖我。”

夏希听到中井翔子的话,心里充满了[k]深深的羡慕。他苦笑了一下,耸了耸[.]肩。

“嗯,我可以依靠你,但是有穷神,[c]他可以时刻监视你的私生活。”

“我明白了,但是……是吗?把他们[n]当作情侣不好吗?他们很可爱,而且[恐]他们基本上已经永远在一起了,对吧[怖]?”

“他们是情侣。但是Ruka-sa[鬼]n讨厌这个角色他们中最像情侣的。[故]

“你恨我吗?”

“是的,你否认我有尘世的欲望。”[事]

(是的,夏树)我需要摆脱世俗的欲[文]望。)

我从某处听到了Ruka的声音。

“你太吵了,我已经说过很多次了,[章]我要享受生活,所以我不会抛弃我的[来]世俗欲望。

我要么让你扔掉你的金钱或者放弃你[自]的世俗欲望。你为什么不这么做呢?[i]Ruka-san所做的与贫穷之神[a]没有什么不同。”

然后,一把木剑突然出现,从后面击[m]中夏希的头。

“来吧!”

“我明白了,一定很难。”

中井翔子努力忍住笑声。

“好吧,热爱尘世欲望的五条君,今[k]天真是太感谢你了。现在,从明天开[.]始,我会再次努力工作,存钱。”

”是的,穷神走后,据说你的运气会[c]好起来,如果你是服务员,只要改掉[n]花钱的习惯,很快就会找到一个好男[恐]朋友。祝你好运。

啊,是的。还有,Ruka小姐的事[怖]情请你保密。''

``是的,我明白了。那么,晚安。''

中井翔子迈着轻快的步伐离开的背影,夏希深深地叹了口气。

科津!

“加油!”

……

◇◇◇◇FIN


作者:天虚空蔵
原文:古からの誘い⑥<無駄遣い>

優れた陰陽師を遠い祖先に持ちながら、普通の独身サラリーマンとして保険会社に勤める五条夏樹と、その室町時代の陰陽師の命により現代へ送り込まれ、彼を現代の陰陽師として覚醒させたい式神、瑠香。

