◇ 幸福之舞 ◇

iamk 日本恐怖故事 2024-01-22 03:00:01 152 0

我从小就可以看到鬼魂和妖怪。自从我知道除了我以外没有人能看到它,我就一直对自己保密。我敢肯定,如果你与人交谈,他们会认为你疯了。我不喜欢那样...

六月即将结束,今天却冷得要命。

不知道真正的高温会不会在7月份到来。对于不喜欢炎热天气的我来说,这是一个艰难的季节。时至今日,听着蝉鸣,我还是忍不住心生厌烦。

说到烦人,我现在有一个问题。

那是四天前的事了。

从大学回家的路上,我看到离我经常下车的宿舍最近的公共汽车站,在前面一个桥脚下的公共汽车站下车。从那以后,在沿江的路上逆流而上就成了我的日常。

最近没有直接回家,就这样绕路。

这条路上空无一人,时常能听到树叶[文]沙沙作响,河水潺潺。大自然的和谐[章]悦耳动听,对于疲惫的我来说,恰到[来]好处的舒缓音色。

“哟……呵……哈……”

就在柏油路很快变成了石子路的时候,就听到身后传来了奇怪的声音。回头一看,有一只奇怪的妖怪跳着奇怪的舞。

它大约是幼儿园孩子的身高,下半身长着鸟一样的脚趾,长着一张河童般的脸,有着典型的圆眼睛和喙。不过,它的背上没有甲壳,头上也没有盘子,浑身长满了黑色的卷毛。

这恶魔为何要迈出如此诡异的一步?[自]我四下一看,除了我一个人也没有,[i]他们好像都在跟着我。

这在过去发生过几次。在这种时候,[a]我总是不理会他们。就算布下了东西[m],这边不回应,对方也会说一句“我[k]是废物”就罢休了。大多数时候,我[.]是一个三天剃光头的人,所以这一次[c]我能够穿透无知。

第二天,妖怪跟着我跳舞。多亏了大[n]家,虽然碍眼,但没有侵占大学校园[恐]和我的房间,可能是因为我知道该怎[怖]么做。尽管他们一起上车一起训练,[鬼]在车里跳舞头也不回,但他们却以一[故]种奇怪的方式听话。

当我离开寄宿处时,妖怪会去哪里?它似乎无处不在。我到大学时,他在正门前等我,我离开大学时,他又开始跳舞跟着我。当他看到我回家时,他就消失在某个地方。

三天就这样过去了,今天是第四天。

“哟...呵呵...哈...”

◇ 幸福之舞 ◇ 日本恐怖故事

妖怪还在迈着奇怪的步伐。 “俭子”二字也不靠谱。她是一个意志非常坚强的妖怪。

那一天,我也是离家出走,正在吃草。树叶的沙沙声和河流的潺潺声都因为妖怪的手而变得不舒服。你认为这个怪物会跟着你多久?

我坐在马路中间的长椅上,陷入了沉[事]思。我应该说还是不说?如果是一个[文]听得懂你在说什么的人就好了,否则[章]就很麻烦了。它看起来对人畜无害,[来]但它呢?

“哟……呵……哈……”

不知不觉中,妖怪围着长凳转了一圈[自],手舞足蹈。

这很烦人。唉,好烦,好烦。

“你为什么跟着我?那奇怪的舞蹈是[i]什么?”妖怪似乎对我能看到他们并[a]不感到惊讶,停下了跳舞,老老实实[m]地回答了我的问题。

“这是幸福之舞,我祈求上帝给你带[k]来幸福。”

幸福之舞?幸福可以降临到我身上吗[.]?为什么妖怪适合我?

“对不起,我不记得对你做过那样的[c]事,但是……你一定是错的人了。”[n]

当我说出这句话时,妖怪颤抖了它的[恐]头。

“别误会了,你还记得你曾经救过一[怖]只被困在蜘蛛网中的美丽蝴蝶吗?”[鬼]

美丽的蝴蝶......哦,想起来[故]了,上个礼拜上大学的路上,看到一[事]只相当大很漂亮的蝴蝶被蜘蛛网缠住[文]了,心血来潮帮了那只蝴蝶一把。

“我确实帮助了你,但是……”

“那只蝴蝶是我的好朋友,我在用舞蹈向上帝祈祷。妖怪们又开始跳舞了。

我早该知道我能看到是因为我帮了蝴蝶,可你为什么天天在我身后跳来跳去,连一声呼唤都没有?或者相当笨拙?我还在跳舞的事实意味着幸福还没有来到我身边。

……嗯。

什么是幸福?我怎样才能快乐

“哎,幸福什么时候来啊?”

