Aneki 的力量~辰之子系列~

iamk 日本恐怖故事 2024-02-28 12:00:02 94 0

十九岁那年的夏天。

虽然是二手轻型车,但我还是买到了梦寐以求的车,每天忙于平衡工作和娱乐。

这是发生在那个年代的故事。

八月初的一个周六,难得的放假(不定期休假),打算和(男)一起玩。就在我飘飘然做好准备的时候,大门猛地打开了。

我到家了。

是我妹妹。

门外传来无精打采的声音和沉重的大包被扔的声音。还有我的侄子们兴高采烈的声音。

小舅子,暑假很忙,一大早就去上班,晚上很晚才回家。假期工作会增加。因此,为了排解孩子见不到父亲的寂寞,住在附近的姐姐每个周末都会回到这里的娘家。

“欢迎回家~”

“哦,Kei。你周六休息不是很奇[文]怪吗?约会?” Ayu,她的姐姐,有一个酷个性和[章]一张臭嘴。

一个二十四岁的孩子,一个四岁,一[来]个两岁。

还有所谓“看得见”的人。

姐姐从小到大的恐怖故事很多,这里就不赘述了。如果有机会,我会再介绍一遍。

“如果你没有女朋友,我就去玩R、[自]N、T。”

“搞什么鬼?,不是R- chan也很沮丧吗?”

“不可能,没有R。”p>“我宁愿这样。”

我提着姐姐的行李进了客厅正在胡说[i]八道,我四岁的侄子利库看到我就停[a]了下来。

“基酱,你要去哪里?”

“我要和我的朋友出去玩。

”……你今天不能去”

“为什么?”

“我不知道,我不知道,但你不能”[m]

当里库一反常态的认真眼神让他的皮[k]肤发麻。

我不禁觉得,在那双深褐色的眼睛后[.]面,隐藏着一块永远无法触及的区域[c]

是的。这个徒弟和我姐姐的一样。特[n]点…。

“嘿,Kei。拿着这个。”

当我被利库的眼睛吸进去一样僵硬地站着时,姐姐拍了拍我的肩膀。疼痛出乎意料的强烈,我吓了一跳,被拉回了现实。

“这里”是姐姐随身携带的木牌。听妈妈说,姐姐用一块非常好的木头特制了一个护身符,祈求两个儿子平安健康。

“挂在脖子上,藏在衣服底下就看不见了,你看到利库的眼睛了吗?这孩子是‘我的’儿子。/p>< p>“呃……好可怕,会不会出什么事?或者小家伙们的健康祈福会不会有作用?”没用,不知道能不能预知土地。不过如果有的话,就将成为一个里程碑。

“……那是什么……我很害怕……不过……谢谢你,我借一下。”为了感谢姐姐,我什至离开了家。

――――我们三人已经到了集合地点。

R算不上美女,却点亮了这个地方。

N是一位长相美丽,实则精神错乱、[恐]自私自利的公主。

T虽帅,内心却蠢得令人失望。

作为我的一个朋友,我觉得你的脸很[怖]好看。

“小圭,你来晚了。”

N双手抱胸,显然心情不佳。

再美丽的容颜,在愤怒的扭曲下也会变得如此笨拙。

“正如N-chan所说!Kei![鬼]我处于愤怒模式!”我很绝望。走到[故]这一步,我觉得很可惜。

“对不起,我今天会好好开车的。”[事]

“嗯,我饿了。”

“好的,小惠..我们走吧。”

被R的笑容加深,似乎抵消了N的怒气,他搬到了附近的一家家庭餐馆。天快黑了。

――――因为没有烈日,多少有些舒服,但并不闷热。晚上天色不变,我们又在乡下,没地方可去,就回到出发的集合地点。

“我没有地方可去,你今天要走吗?[文]

“嗯,我还想玩。”

” N.

“就是这里!”

“咦?在哪里?”,白痴张开双手向[章]N求救。真是太糟糕了。

你要去哪里?在家里?你想带我去吗[来]

但是,从T嘴里吐出的地方,是在我[自]的斜上方……不,是在我的下方。

“◆▲隧道”

这个名字让我怀疑T的理智。

◆▲隧道是当地著名景点之一,姐姐[i]警告我不要靠近。

别傻了,我不去

哦?你说不危险,◆▲隧道就危险,[a]想去就去我不去。”

“随便你说!”

R盯着T和我,我和T对视。 ……你阻止我也没关系。

“启!前辈的命令!去地道!”……[m]我要去。

“咦?”