瑠香の登場により、五条夏樹の地味[鬼]だった日常の中に、次々と奇妙な事[故]件がもたらされる。

そんなお話。

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◇◇◇◇

五条夏樹の同僚である仲居祥子には[事]悪い習慣がある。

とにかく金遣いが荒いのだ。

就職して八年、今年三十歳になる彼[文]女は企画部の優秀な社員としてそれ[章]なりの給料を貰っているのだが、貯[来]金は全くない。

基本的に仕事は真面目にこなし容姿[自]もまあまあ、性格も悪くないのだが[i]、とにかく金の使い方が半端じゃな[a]い。

その為なのだろう、彼氏ができても[m]数回のデートで相手が引いてしまい[k]、三十となる今でも独身なのだ。

彼女自身も、それがいけないことだ[.]、何とかしなければいけないと思う[c]のだが、浪費衝動をどうしても抑え[n]られない。

我慢しなければと思い、お金を使わ[恐]ないように自分の部屋でじっとして[怖]いると気が狂いそうになる。

しかし彼女が昔からそうだったわけ[鬼]ではない。

そのような衝動に駆られるようにな[故]ったのはここ数年のことなのだ。

もちろん、それ以前も欲しいものが[事]あれば買っていた。しかしその一方[文]で将来の為にしっかり貯金もしてい[章]た普通のOLだった。

何が彼女を変えたのか、本人にも全[来]く思い当たる節がない。

それ故、どう対処していいのか全く[自]分からないのだ。

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*********

「それでせっかく貯めていた貯金も[i]底をつきそうになり、何かいい案は[a]ないかと相談を受けたんだ。」

夕食を食べながら夏樹が瑠香に話を[m]すると、スウェット姿の瑠香はビー[k]ルを片手に何か考えるように首を傾[.]げた。

最近、瑠香は現代の生活に馴染んで[c]きたのか、何か理由がない限り、巫[n]女装束を着なくなっている。

「ふうん、でも何で部署が違う夏樹[恐]さまに相談してきたんですか?仲良[怖]しなの?」

優秀な陰陽師となるべき夏樹が煩悩[鬼]を持つことに否定的な瑠香は、本題[故]よりも先にその女性自身のことが気[事]になったようだ。

「まあ、仲良しというほどじゃない[文]けどね。彼女は僕が新入社員の時の[章]研修担当で、それ以来会社で顔を合[来]わせれば多少の世間話をする程度だ[自]よ。

ほら、前に伊豆へドライブに行って[i]怪しげな邪神に絡まれたことがあっ[a]ただろう?(※)」

(※ 古からの誘い②<神となるべ[m]き者>参照)

「あの時一緒だった宮田雄介が、会[k]社で尾ひれをつけてあの時の事を話[.]しているようで、それを聞きつけた[c]彼女が、僕の所へ、それこそ藁にも[n]すがる思いで話をしてきたんじゃな[恐]いかな。」

「それは、無駄遣いの原因が物の怪[怖]の類じゃないかと疑ってるって事?[鬼]

仲居祥子自身、そのようなオカルト[故]系の話は嫌いではないが、信じてい[事]るわけでもなかった。

しかし変化があまりにも急だったた[文]め、何かに取り憑かれたのではない[章]かと考え始めると、そうとしか思え[来]なくなってきているのだ。

「まあ、思い当たる節がないわけで[自]はないわね。」

「何?妖怪か何か?」

「うん、ちょっと確かめてみたいか[i]ら、もう少し詳しく話を聞きたいわ[a]。」

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◇◇◇◇

その翌日の退社後、相談の件で話が[m]あるからと夏樹は仲居祥子を会社近[k]くの喫茶店に呼び出した。

「どうせだったら、一緒に食事をし[.]ようよ。この近くのホテルに素敵な[c]高級レストランがあるのよ。奢って[n]あげるわ。」

夏樹はため息を吐くと、彼女の誘い[恐]を丁重に断った。

「とにかく今日は話だけ聞かせて下[怖]さい。」

レストランを諦めた仲居祥子は残念[鬼]そうな表情で夏樹の正面に座ると、[故]夏樹に向かって神妙に頷いた。

「とにかく、浪費癖が始まった時の[事]事を思い出してください。それはい[文]つ頃からだったのですか?」

「三、四年前だと思うんだけど、正[章]確には思い出せないわ・・・」

「そうですか・・・何か大きな事件[来]でもない限り、なかなか日々のこと[自]は正確に記憶していないものですよ[i]ね。あ、そうだ。銀行の通帳を見れ[a]ば何か判りませんか?いきなり預金[m]を引き出し始めた時期とか。」

「そう、そうね。さすが五条君、よ[k]く気がつくわね。」

「まあ、普段から仕事で会計士に虐[.]められてますからね。“何かエビデ[c]ンスはないのか!”って。」

仲居祥子はバッグからスマホを取り[n]出すと、自分の銀行アカウントを開[恐]いた。

「うん、四年前の六月辺りから明ら[怖]かに引出しデータが増えてるわね。[鬼]七月には定期を解約してるし。」

「その、五月、六月で何か変わった[故]ことはありませんでしたか?」

「えっと、ちょっと待ってね。」

今度は自分の予定表を開いて確認し[事]ているようだ。

夏樹は自分で質問しておきながら、[文]自分自身は四年前に何をしていたか[章]なんて絶対憶えてないし、まして記[来]録なんかしていないよなと、結構ま[自]めに管理している仲居祥子に感心し[i]た。

「特に何もなさそうだけどな・・・[a]あ、六月の最初の週に経理部の美智[m]子と一緒に競馬場へ行ってるわね。[k]思い出したわ。」

競馬はやらないのだが、とても馬が[.]好きな友人の美智子に誘われ、仲居[c]祥子は初めて競馬場に行った。

その日は馬券など買わずにパドック[n]を眺めたり、芝生に座って格好よく[恐]走る馬を眺めたりして過ごしていた[怖]

