[恐怖]半夜护士电话响起

iamk 日本恐怖故事 2023-07-06 08:30:02 714 0

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【参加】K州M先生。

※※※

“──大概就是这样吧,如果还有什[文]么问题,尽管问我。”

“是的,我明白了。

‖我刚从护士学校毕业,今天是我第一天当护士。

在我工作的医院里,所有的前辈都和蔼可亲,我对第一次轮班感到紧张,这才松了口气。

“你紧张吗?可能很难适应,但让我[章]们一起努力吧。”

“……是的!”

气势吉田先生见我答得好,发出了声音,温和地笑了笑,说:“你做得很好,真羡慕你年轻。”

‖40多岁的吉田先生非常有爱心,也许是因为他的个性,他受到同事和晚辈的钦佩。吉田老师是我的导师,我靠谱的不得了。

“──宫野先生。我们去打圆场吧?[来]

“是啊。

〉当夜班的工作人员送完他们之后,他们跟着吉田先生在普通病房转了一圈。虽然不是第一次了,但一想到这是我的第一份正式护士工作,我还是会紧张。

从住院病人的角度来看,我和吉田是[自]同一个护士。作为一个新人,错误是[i]不允许的。

“你不用这么紧张”

“是啊是啊……”

〉不知道我的紧张情绪是不是传达给[a]了Mr.吉田看着他的脸,轻轻笑了[m]笑。

“大家都很亲切,我相信你很快就会[k]习惯的。”

正如吉田先生所说,善良的患者让我深受鼓舞。我能够完成我的工作。

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宫野先生,这是你的第一个夜班吧?

>

“是的,今天是第一次”

∀工作习惯后,在我的第一个夜班,[.]我半夜和吉田先生一起巡视普通病房[c]

〉虽然这是我的第一个夜班,但工作[n]和白班没有太大区别。不过比起白班[恐],工作时间要长很多,中间虽然有一[怖]个半小时的午睡时间,但也很难想象[鬼]这是从晚上到早上的工作。

(不知道自己身体强不强。。。)

‖虽然身体强壮,但这是他第一次上[故]夜班。也不知道会多累,所以我决定[事]好好努力,不要太得意忘形。

“比起白班要花很多时间,但不要太[文]勉强自己”

“是的,谢谢你”

〉我的吉田- san笑着看着前方,不知道是什么[章]感觉。

“……嗯?松井先生不在。”

‖吉田先生顿了顿,盯着眼前的202房间。

〈从吉田同学的旁边往里看,房间应该是四人间,但只有三个人的蒲团。

“你又走错房间了……”

“……?” 当我盯着吉田先生的时候,吉田先生[来]注意到了我,苦恼地笑了笑。

“松井先生,大半夜一个人上厕所的时候,有时会走错房间。”

``那好吧吉田停了。

“……他在这儿”

〉顺着吉田先生的指尖往房间里窥视,果然松井先生就在那里。数字

‖床上,松井先生安安稳稳地睡着,就好像什么事都没发生过一样。看着松井同学那样的样子,吉田同学露出了惊讶的笑容。

“真的吗,松井先生……”

“……嗯,所有的房间都差不多”

晚上10:00以后因为开灯关掉了,走廊昏暗,可能类似的病房看起来都一样。既然是急躁的松井同学,我敢肯定我一定是没看就睡着了。

想到这里,我不禁笑了起来,因为这有点好笑。

“对不起,我睡的很舒服,要不要我[自]把你叫醒?”当我把Mr.送回原来[i]的病房时,他又回到了护士站。

“那我先睡会儿。”

“嗯,是的。”

“是的,我明白了。”吉田下车。

‖就在这时,突然响起了护士的呼唤声。

〉当我把手放在接听电话的开关上时[a],我发出了小声。

“……嗯?”没见过用过。

(莫非松井先生走错房间了……?)[m]

“──宫野先生。那个房间还好吧。”

>「…………嗯?」

〉吉田先生拍了拍我的肩膀,听到我[k]这么说,他露出了奇怪的表情。

“哦,嗯……这个房间没有人使用,是吗?”没有……有时候护士会打电话,但你不用担心。” >> p>“我在想是不是出了什么问题……有时候会响,但是我去看的时候没有人。现在病房是锁着的,可能是有人不小心进了房间。没有。” ,所以不用担心。”