“那是你感到幸福的时候,总之就是[章]上帝听到了我的愿望。”

就是这样,一切皆有可能。

“那,如果我觉得幸福,你会不会跟[来]着我?”

“我站在你这边。”一起感受幸福吧。那一脚,我逛了一家当地的糕点店,买了一块心仪已久的巧克力蛋糕。这是一个简单的巧克力蛋糕,上面没有水果或坚果。

隔着玻璃注视着我们的妖怪,一脸疑惑地看着陈列着的西式点心。

那种事让你快乐吗?稻田。

“人类可以在这样的事情中找到快乐[自],人类出乎意料的廉价。”啊。

回到家第一件事就是吃蛋糕。

有了这个,妖怪明天就不会跟着你了[i]

“哟...呵呵...哈...”

第二天,有个妖怪还在迈着奇怪的步[a]子.你被愚弄了吗?

我用手指在跳舞的妖怪的额头上弹了[m]一下。

“哎哟!……怎么样?”

妖怪揉着额头说道。

“你怎么了?怎么还跟着我?本来就[k]开心,昨天就来了,不用再跳舞了。[.]

In我的话,妖怪我交叉着双臂想,“嗯。”我迷迷糊糊地张了张嘴。

“对不起,我觉得昨天的小泥巴并没有给你带来快乐,所以我又跳成这样了。哈……哈……”什么是泥?我不能帮助自己。

“那不是给你的。我对此很满意,所[c]以你不必再跳舞了。”

“嗯”

当妖怪停止跳舞,他交叉双臂,又开[n]始思考。如果我一直这样闲逛,我会[恐]迟到的。我招呼妖怪离开了。

妖怪会满意吗?我很高兴你为我跳舞,但你每天都这样跟着我有点烦人。

那天,总是埋伏在正门前的妖怪不见踪影。看来他对此很满意。我感到轻松多了。

“啊!我一直在等你!”

我抚摸着我的肩膀松了一口气,但是[怖]当我回到家时,一个妖怪已经等在我[鬼]的宿舍门前了.他朝我挥了挥手,露[故]出纯真无邪的灿烂笑容。显然他不同[事]意。

我向妖怪招了招手,朝河边荒芜的石[文]子路走去。我无法承受生锈树叶的沙[章]沙声或河流的潺潺流水声。我觉得踩[来]在碎石上的声音比平时大。

我转过身,低头看着妖怪,心想我在[自]这里应该没事。

我告诉你不要再跟着我了。

“不,我不这么认为。但别担心,我知道如何让你开心。”

>

“如何让我开心?”

“是的,所以我想现在给你看。”

给我看?什么?

我刚要问,妖怪说:“过来,这边”,拉着我的手就跑了。我连忙想要甩开它,但妖怪的力量比我从外表上想象的还要强大,无力的我根本不是它的对手。

妖怪的手掌很凉,凉凉的感觉从我的[i]手掌蔓延到全身。我冷静下来反思自[a]己的行为。

我对妖怪做了什么?

虽然我以为他对人畜无害,但还是抛下了防备,对付了他。我见过很多被鬼魂和恶魔迷住的人。

你要带我下地狱吗?还是会被活活从[m]头上吃掉?我脑子里闪过很多阴郁的[k]念头。

“是我粗心了……”

好吧,现在后悔也来不及了……

天空完全被染成了靛蓝色。地平线上[.]那淡淡的橙色有些不靠谱。不一会儿[c],那个橘子就会被靛蓝吞掉。

在妖怪的指引下,我踏入了一片漆黑[n]的森林。妖怪在树林里奔跑着,也许[恐]是因为我晚上能看得见,但我看不太[怖]清楚,所以我几乎跟不上。

“喂……再慢一点……天黑了,我看[鬼]不见我的脚……”

“你在左边吗?”他听了我的话,立[故]马不跑了。然后,当他深吸一口气时[事],他开始发出一种高亢的哨子般的声[文]音。声音像树精一样回荡,就像树精[章]回应妖怪的声音一样。片刻后,一道[来]淡淡的蓝白色光芒从远处靠近。

“那是什么?”

“我是灯笼头。”

我不知道你说红长是什么意思-尾蛾[自]。终于,当光来到我面前时,它拍打[i]着翅膀,落在了我的肩膀上。那是一[a]只尾巴很长的小鸟。

“我们从这里走吧”

妖怪说完,那只鸟从我的肩膀上飞了下来,绕着我的腰飞来飞去,在我的脚下发出朦胧的光。

当光在眼前时,原本勉强能看清的远方景物都变黑了,只能看到被光照亮的四周。围绕着我们的蓝白色灯光,以鸟儿为中心,就像一篮明亮的光。

踩在树枝和树叶上的声音响亮地在耳边响起,偶尔的风吹过,听起来像是野兽微弱的叫声,令人毛骨悚然。

你走了多长时间?我的身体汗流浃背[m]天很冷,每次有风吹过,我都忍不住[k]觉得冷。蓝白色的光让我想太多了。[.]这种寒冷不太适合称为夏天。

“我在这儿。”