「それで午後になったら無性に賭け[鬼]てみたくなったのよ。」

しかし、馬の速さどころか馬券の種[故]類すら知らない彼女は大負けしたの[事]だった。

「考えてみれば、それからよ。無性[文]にお金を使いたくなったのは。」

競馬で負けたからというのが理由?[章]

それであれば普通は競馬か他のギャ[来]ンブルで取り返そうとするのではな[自]いだろうか。

それがなぜ浪費癖につながるのか。[i]

(その競馬場でお昼に何を食べたか[a]聞いてみて。)

不意に夏樹の耳に瑠香の囁く声が聞[m]こえた。

普段から仕事の時に瑠香のアドバイ[k]スを聞いている夏樹にとって、特に[.]驚くようなことではない。

「その競馬場で、お昼ご飯は何を食[c]べました?」

「え?えっと・・・そう、美智子が[n]お弁当を作って持って来てくれてい[恐]て、芝生の上で食べたのよ。そうそ[怖]う、彼女、東北の出身で、初めてみ[鬼]そ味の焼きおにぎりを食べたのよね[故]。美味しかったわ。」

すると耳元で、ふふっと瑠香が笑う[事]声が聞こえた。

(夏樹さま、もう充分よ。)

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◇◇◇◇

その三日後、夏樹は退社後に再び仲[文]居祥子を呼び出すと、文京区にある[章]、とある神社へと向かった。

瑠香が何を考えているのか分からな[来]いままなのだが、とにかく彼女が今[自]日ここへ連れてこいと言うのだ。

「五条君、デートの場所としては随[i]分マニアックなところね。」

ひと気のない神社の境内に入ると、[a]どこか不安げな仲居祥子が夏樹のス[m]ーツの袖を引っ張った。

「とにかく、この場所で仲居さんの[k]浪費癖が直せるらしいんですよ。」[.]

「とか何とか言って、こんな寂しい[c]場所に連れ込んでよからぬことを企[n]んでいるんでしょ。」

まるで仲居祥子はそれを期待してい[恐]るかのようにニヤッと笑った。

しかし彼女に何を言われても、夏樹[怖]自身が何故この場所なのかを分かっ[鬼]ていないのだ。

「とにかく本殿の方へ行きましょう[故]。」

鳥居を潜り、ふたりが本殿の前に立[事]った。

周りには誰もいない。

すると突然、巫女装束姿の瑠香が夏[文]樹の背後からすっと姿を現した。

「わっ!びっくりした。あなた、い[章]きなりどこから出てきたの?この神[来]社の巫女さん?」

もちろん仲居祥子は瑠香と面識はな[自]く、瑠香をこの神社の巫女と思って[i]も無理はないだろう。

「いいえ、この神社の巫女じゃない[a]わ。それでは始めましょうか。」

瑠香はそれだけ言うと、仲居祥子の[m]ことをじっと見つめた。

一体何をしようというのだろうか。[k]

「やい、貧乏神!さっさと姿を現せ[.]!」

いきなり瑠香が大声で叫んだ。

「貧乏神⁉」「貧乏神⁉」

夏樹と仲居祥子が全く同時に聞き返[c]した。

物の怪かも知れないとは思っていた[n]が、瑠香の口から出てきたその名は[恐]あまりにも有名な妖怪だった。

すると今度は仲居祥子の背後から、[怖]滲み出るように汚い着物を身に纏っ[鬼]た小柄な爺さんが姿を現した。

「ひえっ!」

思わず小さな悲鳴を上げて仲居祥子[故]は夏樹の後ろへ隠れるように飛び退[事]いた。

(誰だ、人のことを気安く呼ぶのは[文]。)

しわがれた声で爺さんがそう言うと[章]、瑠香がじりっと前ににじり出た。[来]

夏樹と仲居祥子はふたりの気迫に押[自]され、瑠香と貧乏神の間合いから体[i]を遠ざけた。

「久しぶりじゃないか、貧乏神。」[a]

瑠香の言葉に貧乏神は一瞬怪訝そう[m]な顔をして目を細めたが、すぐにそ[k]の目を大きく見開いた。

(おお、誰かと思えば、賀茂文忠の[.]とこの式神じゃねえか。六百年ぶり[c]か?)