‖吉田先生笑着说,“那么,请稍等片刻”,然后离开了护士站。我默默地送他走,盯着205房间,在只剩下他一个人的护士站,房间还在闪烁。

“是不是出故障了……你怎么不修好呢?”我关掉了205房间的闪光灯,开始整理护理记录。

〉就这样,虽然发生了一些小事,我还是完成了第一个夜班,从那以后,我每天都在白班和夜班之间交替着努力工作。

‖虽然辛苦的日子比想象中的还要疲惫,但充实感让我在身体疲惫的情况下感到平静。

〉唯一让我烦恼的是205房间偶尔会有护士来电。

‖在几次上夜班的过程中,我发现了一个规律──。

‖205房间的护士电话总是在每周二凌晨1点47分响起。不知道这种巧合会不会发生很多次……?

〉虽然我觉得这样的情况很不自然,但吉田先生的态度让我觉得更不自然。

(为什么没有人提这个...?)

‖由于我工作经验少,只注意到这一[.]点,毫无疑问,吉田先生等人一定是[c]您注意到了然而,从来没有人提起过[n]它。

最重要的是,如果它是机械故障,那[恐]么它是一个可以修复的故事,但奇怪[怖]的是它独自一人。

(不应该有什么不花钱的事……为什[鬼]么那个房间没人用……?)

” ……吉田先生,205号房怎么没人[故]用?”看着我

我不知道为什么。,我真的不知道,但目前有足够的病房,所以他们可能会推迟到以后再做。”

“是这样吗……”

「…………宫野同学。吉田先生回来了。看他不甘心的态度,我没办法再追究,于是我就学着吉田同学的样子,默默整理自己的护理记录。

不久之后,耀西前往午睡室。送田老师走的时候,只剩下我一个人在护士站卖油。

〉也许是因为习惯了工作,工作速度[事]加快了,开始厌烦了。

(我没有人可以说话,所以我有空.[文].. 1:46 huh...)

我看了看时钟上的时间墙。我从椅子上站起来去洗手间。

‖当我离开护士站,沿着走廊走向厕所时,我瞥见一个身影,突然停了下来。

(……松井先生?)

∀虽然因为只是一瞬间没看懂,但松[章]井先生是经常去洗手间的人在半夜。[来]

(我希望我没有再走错房间了...[自]只是为了确定,让我们检查一下)

我经过厕所前往202房间。

“……嗯?”

『先生我扭了扭。

“不是松井先生吗……?”到这里的时候,我一眼就确定的201房间的人都睡着了,所以如果不是202房间,就是203或者206房间的人。

(……为了以防万一,我们把所有的[i]房间都看一遍)

‖没事没事,不过以防万一。带着这[a]样的想法,我继续沿着走廊前进。

“有新井同学和佐藤同学……”

确认了203号房间后,他小声的向[m]206号房间走去。

“咦……咦?”

刚从205室门前走过,我惊讶地小叫一声,停下了脚步。

‖之前听说锁着的205房间的门,微开着。

(嗯……什么?什么,然后……?)[k]

当我凌晨1:00巡视时,这扇门肯[.]定是关着的。

‖但我连钥匙都没查过,所以可能从[c]那时起就没上锁过。我一边这样想着[n],一边走进了那扇薄薄地打开的门。[恐]当我把手放在上面时,我瞥了一眼里[怖]面。

``──! 看着蓬松的被褥,我叹了口气喃喃自[鬼]语,走到了床边。

(这到底是谁……)

一边想着,我一边抓起面前的蒲团,慢慢的翻了过来。

「……请起床。走错病房──!?」

〉鼓起一个人那么大的蒲团,原来是个空壳子。

“嗯?”我僵硬的身躯颤抖着颤抖着。

(有……有什么……)

‖从背后传来的气息,让我的额头隐隐冒出了汗。

〉我瞬间感觉到了非人的存在,于是我紧紧地闭上眼睛,念起了念佛。

(请...请消失...请...请[故]...!)

‖从那以后有多久了?你有没有── .