当妖怪停下来的时候,不知道为什么[c],他的面前只有一棵枯树。四周树木[n]茂盛,枯树独生根。

“马上就要开始了,还请稍等片刻”[恐]

看来这里要出事了。除了我们,周围[怖]没有任何人,一个人类和两个妖怪静[鬼]静地注视着枯树。

已经是晚上了。除了风的声音和树叶[故]的沙沙声,什么也没有。

我利用这段时间想出了一个善意的借[事]口离开。但是,虽然我从来没有和妖[文]怪谈过话,但就算想出借口,我也一[章]定会弄错的。

那我是不是应该趁机逃跑呢?但在这[来]黑暗中,我无法正常奔跑,很快就会[自]追上。我想不出一个好主意。

...我该怎么办?

“……好吧,我真的替你高兴,不过[i]你不用勉强自己来感谢我,所以……[a]

“哦!这里是!”

妖怪突然提高声音,指着那棵枯树。[m]如果你仔细看的话,你会看到树枝的[k]尖端有一个小小的蓝光。光芒一颤,[.]一阵风铃般的声音在四周回荡。

接着,另一根树枝的尖端发出了红光,另一根树枝的尖端发出了绿光,他开始弹奏动听的旋律。

就在这时,枯树上一下子绽放出五颜六色的光之花,刹那间,我们被七彩的光所笼罩。磅礴的钟声回荡着,涌动着美妙的音波,仿佛幸福一下子涌入了我的耳中。

“……漂亮”

第一次见到。枯树染上了颜色,仿佛[c]破碎的彩虹碎片堆积起来。

“这是一个叫做‘Wataribi[n]’的怪物。”我会穿越天空去寻找。[恐]他们都准备一下子起飞。”

“吃树……”

“准确的说,是在树的生命中,是一种非常美丽的景象,让人着迷于大自然和妖怪。”

>

然后,不知从哪里吹来了一阵狂风,一下子,灯火飞上了漆黑的天空。就在这时,我们被更加强烈的光芒笼罩,四周变得明亮如白昼。

“我能看到你脸上的表情”

我一看,妖怪轻轻地笑了笑,抬头看着我。

“有人告诉我,当人们快乐时,他们会微笑,而微笑就是幸福的证明。”

微笑……。我懂了。自从我...

漆黑的天空中,一大片光芒如龙一般腾空而起。顾名思义,这些怪物已经远远超越了夜空寻找新家。

七月的第一天竟然酷热无比,仿佛六月的寒冷是骗人的。蝉鸣也很吵,更吵了一个档次,更增添了热闹和欢快。夏天正式到来了。

说起来,虽然是我的烦恼,但托你的福,完全没有了。相反,似乎是含苞待放,鲜花盛开。

从那以后,她再也没有出现在我面前[怖]

看到光亮后,他轻轻地领着我走出了[鬼]森林。我仍然记得鸟儿发出的苍白的[故]光是多么的温暖,而我却感到异常的[事]寒冷。

“听到你高兴,我就放心了,请见谅[文]。”

说着,他深深地低下了头,带着小鸟消失在了黑暗中。 .

那个孩子就像她看起来一样无害的妖怪。并不是所有的妖怪都是“邪恶的”,有些是坏的,有些是善良的。像那个女孩可能很特别。

现在想起来,这可能是我第一次得到妖怪的回报。仅仅因为你帮助了你的朋友,你就不会把它扔到世界上而得到如此美好的善意回报。

那天,我和朋友在车站前。我正在参观一家受欢迎的甜甜圈店。我不顾朋友的推荐,购买了一款名为“牛奶巧克力圈”的产品。咬一口,包裹在甜甜圈里的牛奶巧克力的香味在口中蔓延开来,幸福感仿佛在舌尖融化。

吃巧克力蛋糕时没有的幸福感让我忍不住笑了。这是对你内心平静的证明。

我不再感到奇怪的孤独,即使我正在享受与女孩的友好交谈。即使是现在,我们还在谈论琐碎的事情,同时用甜甜圈塞满脸颊。

“昨天的剧,伏笔收的太棒了,对续[章]集很好奇”

“真想知道下周会不会有什么p>

“我当时就在看馋嘴,Twins的馋嘴选手太可爱了。”

“你不是又看了一遍吗?Riyu你[来]看剧了吗?”