賀茂文忠は夏樹の遠い先祖で、もと[n]もと瑠香が仕えていた室町時代の陰[恐]陽師だ。

(文忠はとっくに死んでるだろう。[怖]お前が何でこんなところにいるんだ[鬼]?)

「訳あって、今はこの夏樹さまのと[故]ころに世話になっている。その女性[事]は夏樹さまの知り合いだ。さっさと[文]どこかに行け。」

(やだね。居心地良いぜ、この綺麗[章]な姉ちゃんの傍はよ。)

貧乏神はそう言って舌なめずりをす[来]るとにやっと笑った。

「また昔のように無理やり追い払わ[自]れたいか?」

いつの間にか瑠香の右手には木刀が[i]握られており、その切先を貧乏神に[a]向けた。

(おっと、その木刀は勘弁だな。し[m]かし取り憑くのならこんな姉ちゃん[k]に限るぜ。買い物はいろいろ楽しい[.]し、美味しいものもあれこれ食べる[c]。家に帰れば、高いワインを飲みな[n]がら、買ってきた服でひとりファッ[恐]ションショーだぜ。体つきもムチム[怖]チだし、見ていて全然飽きないよ。[鬼]へへっ。)

それを聞いた仲居祥子は顔を真っ赤[故]にして俯いた。

もちろんこんな爺さんに私生活を見[事]られていたとは夢にも思っていなか[文]ったのだから、かなり恥ずかしかっ[章]たのだろう。

「いい歳して色ボケこいてんじゃね[来]えよ。

ファッションショーだなんて随分モ[自]ダンな言葉を知ってるじゃないか。[i]

瑠香が切先を更に貧乏神に近づけ、[a]皮肉たっぷりに言うと、貧乏神も一[m]歩後ろに下がりにやりと笑った。

(俺だって伊達に日々を過ごしてね[k]えよ。しかし、この姉ちゃんは意外[.]に真面目でな、彼氏もいないようだ[c]から、ホストにでも入れあげてぱー[n]っと使っちまうかと思ったのによ、[恐]思いのほか時間が掛かってるぜ。)[怖]

「それは残念だったな。なぜこの人[鬼]に取り憑いた?」

(いや、競馬場でどこかにいいカモ[故]がいないかな~とふらついてたら、[事]ぷ~んと焼味噌のいい匂いが漂って[文]来てよ。思わずこの姉ちゃんに取り[章]憑いたってわけだ。)

仲居祥子がみそ味の焼きおにぎりの[来]話をしたところで、瑠香はピンとき[自]たのだろう。

「焼味噌はお前の大好物だからな。[i]焼味噌につられただけならもういい[a]だろう。」

(いや、結構面白かったぜ。男はつ[m]まんねえな。金の使い道なんてみん[k]な似たり寄ったりだ。)

すると夏樹の横で瑠香と貧乏神の会[.]話を聞いていた仲居祥子が突然叫ん[c]だ。

「何ごちゃごちゃ言ってるのよ。も[n]う貯金も使い果たしちゃったんだか[恐]らもう充分でしょ!私から離れてよ[怖]!」

(やだね。貯金が底をついても、ま[鬼]だ”貧乏”にはなってねえよ。)

その途端、瑠香の木刀が空を切り裂[故]く音がし、それと同時に貧乏神が老[事]人とは思えない素早さで後ろに飛び[文]下がった。

(おっと、その木刀は勘弁してくれ[章]って言っただろう?わかったよ。今[来]日二十一日にこの神社へ来た時から[自]そうじゃねえかと思ったんだ。でも[i]まさかあんたがいるとは思っても見[a]なかったけどな。)