〉感觉一直以来存在的痕迹都消失了,于是我缓缓睁开紧闭的眼皮。

“……挺好的”

〉寂静的病房里,我长舒了一口气,擦了擦眼角的泪水。

〉看来模仿的念佛很有效,所以希望这个神秘的“东西”能离开这里。

『如果你明白这一点,你所要做的就是尽快离开这里。这么想着,我转过身来,那个时候──。

颤抖

「──!!!?」 被女人的模样吓了一跳的我发出一声回荡在地板上的惨叫,落在了自己的屁股上。

“对不起……对不起……对不起……”

『我一直无缘无故地道歉,双眼紧闭。我泪流满面。

〉那个一定是看不起我的女人弯下腰,看着我的脸。

‹不,我实际上看不见他,因为我的眼皮是闭着的,但我知道他在看着我。

〉因为触及我手臂的柔滑毛发就是最好的证明——。

之后听到我的惨叫声,被冲过来的吉[事]田老师救了下来。好几天,我都无法[文]从那种恐惧中恢复过来,不得不出院[章]

那个房间 205 是什么样的?直到最后都没有人告诉[来]我这个谜。

〉离开那家医院已经两年多了。即使是现在,我也时不时听到关于同县那家医院的传闻。

〉半夜,本该空无一人的病房突然响起护士的呼唤声。

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∀当时看到的那个黑发长发女子,我[自]到现在都忘不了。

─结束─


作者:邪神 白猫
原文:【ほん怖】真夜中に鳴り響くナースコール

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【体験者】K県在住Mさん。

※※※

「──説明はこんなところかな。他[i]に何かわからないことがあったら、[a]その都度聞いてね」

「はい、わかりました」

 看護学校を卒業したばかりの私は、[m]この日、念願だった看護師としての[k]初日を迎えていた。

 勤め先であるこの病院の先輩達は皆[.]んな優しそうで、初勤務に緊張して[c]いた私は肩から力を抜くとホッと安[n]堵の息を漏らした。

「緊張してるの? 慣れるまでは大変かもしれないけど[恐]、一緒に頑張りましょうね」

「……はいっ!」

 勢いよく返事を返した私を見てクス[怖]リと声を漏らした吉田さんは、「元[鬼]気ねぇ、若いって羨ましいわ」と言[故]って優しく微笑んだ。

 四十半ばを迎える吉田さんはとても[事]面倒見が良く、その人柄のせいか同[文]僚や後輩からとても慕われていた。[章]そんな吉田さんが私の教育係とは、[来]これ以上ない程に頼もしい。

 

 

「──宮野さん。それじゃ、一緒に[自]巡回《ラウンド》に行きましょうか[i]

「はいっ!」

 夜勤担当者からの申し送りを終える[a]と、そのまま吉田さんの後を追いか[m]けて一般病棟を巡回する。全くの初[k]めてという事ではないとはいえ、こ[.]れが正式な看護師としての初業務か[c]と思うとやはり緊張してくる。

 入院している患者さんからしてみれ[n]ば、吉田さんも私も同じ看護師。新[恐]人だからといってミスは許されない[怖]のだ。

「そんなに緊張しなくても大丈夫よ[鬼]

「は、はい……」

 そんな私の緊張が伝わってしまった[故]のか、私の顔をチラリと覗くと優し[事]く微笑んだ吉田さん。

「みんな優しい人達ばかりだから、[文]きっと直ぐに慣れるわよ」

 吉田さんの言葉通り優しい患者さん達に励まされた私は、その後何事もなく無事に初勤務を終えることができたのだった。

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「宮野さん、夜勤は初めてだったわ[章]よね?」

「はい、今日が初めてです」

 業務にもだいぶ慣れてきた頃、初め[来]ての夜勤を迎えた私は吉田さんと共[自]に夜中の一般病棟を巡回していた。[i]

 初めての夜勤とはいえ、その業務内[a]容は日勤とさほど変わらない。けれ[m]ど日勤と比べて勤務時間が長く、間[k]に1時間半の仮眠時間があるとはい[.]え、夕方から朝までの勤務かと思う[c]と中々に大変だ。

(身体、もつかなぁ……)