“嗯……”

昨天那个时候,我把家人带到了我房间的窗前,八眼蜥蜴,我拼命想要摆脱。

生气的圆眼睛仍然很烦人,闭上眼睛的简单解决方案使我无法像以前一样举起智能手机的灯。经过反复试验,当我意识到有一个简单的解决办法:拉上窗帘时,戏剧已经结束了。

我用茶水清洗了含在嘴里的甜甜圈。[自]

“……嗯,昨晚累了睡着了,所以没[i]看剧,对不起。”

“你也是。”

“你也是。” p>

“是的,拜托了。”

虽然我还是会撒这样的小谎,但我已[a]经不觉得烦了。

他减轻了我肩上的重担。

现在想想,我没有好好感谢她。如果[m]我们再次见面,我将不得不说声谢谢[k]

我从小就可以看到鬼魂和恶魔。

抬头一看,只见人头鸟身的妖怪飞来飞去。

这对我来说很正常是。如果是可以分[.]离的东西,我愿意将它从这个能力中[c]分离出来,但它会伴随我一生。

我不甘心,但我不得不接受。从现在[n]开始,我会不断地看到和听到怪物的[恐]声音,卷入各种现象,感受到不愉快[怖]的感觉。

见鬼是一种麻烦且无用的缺陷能力。[鬼]没有什么有利可图的。

不过,虽然难得,但若有如此美妙的邂逅,自满也无妨。


作者:一日一日一ヨ羊羽子
原文:◇幸せの踊り◇

私は幼い頃から幽霊や妖怪が見えてしまう。それが私以外には見えていないと知ってから、この事は自分だけの秘密にしている。きっと人に話せば頭のおかしい奴だと思われてしまう。それが嫌だったから…。

六月も終わろうとしてるのに今日は[故]やけに肌寒い。

七月になれば本格的な暑さがやって[事]くるのだろうか。暑いのが苦手な私[文]にはしんどい季節である。今もちら[章]ほらと聞こえる蝉の鳴き声が鬱陶し[来]くて仕方がない。

鬱陶しいと言えば私には今、悩みの[自]種が一つある。

それは遡ること四日前。

大学からの帰途、いつも降りる下宿[i]から最寄りのバス停を見送って、一[a]つ先の橋の袂に程近いバス停で私は[m]下車をした。そこから川沿いの道を[k]上流に向かって歩いていくのが最近[.]の日課になっている。

このところ真っ直ぐ家に帰らず、こ[c]うして寄り道している。

この道は人通りが全くなく、こそば[n]い葉擦れの音や川のせせらぎがよく[恐]聴こえる。その自然のハーモニーが[怖]耳に心地良くて、疲れた私にはちょ[鬼]うどいい癒しの音色であった。

「よっ…ほっ…はっ…」

舗装された道が程なくして砂利道に[故]変わる頃、背後から妙な声が聞こえ[事]てきた。振り返るとそこに居たのは[文]不思議な踊りを踊っている珍妙な妖[章]怪であった。

だいたい背丈は幼稚園児くらいで、[来]下半身には鳥のような趾が生えてお[自]り、顔は特徴的なまん丸なお目々と[i]嘴があって河童のようだった。けれ[a]ど甲羅は背負っておらず、頭に皿も[m]なくて真っ黒な癖毛がもじゃもじゃ[k]と生えていた。

この妖はなにゆえ奇妙なステップを[.]踏んでいるのか。周りを見ると私以[c]外誰もおらず、どうやら私について[n]きてるようだった。

過去に何度かこういう事はあった。[恐]そんなとき、私は決まってそれら全[怖]てを無視してきた。何か仕掛けてき[鬼]てもこちらが無反応であれば向こう[故]は「甲斐のない奴だ」と諦める。大[事]抵は三日坊主だから今回も知らぬ存[文]ぜぬを突き通したわけだ。

翌日もその妖怪は私の後ろを踊りな[章]がらついてきた。お陰様で目障りだ[来]ったけど、分を弁えているのか大学[自]構内と私の部屋には侵入してこなか[i]った。バスや電車には一緒に乗車し[a]てきて車内でも脇目も振らず踊るく[m]せに、変なところで律儀である。

妖怪は私が下宿を出るとどこからと[k]もなくふらっと現れる。大学に到着[.]すると正門の前でじっと私を待ち続[c]け、私が大学を出ると踊りを再開し[n]てまたついてくる。そして私が帰宅[恐]するのを見届けるとどこかへ消えて[怖]いく。

そんなこんなで三日が過ぎ、本日め[鬼]でたく四日目を迎えたわけだけど…[故]

「よっ…ほっ…はっ…」

妖怪は相変わらず奇妙なステップを[事]踏んでいた。三日坊主という言葉も[文]当てにならない。なかなか意思の強[章]い妖怪である。

その日も私は家路を逸れて道草を食[来]っていた。葉擦れの音も川のせせら[自]ぎも、妖怪の合いの手のせいでどう[i]も心地良くない。この妖怪は一体い[a]つまでついてくる気なのか。