「おとなしく、引いてくれれば何に[m]もしないよ。さっさと消えてくれ。[k]

(そんだけびゅんびゅん木刀振り回[.]して、”何にもしねえ”はねえよな[c]。あんたは可愛いけど、もう二度と[n]会いたくねえ。じゃあな。)

それだけ言うと、貧乏神はすっと消[恐]えてしまった。

瑠香は貧乏神が消えた辺りへ進むと[怖]、その気配を確認するように周囲を[鬼]見回した。

「夏樹さま、終わりましたよ。」

貧乏神の気配は無くなったのだろう[故]、瑠香は夏樹と仲居祥子を振り返っ[事]てそう言うとため息を吐いた。

「あいつも悪い奴じゃないんだけど[文]な。」

貧乏神の事だろう。まさか瑠香と旧[章]知の仲だとは思わなかった。

「あ、あの瑠香さん、でしたよね?[来]どうもありがとうございました。」[自]

仲居祥子がそう言って頭を下げると[i]、瑠香はそれを片手で制した。

「いや、礼を言われるほどのことじ[a]ゃないわ。それじゃ夏樹さま、お家[m]へ帰るわよ。」

そう言って瑠香はくるりと向きを変[k]えると、彼女もすっと消えてしまっ[.]た。

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***********

「さて、では帰りますか。」

「あ、五条君、今日は本当にどうも[c]ありがとう。」

「どういたしまして。」

それだけ言って神社の鳥居に向かっ[n]て歩き出した夏樹を追いかけるよう[恐]に仲居祥子は慌てて横に並ぶと、く[怖]すっと笑った。

「でも五条君と瑠香さんて、どっち[鬼]が主なんだかわからないわね。」

「彼女を式神として従えたつもりは[故]まったくないんだけどね。言うなれ[事]ば”押しかけ式神”ってところかな[文]。」

「ふうん、でも頼りになっていいわ[章]ね。」

心底羨ましそうに言う仲居祥子の言[来]葉に、夏樹は苦笑いして肩を竦めた[自]

「まあ、頼りにはなるんだけど、貧[i]乏神と一緒で、自分の私生活を四六[a]時中見られてるんだぜ。」

「そっか、でも夫婦だと思えばいい[m]んじゃない?可愛い人だし、基本的[k]にずっと一緒なんでしょ?」

「夫婦ね。でも瑠香さんはその一番[.]夫婦らしい部分を嫌ってるからね。[c]

「嫌ってる?」

「そう、僕が煩悩を持つことを否定[n]してかかってるんだよ。」

(そうよ。夏樹さまには煩悩を捨て[恐]てもらわなきゃ。)

何処からともなく瑠香の声が聞こえ[怖]た。

「うるさいな。何度も言ってるだろ[鬼]う、僕は自分の人生を楽しみたいか[故]ら煩悩は捨てないよ。

金を捨てさせるか、煩悩を捨てさせ[事]るか、瑠香さんがやってることは貧[文]乏神と変わんねえよ。」

すると今度は何処からともなく木刀[章]が現れて、背後から夏樹の頭をコツ[来]ンと叩いた。

「いてっ!」

「なるほど。大変そうね。」

仲居祥子は必死で笑いをこらえてい[自]る。

「じゃあ、煩悩大好きな五条君、今[i]日は本当にありがとう。これでまた[a]明日から仕事頑張って貯金するわね[m]。」

「ええ、貧乏神が離れた後は運が上[k]向くって言うし、仲居さんなら浪費[.]癖が直ればすぐに良い彼氏ができま[c]すよ。頑張ってください。

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あ、そうそう、それから瑠香さんの[n]事はくれぐれも内緒でお願いします[恐]ね。」

「うん、わかった。それじゃ、おやすみ。」

古老的邀请⑥<浪费的开支> 日本恐怖故事

軽い足取りで去っていく仲居祥子の[怖]後ろ姿に、夏樹は大きくため息を吐[鬼]いたのだった。

コツン!

「いてっ!」

◇◇◇◇ FIN

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