 体力には自身のある方だったけれど[n]、なにせ初めての夜勤だ。どれほど[恐]疲れるのか未知数だった私は、気負[怖]いすぎず業務に励もうと心した。

「日勤に比べるとだいぶ時間は長く[鬼]なるけど、あまり無理しないように[故]ね」

「はい、ありがとうございます」

 そんな私の気持ちを知ってから知ら[事]ずか、吉田さんはニッコリと微笑む[文]と前を向いた。

「……あれ? 松居さんがいない」

 ポツリと呟くようにして立ち止まっ[章]た吉田さんは、目の前にある202[来]号室を見つめた。

 吉田さんのすぐ横から中を覗いてみ[自]ると、確かに4人部屋であるはずの[i]その部屋は3人分の布団の膨らみし[a]かない。

「また部屋を間違えちゃったのね…[m]…」

「……?」

 呟くように言ったその言葉の意味が[k]わからなくて吉田さんを見つめてい[.]ると、そんな私の様子に気付いた吉[c]田さんは困ったように微笑んだ。

「松居さんね、夜中に一人でトイレ[n]に行くとたまに部屋を間違えちゃう[恐]のよ」

「そうなんですか……。でも、どこ[怖]にいるのか探さないとですね」

「それなら大丈夫。きっとあそこだ[鬼]から」

 そう言って歩き出した吉田さんの背[故]中を追いかけると、右隣りにある2[事]03号室の前で足を止めた吉田さん[文]

「……ほら、いた」

 

 吉田さんの指先を辿って室内を覗い[章]てみると、確かにそこには松居さん[来]の姿があった。

 ベット上で、まるで何事もなかった[自]かのようにスヤスヤと眠っている松[i]居さん。そんな松居さんの姿を眺め[a]ながら、吉田さんは呆れたような笑[m]顔を見せた。

「全く、松居さんたら……」

「……まぁ、どの部屋も似てますか[k]らね」

 午後10時を回ると消灯して廊下も[.]薄暗くなる為、よく似た作りの病室[c]はどこも同じに見えなくもない。せ[n]っかちな松居さんのことだから、き[恐]っとあまり確認することもなく眠り[怖]についたのだろう。

 そう思うと、何だか可笑しくて私は[鬼]クスリと笑い声を漏らした。

「気持ち良く寝てるとこ申し訳ない[故]けど、起こしましょうか」

「はい」

 顔を見合わせてクスリと微笑んだ私[事]達は、松居さんを元の病室へと戻す[文]とナースステーションへと戻ってき[章]た。

「──じゃあ、先に仮眠取らせても[来]らうわね」

「あっ、はい」

「何かあったら遠慮なく起こしに来[自]ていいからね」

「はい、わかりました」

 吉田さんの優しさに恐縮しながらも[i]小さく頭を下げると、ナースステー[a]ションを出て行こうとする吉田さん[m]の姿を見送る。

 と、その時──突然鳴り響いたナースコール。

[恐怖]半夜护士电话响起

 その呼び出しに応じようとスイッチ[k]に手をかけたその時、ピタリと固ま[.]った私は小さく声を漏らした。

「……、え?」

 目の前で点滅しているのは確かに2[c]05号室で──私がこの病院に勤め[n]始めてから、この部屋が使用されて[恐]いるところは一度も見たことがなか[怖]った。

(もしかして、松居さんみたく誰か[鬼]が部屋を間違えてる……?)

「──宮野さん。その部屋はいいの[故]よ」

「…………え?」

 私の肩をポンッと軽く叩いた吉田さ[事]んは、そう告げると神妙な面持ちを[文]見せた。

「あ、あの……。この部屋って、誰[章]も使ってませんよね?」

「ええ、そうね。この部屋はここ1[来]年ほど使われていないの。……たま[自]にナースコールが鳴ることがあるけ[i]ど、気にしなくていいからね」

「え……っ。あのぉ、それってどう[a]いう……?」

「誤動作かしらねぇ……。たまに鳴[m]るんだけど、見に行っても誰もいな[k]いのよ。今は病室に鍵も掛けてある[.]から、誰かが間違って病室に侵入し[c]てるなんてこともないから安心して[n]

 そう言ってニッコリと微笑んだ吉田[恐]さんは、「それじゃ、少しの間よろ[怖]しくね」と告げるとナースステーシ[鬼]ョンを後にした。その後ろ姿を静か[故]に見送った私は、一人残されたナー[事]スステーションで未だ点滅し続けて[文]いる205号室を見つめた。