道の途中にあるベンチに腰を降ろし[m]、私はしばし思索に耽ってみた。声[k]を掛けるべきか否か。話の分かる奴[.]ならいいけど、そうでないと色々と[c]面倒だ。人畜無害な見た目だけど、[n]果たしてどうだか…。

「よっ…ほっ…はっ…」

そんな私の気持ちも露知らず、妖怪[恐]は踊りながらベンチの周りをぐるぐ[怖]る周回している。

うざったい。ああうざったい、うざ[鬼]ったい。

「君、なんで私についてくるの?そ[故]れとその変な踊りは何?」

痺れを切らした私は妖怪に話し掛け[事]ていた。妖怪は私が見えている事に[文]驚く様子もなく、踊りを中断して問[章]いかけに素直に答えてくれた。

「これは幸せの踊りに御座います。[来]貴女様に幸せが訪れるよう、こうし[自]て神様に頼んでいるので御座います[i]

幸せの踊り?私に幸せが訪れるよう[a]に?何で妖怪が私の為に?

「ごめんね、そんな事される覚えが[m]ないんだけど…。人違いじゃないか[k]な?」

私が言うと妖怪は大きく首を横に振[.]った。

「人違いに御座いません。貴女様は[c]蜘蛛の巣に囚われた綺麗な蝶を助け[n]た事を覚えて御座いませんか?」

綺麗な蝶…。ああ、そういえば先週[恐]、大学へ向かう道中で蜘蛛の巣に捕[怖]まった随分と大きくて綺麗な蝶を見[鬼]かけて、私は気まぐれにその蝶を助[故]けてやったのだけれど、あれの事だ[事]ろうか。

「確かに助けたけど…」

「その蝶は私奴の大切な友人に御座[文]います。ですから、その御礼に貴女[章]様に幸せが訪れるよう、こうして踊[来]って神様に頼んでいるので御座いま[自]す。よっ…ほっ…はっ…」

言い終わると妖怪はまた踊り始めた[i]

私が見えるのはその蝶を助けた事で[a]分かっていた筈なのに、声も掛けな[m]いで毎日私の後ろで踊り続けていた[k]のは、なんというか義理堅い。と、[.]いうよりは不器用なのか。いまだに[c]踊りが続いているのは私にまだ幸せ[n]が訪れてない、という事だろう。

…うむ。

幸せってなんだ?どうすれば私は幸[恐]せになるんだ?

「ねえ、幸せっていつやって来るの[怖]?」

私が訊くと妖怪はまた踊りを中断し[鬼]て答えてくれた。

「それは貴女様が幸せを感じた時に[故]御座います。要するにそれは神様が[事]私奴の願いを聞いて下さったと言う[文]事に御座いますから」

それって何でもありじゃん。

「なら私が幸せを感じたら君はもう[章]、ついてこないの?」

「左様に御座います」

左様であるなら早急に幸せを感じよ[来]うではないか。私はその足で近所に[自]ある洋菓子屋さんを訪ね、以前から[i]気になっていたチョコレートケーキ[a]を購入した。フルーツやナッツ類が[m]何ものってない、シンプルなチョコ[k]レートケーキだ。

ガラス越しにこちらの様子を伺う妖[.]怪は、陳列する洋菓子達を怪訝な表[c]情で眺めていた。

「そんな物で幸せを感じるので御座[n]いますか?」

私の横を普通に歩いてついてくる妖[恐]怪はケーキの箱に疑いの眼差しを向[怖]けながら言った。

「人間ってこういう事で幸せを感じ[鬼]ることができるの。案外安上がりな[故]のよ、人間って」

私が言うと妖怪は「左様で御座いま[事]すかあ」と納得のいかない様子であ[文]った。

私は帰宅すると真っ先にケーキを頬[章]張った。

これで明日からあの妖怪はついてこ[来]なくなるだろう。

「よっ…ほっ…はっ…」

翌日、相も変わらず奇妙なステップ[自]を踏む妖怪がそこに居た。馬鹿にさ[i]れているのだろうか。

私は夢中で踊る妖怪のおでこを指で[a]ぴんっと弾いた。

「痛ッ!…如何なされましたか?」[m]

妖怪はおでこを摩りながら言った。[k]

「如何なされましたか、じゃないで[.]しょ。何でまだついてくるの?もう[c]幸せなら昨日やって来たよ。だから[n]もう踊る必要ないの」

私の言葉に妖怪は「うーん」と腕を[恐]組んで考えると、しばらくして申し[怖]訳なさそうに口を開いた。

「誠に勝手では御座いますが、昨日[鬼]のあの小さな泥の塊で貴女様に幸せ[故]が訪れたとは思えないので御座いま[事]す。ですから、またこうして踊って[文]いるので御座います。よっ…ほっ…[章]はっ…」

誠に勝手にも程がある。それに泥と[来]はなんだ泥とは。これじゃあ、私は[自]手も足も出ないではないか。

「それって君の都合じゃない。私は[i]あれで幸せだったの。だからもう踊[a]らなくていいの」

「はあ」

妖怪は踊りを中断するとまた腕を組[m]んで考え始めた。このままぐだぐだ[k]してると遅刻してしまう。私は一言[.]「じゃあね」と妖怪に声を掛け、そ[c]の場を後にした。

妖怪はあれで納得してくれただろう[n]か。私の為に踊ってくれるのは嬉し[恐]いけど、毎日ああしてついてこられ[怖]るのは少々迷惑である。

その日、いつも正門の前で待ち伏せ[鬼]てる妖怪の姿が見当たらなかった。[故]どうやらあれで納得してくれたらし[事]い。ほっと一安心である。

「あっ!お待ちしておりました!」[文]

ほっと肩を撫でおろしたのも束の間[章]、帰宅すると下宿の前で妖怪が待ち[来]伏せていた。純粋無垢な眩しい笑顔[自]でこちらに手を振っている。どうや[i]ら納得していなかったらしい。

私は妖怪にちょいちょいと手招きす[a]ると、人通りのない川沿いの砂利道[m]を目指した。こそばい葉擦れの音も[k]優しい川のせせらぎも今は聴く余裕[.]がない。心なしか砂利を踏む音がい[c]つもよりうるさい気がする。

ここなら大丈夫だろうと、私は振り[n]返って妖怪を見下ろした。

「もうついてこないでって言ったで[恐]しょ。私はあれで幸せなの」

けれど妖怪は私の怫然とした態度に[怖]意も介さず、首を大きく横に振った[鬼]

「いいえ、私奴にはそう御見受けす[故]る事が出来なかったので御座います[事]。ですが御安心を、貴方様を幸せに[文]する方法が分かったので御座います[章]

「幸せにする方法?」

「はい。ですから今からそれを貴女[来]様に御見せしたいので御座います」[自]

見せる?何を?

私が訊こうとすると妖怪は「さあ、[i]此方へ」と私の手を引いて勢いよく[a]走り出してしまった。慌てて振り払[m]おうとしたけど、その見た目からは[k]想像できないくらい妖怪の力は強く[.]、非力な私ではとてもじゃないけど[c]敵わなかった。

妖怪の掌はとても冷たくて、そのひ[n]んやりとした感触が私の掌から全身[恐]へと伝っていく。そこで冷静になっ[怖]た私は自分の行動を思い返していた[鬼]

私は妖怪相手に何をしていたんだろ[故]う。

人畜無害な奴だと思って警戒心を捨[事]てて接していたけど、こいつは腐っ[文]ても妖怪なのだ。今まで霊や妖に魅[章]入られた人達を散々見てきた私がな[来]んて様だ。

このまま地獄に連れていかれるのだ[自]ろうか。それとも生きたまま頭から[i]喰われてしまうのだろうか。いくつ[a]もの陰惨な想像が頭を過ぎる。

「迂闊だったなあ…」

まあ、今更後悔しても遅いのだけれ[m]ど…。

空はすっかり藍色に染まっていた。[k]地平線の向こうにうっすらと見える[.]橙色がなんだか頼りない。もう少し[c]であの橙色も藍色に呑まれていくだ[n]ろう。

妖怪に導かれるままに進んでいくと[恐]、ずかずかと暗い雑木林の中へ入っ[怖]ていった。夜目が利くのか妖怪は颯[鬼]爽と林の中を駆けていくけど、夜目[故]の利かない私はついていくのがやっ[事]とだった。

「ねえ…、もう少しゆっくり…。暗[文]くて足元が見えないの…」

「左様に御座いますか」

妖怪はすんなりと私の言うことを聞[章]き入れ、すぐに走るのをやめてくれ[来]た。そして大きく息を吸い込むと「[自]ぴー」と笛ような高い声で鳴き始め[i]た。音は木霊し、まさに木の精霊が[a]妖怪の声に答えるようだった。しば[m]らくして遠くからぼんやりと青白い[k]光が近づいてきた。

「あれなに?」

「灯柄長に御座います」

アカリエナガと言われても何の事か[.]分からない。やがて光が目の前まで[c]やって来ると、ぱたぱたと羽ばたい[n]て私の肩にちょこんと留まった。そ[恐]れは尾の長い小さな鳥であった。