「誤動作か……何で直さないんだろ[章]う」

 もっともな意見を溜め息混じりに小[来]さく呟くと、私は205号室の点滅[自]を切ると看護記録の整理に取り掛か[i]った。

 こうして少しのハプニングに見舞わ[a]れながらも初めての夜勤を終えた私[m]は、それから日勤と夜勤とで目まぐ[k]るしく入れ替わるシフトに奔走する[.]毎日を送っていた。

 想像していたよりもハードな毎日に[c]疲れ果てながらも、その充実さに身[n]体の疲れに反して心は穏やかだった[恐]

 そんな私の唯一の気掛かりといえば[怖]、やはり時折り鳴り響く205号室[鬼]のナースコールだった。

 何度か夜勤業務を経験していく中で[故]気付いてしまった、ある法則──。[事]

 205号室のナースコールが鳴り響[文]くのは、必ず火曜日の午前1時47[章]分なのだ。こんな偶然、そう何度も[来]あることなのだろうか……?

 そんな状況を不自然に思いつつも、[自]それ以上にもっと不自然に感じたの[i]は吉田さん達の態度だった。

(何で、誰もこの事に触れないの…[a]…?)

 勤務経験の浅い私がこの事に気付け[m]たくらいなのだから、間違いなく吉[k]田さん達も気付いているはず。なの[.]に、誰一人としてその事を口にする[c]人はいなかったのだ。

 なにより、機械の故障だというのな[n]ら直せば済む話なのに、放置されて[恐]いること自体がおかしい。

(経費がない、なんて事はないはず[怖]だし……。どうしてあの部屋は使わ[鬼]れてないんだろう……?)

 

「……吉田さん。205号室って、[故]どうして使用されてないんですか?[事]

 私の言葉にピタリと手を止めた吉田[文]さんは、看護記録から顔を上げると[章]ゆっくりと私の方を見た。

「どうしてかしらね……。ナースコ[来]ールが壊れてるからかしら」

「あれ、直さないんですかね?」

「さぁ……、私にはよくわからない[自]けど。今のところ病室も足りてるし[i]、後回しにでもしてるのかもしれな[a]いわね」

「そうなんですかねぇ……」

「…………。宮野さん。一応言って[m]おくけど、205号室には絶対に入[k]っちゃダメよ」

 念を押すようにそう告げると、再び[.]看護記録へと視線を戻した吉田さん[c]。その有無を言わせぬ態度にそれ以[n]上の追求ができなくなってしまった[恐]私は、吉田さんに倣《なら》って黙[怖]々と看護記録を整理していった。

 程なくして仮眠室へと向かった吉田[鬼]さんを見送ると、私は一人残された[故]ナースステーションで油を売ってい[事]た。

 だいぶ業務に慣れてきたせいもあっ[文]てか、仕事のスピードも上がり暇に[章]なってしまったのだ。

(話し相手もいないし、暇だなぁ…[来]…。1時46分か……)

 壁に掛かった時計で時刻を確認した[自]私は、今の内にトイレでも済ませて[i]おこうと椅子から立ち上がった。

 そのままナースステーションを出て[a]トイレに向かって廊下を歩いている[m]と、チラリと見えた人影に気付いた[k]私はピタリと足を止めた。

(……松居さん?)

 一瞬のことでよくわからなかったと[.]はいえ、夜中によくトイレに行く人[c]といえば松居さんだ。

(また部屋間違えてないといいけど[n]……。念の為、確認しとこう)

 そう思った私は、トイレを通り過ぎ[恐]ると202号室へと向かった。

「……あれ?」

 寝息を立てながら気持ち良さそうに[怖]眠っている松居さんの姿に目に留め[鬼]ると、私はその場で小さく首を捻《[故]ひね》った。

「松居さんじゃなかったのかな……[事]?」

 そう思って室内を見渡してみるも、[文]皆小さな寝息を立てながら眠ってい[章]る。ここに来るまでにチラリと確認[来]した201号室も皆寝静まっていた[自]ので、202号室でないとすると2[i]03号室か206号室の誰かだ。

(……一応、全室見ておこう)

 何もなければ良いが万が一という事[a]もある。そう考えた私は、そのまま[m]奥へと向かって廊下を進んだ。

「新井さんと佐藤さんはいる……と[k]

 そんな小さな声を零しながら203[.]号室の確認を終えると、続いて20[c]6号室へと向かって歩みを進める。[n]

「っ……、え?」

 何気なく205号室の前を通り過ぎ[恐]ようとしたその時、驚きに小さな声[怖]を漏らした私はピタリと足を止めた[鬼]

 鍵が掛かっていると聞いていた20[故]5号室の扉が、僅かに開いているの[事]だ。

(え……っ? なん、で……?)