「此処からは歩いて行きましょう」[怖]

妖怪が言うと鳥は肩から降りて私の[鬼]腰の辺りを飛び回り、ぼんやりと足[故]元を照らしてくれた。

光が目の前にあると辛うじて見えて[事]いた遠くの景色が黒一色に染まり、[文]光で照らされた周囲しか見えなくな[章]る。鳥を中心に私達を囲む青白い灯[来]りがまあるい光の籠のように思えた[自]

枝葉を踏む音が耳元で鳴るようにう[i]るさくて、ときおり吹く風の音が獣[a]の弱々しい鳴き声に聞こえて不気味[m]であった。

どれくらい歩いただろう。火照った[k]体は汗で冷え、風が通り過ぎる度に[.]寒くて仕方がなかった。青白い灯り[c]が余計にそう思わせる。この寒さは[n]夏と言うには些かそぐわない。

「此処に御座います」

そう言って妖怪が足を止めると、目[恐]の前には何故か一本だけ枯れた大木[怖]があった。青々と生い茂る木々に囲[鬼]まれ、その枯れ木は孤独に根を張っ[故]ていた。

「もう少しで始まりますので、暫し[事]お待ちを」

ここで何か起こるらしい。辺りには[文]私達以外誰もおらず、人間一人に妖[章]怪二匹が、ただ静かにぼーっと枯れ[来]木を眺めていた。

もうすっかり夜である。風の音と葉[自]擦れの音以外は何も聞こえず、この[i]世界に私達以外誰もいないんじゃな[a]いかと思うくらい、辺りはしんと静[m]まり返っていた。

この時間を利用して、ここから離れ[k]る為の当たり障りのない口実を考え[.]てみた。けれど対して妖怪と会話を[c]した事もないのに、口実を考えたと[n]ころで当たるし障るだろう。

なら隙を見て走って逃げるか。しか[恐]しこの暗さではまともに走れずにす[怖]ぐ追いつかれるだろう。良い考えが[鬼]浮かばない。

…どうしよう。

「…あのね、君の気持ちはすごく嬉[故]しいんだけど、別に無理して私にお[事]礼をする必要ないんだよ。だからね[文]…」

「あっ!始まりました!ほら!」

急に声を上げた妖怪はそう言って枯[章]れ木を指差した。見ると枝先に小さ[来]な青い光が灯っている。その光が小[自]刻みに震えると、風鈴の様な音が辺[i]りに響いた。

すると別の枝先から赤い光が灯り、[a]また別の枝先から緑色の光が灯り、[m]そうしていくつもの光が体を震わせ[k]、ハンドベルのような美しい音を鳴[.]らしながら綺麗な旋律を奏で始めた[c]

その瞬間、枯れ木に色とりどりの光[n]の花が一斉に咲き乱れ、私達は瞬く[恐]間に色彩豊かな光に包まれていった[怖]。壮大な鈴の音は共鳴して美しい音[鬼]の波となって押し寄せ、まるで至福[故]が耳の中に一気に流れ込んでくるよ[事]うだった。

「…綺麗」

初めて目にする光景だった。割れた[文]虹の破片が降り積もったように枯れ[章]木は彩られ、コンサートホールのオ[来]ーケストラと言っても足りないくら[自]い、荘厳な演奏会が目の前で繰り広[i]げられていた。

「これは『渡燈(わたりび)』と呼[a]ばれる怪異に御座います。木に棲み[m]憑き、木を喰らい、そして木が枯れ[k]ると新しい棲み家を探す為に空を渡[.]るので御座います。今は一斉に飛び[c]立つ準備をしているところに御座い[n]ますね」

その光景に見惚れている私に、妖怪[恐]は教えてくれた。

「木を食べるんだ…」

「正確には木の生命に御座いますね[怖]。自然と怪異が魅せる非常に美しい[鬼]光景に御座います」

すると、どこからともなく強い風が[故]吹いて、一斉に光達が真っ暗な空に[事]舞い上がっていく。その瞬間、私達[文]は更に強い光に包まれ、周囲は昼間[章]のよう明るくなっていった。

「その表情に御座います」

見ると妖怪は優しく微笑み私を見上[来]げていた。

「とある人間様から教えていただい[自]たので御座います。人は幸せでいる[i]と笑顔になるんだと、笑顔は幸せの[a]証なのだと、そう教えて下さったの[m]で御座います」

笑顔…。ああ、そうか。私さっきか[k]らずっと…。

真っ暗闇の空に大きな一筋の光が、[.]まるで龍のように天高く昇っていく[c]。名の通り、怪異達は新しい棲み家[n]を見つける為、夜空の向こうの遥か[恐]彼方を渡っていった。