 午前1時に巡回した時には、確かに[文]この扉はキッチリと閉じられていた[章]

 けれど鍵の確認までをしたわけではなかったので、もしかしたらあの時から鍵は掛かっていなかったのかもしれない。そんな事を考えながら、私は薄く開いた扉に手を掛けると中を覗いてみた。

shake

「──! やっぱり、誰か間違ってこの部屋に[来]入っちゃったのね……」

 人一人分程の大きさに膨らんでいる[自]布団を目にした私は、溜め息混じり[i]にそう呟くとベットへと近付いた。[a]

(一体、誰だろ……)

 そんなことを思いながらも、目の前[m]の布団を掴むとゆっくりと捲ってゆ[k]く。

「……起きて下さい。病室間違えて[.]ま──!?」

 布団片手にピタリと固まった私は、[c]呆然と目の前のベットを見つめた。[n]

 確かに人一人分程の膨らみがあった[恐]布団は、捲ってみるともぬけの殻だ[怖]ったのだ。

「え……っ?」

(私の見間違い……? いや、確かに膨らん──!)

 突然の寒気にブルリと震え上がった[鬼]私は、強張る身体を硬直させるとカ[故]タカタと震えた。

(なにか……、いる……っ)

 背後から感じる確かなその存在に、[事]私の額には薄っすらと汗が滲み始め[文]た。

 人ならざる者の気配だと瞬時に肌で[章]感じとった私は、ギュッと固く瞼を[来]閉じると見様見真似の念仏を唱える[自]

 

(お願い……、消えてください……[i]っ。お願いします──っ!)

 それから一体、どれ程の時間が経過[a]したのか──。

 先程まで存在していた気配がなくな[m]ったのを感じた私は、固く閉じてい[k]た瞼をゆっくりと開いてみた。

「っ……良かっ、たぁ」

 静まり返った病室の中でホッと安堵[.]の息を漏らすと、私は目尻に溜まっ[c]た涙を拭った。

 どうやら見様見真似の念仏でもちゃ[n]んと効果はあったようで、その得体[恐]の知れない”何か”はこの場を去っ[怖]てくれたらい。

 そうとわかれば、あとは一刻も早くこの場から離れるだけだ。そう思って踵を返した、その時──。

shake

「──!!!? っ……、いやあぁぁああーっ!!![鬼]

 突然目の前に現れた女性の姿に驚く[故]と、フロア中に響き渡る程の大絶叫[事]を上げた私はその場にドスリと尻も[文]ちを着いた。

「ごっ、……ごめんなさい……。ご[章]めっ……、なさ……っ」

 意味もなくひたすら謝り続ける私は[来]、固く瞼を閉じたまま涙を流した。[自]

 そんな私を見下ろしているのであろ[i]う女性は、その腰を屈めると私の顔[a]を覗き込んだ。

 いや──瞼を閉じているのだから、[m]実際に目にしているわけではなかっ[k]たけれど、間違いなく覗き込んでい[.]ると私にはわかったのだ。

 私の腕に触れる、サラサラとした髪[c]らしきものが何よりの証拠だったの[n]だから──。

 

 

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 その後、悲鳴を聞いて駆け付けてく[恐]れた吉田さんによって保護された私[怖]は、翌日以降も数日間は勤務したも[鬼]のの、やはりあの恐怖から立ち直る[故]ことができずにその病院を離れるこ[事]ととなった。

 あの205号室は一体何だったのか[文]……。その謎は、結局最後まで誰も[章]教えてはくれなかった。

 私があの病院を去ってから2年と少[来]し。今も時折り、同県にあるその病[自]院の噂は私の耳にも入ってくる。

 誰もいないはずの病室から、真夜中に突然鳴り響くナースコール──。

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 あの時みた長い黒髪の女性の姿が、[i]今でも忘れられない。

─完─

 

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