六月の肌寒さが嘘のように、七月の[怖]初日は猛暑日となった。蝉の鳴き声[鬼]も騒がしいから騒々しいに一段階上[故]がり、この暑い陽気に拍車を掛けて[事]くる。本格的な夏の到来である。

そういえば私の悩みの種だけど、お[文]陰様で綺麗さっぱりなくなった。と[章]いうよりは芽が出て花が咲いたよう[来]だ。

あれからあの子は私の前に現れなく[自]なった。

光を見届けた後、「では参りましょ[i]うか」と今度は優しく手を引いて私[a]を林の外まで案内してくれた。不思[m]議と冷たいと感じていた鳥の青白い[k]灯りが暖かかったのを今も憶えてい[.]る。

「貴女様に幸せが訪れて安心致しま[c]した。それでは、失礼致します」

そう言うと深々と頭を下げ、鳥と一[n]緒に暗闇の中へ消えていった。

あの子は見た目通りの人畜無害な妖[恐]怪であった。妖怪も全部が全部「悪[怖]」というわけではなく、悪い奴も居[鬼]れば優しい奴も居る。あの子みたい[故]なのは特別かもしれないけれど。

よくよく考えると妖怪に恩返しをし[事]てもらったのは初めてかもしれない[文]。友達を助けてくれたってそれだけ[章]の理由で、こんなに素敵な恩返しを[来]してくれるとは、世の中捨てたもの[自]ではない。

その日、私は友人達と駅前にある話[i]題のドーナツ屋さんを訪れていた。[a]友人のおすすめを押しのけて、私は[m]「ミルクチョコリング」なる商品を[k]購入した。頬張るとドーナツにコー[.]ティングされたミルクチョコレート[c]の風味が口いっぱいに広がり、舌の[n]上に至福が溶けていくようだった。[恐]

以前チョコレートケーキを食べたと[怖]きには感じなかった幸福感に私は不[鬼]覚にも顔がほころんでしまった。心[故]に余裕がある証拠だろう。

和気藹々と女子トークに花を咲かせ[事]ていても妙な心細さを抱かなくなっ[文]た。こうして今も、ドーナツを頬張[章]りながら他愛もない話で盛り上がっ[来]ている最中だ。

「昨日のドラマ、伏線回収すごかっ[自]たよねえ。続き超気になる」

「ほんと、早く来週になんないかな[i]あ。あんたは観た?」

「あたしはその時間大食いのやつ観[a]てた。双子ちゃんの大食い選手が可[m]愛くてさあ」

「また観てないのかよ。莉柚(りゆ[k])は?ドラマ観た?」

「んー…」

昨日のその時間、私は部屋の窓に家[.]族を引き連れてやって来た、八つ目[c]の蜥蜴達を追っ払うのに必死であっ[n]た。

腹についたまん丸な目が相変わらず[恐]鬱陶しくて、以前と同じようにスマ[怖]ホのライトをかざすも目を瞑るとい[鬼]う単純な解決策で防がれてしまった[故]。試行錯誤した結果、カーテンを閉[事]めるという単純な解決策があること[文]に気づいた頃にはドラマは既に終わ[章]っていた。

私はまだ口の中に残るドーナツを紅[来]茶で流し込んだ。

「…ん、昨日は疲れて寝ちゃってた[自]から、ドラマ観てないんだ。ごめん[i]ね」

「お前もかい。じゃあ、今度ウチで[a]上映会しないとね」

「うん、お願いね」

こうして相変わらず小さな嘘もつい[m]てるけど、その事で煩わしさを感じ[k]る事もなくなった。

あの子のおかげで私の肩の重荷は少[.]し軽くなった。

そういえば、あの子にちゃんとお礼[c]を言ってなかった。もしまた逢う事[n]があったら、しっかりお礼を言わな[恐]いとな。

私は幼い頃から霊や妖が見える。

見上げれば頭が人で体が鳥の怪異が[怖]飛んでいて、横を見れば穴ぼこだら[鬼]けの女の子が通り過ぎ、下を向けば[故]タンブルウィードのように目玉がこ[事]ろころと転がっていく。

これが私には当たり前であり、いつ[文]もと変わらぬ日常である。切り離せ[章]るものなら切り離したいこの能力だ[来]けど、私に一生付き纏って離れない[自]だろう。

甘んずるつもりはないが受け入れる[i]しかない。これからも私は怪異の姿[a]を見て、声を聞き、様々な事象に巻[m]き込まれ、不愉快な思いをするのだ[k]ろう。

見えないモノが見えてしまうのは、[.]面倒で何の役にも立たない欠陥能力[c]である。実益のあることなど何一つ[n]ない。

でも、稀にではあるけど、こんな素敵な出逢いがあるのなら甘んずるのもやぶさかではない。

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