突然打断的是N。

N笑得无所畏惧,手指玩弄着发梢。[k]

“我很无聊。Kei-chan说那[.]里很危险,但是你去过那里吗?”我[c]不知道。

我很困惑。N是一个现实主义者并且[n]只相信他所看到的。所以我才从来不[恐]说姐姐的看得见的实力,现在就算在[怖]这里说姐姐,也不过是火上浇油。 N肯定会说走。

“小惠……是不是你姐姐跟你说了什[鬼]么?”他似乎是从我的样子猜到了。[故]我默默点头,R也做出厌恶的表情。[事]

“喂好吧,如果你要去,我们早点走[文]吧。现在不是比半夜好吗? Kei-chan,你说你会开车一[章]天。”

“看,上车!”已经坏了。为什么会在这个时候坏掉?在此之后,我会从心底里后悔的……

与我的感觉相反,车子开得很平稳。我是开车的R在乘客座位上。 T和N在后面。在车里,为了分散恐惧而开大音乐,T 变成了一个骗子。

我看到鬼了。如果我在这里,他们就[来]会跑掉。我去了各个地方。

T一边心情大好,一边撒了个大谎来[自]引起N的注意。 N也一边享受一边尖叫。但是,坐在[i]我前面的我和R都沉默了。

――――三十分钟的车程。 ◆▲ 我们到达了隧道附近。风冷得令人难[a]以置信。

因为姐姐的影响,我对这种地方根本[m]不感兴趣。

“那么,你现在打算怎么办?等我回[k]头看隧道的时候……啊!” T见状,心情似乎更好了。 “我很了不起。”仿佛听到这样心声[.]的自恋脸色是恨之入骨。

你所要做的就是来回三趟然后回家.[c]..我强迫自己说服自己,把手放在[n]变速杆上。当R喃喃地说“哈……真[恐]不可能”时,我觉得我能从很多方面[怖]理解他的感受。

不用担心

“启!走吧!”

“走吧!”在身后两人的催促下,我[鬼]缓缓前行车。面对只有几盏灯的隧道[故],我的后颈僵硬了,双手自然而然地[事]握紧了方向盘。深吸一口气,穿过隧[文]道。我讨厌那种沉重潮湿的空气进来[章]的感觉,所以我关上了驾驶座的车窗[来]

像T这样的人一定很多。隧道内的墙[自]壁上满是涂鸦。这是一条很短的隧道[i],大概有100米长,但我觉得又长[a]又长。

来回一次,两次,第三次进入地道。[m]正要这样做时,我的眼睛确认了隧道[k]中有异物。空洞里有黑色的东西。摇[.]晃,摇晃,靠近,她的本能敲响了警[c]钟,这分明不是人。听着旁边R喉咙[n]里的呼啸声,我忘记了呼吸。

“咦,那是什么?”

T察觉到异样,从身后探出身来。 N似乎注意到了,但他只是说:“嗯[恐]?嗯?”

黑暗的隧道中,一个人形的东西一步[怖]步向我们逼近。当我迈出一步时,我[鬼]的身体几乎崩溃了,但它还是一步一[故]步摇摇晃晃地向我靠近。

吓人

不知道怎么呼吸。莫名其妙。

不过,我还是设法提高了嗓门。

“关了……”

“嗯?”

“快关窗!” 三人一下子关上了窗.慢速电动车窗。

快,快,快……!

就在这时,斯通和车子的引擎停了下[事]来。

“Cheer!”

“Nooooo!”

R 和 N 尖叫着,我看着窗外。好的。全部关[文]闭。姐姐教我的话,“别请他们,你[章]一打开,他们就进来了。”突然想起[来]来了,不知道这样行不行。我不知道[自]下一步该做什么,所以如果我必须逃[i]跑,我会转动钥匙启动引擎。

“基酱!快点!”

“快点!快点!”

“我知道了!”

“T!做点什么吧!”

“哦,我!?”chan!

“你知道的!”即使我匆忙转动钥匙[a]并转动它,引擎也不会启动。

像差接近。我的手在颤抖。我能感觉[m]到我的体温在下降。车内的惨叫声依[k]稀可闻。我必须逃走……!

“咦!”

借着车头灯,我可以看到整个东西。

看起来就像是用粘土一样把很多人揉在一起做的。平坦的躯干,长长的头发遮住了看起来像脸的东西。从侧面和燕尾伸出的手和手臂是我们腿的不对称长度像邀请一样伸展开来,每走一步腿就会无力地弯曲。

怪胎笑了……我想。

我体内所有的时间和功能都停止了。[.]

沉默。

只有倒映着眼前怪物的眼睛在晃动。

―――― Piririririri! !

响亮的电子声让我回过神来,我在口袋里寻找手机。我一边看着屏幕,一边被没从牛仔裤里拿出来的手机弄得心烦意乱。那里显示的名字是

-Aiyu-

Aneki。

一边注视着眼前的怪物一边按下通话[c]

咳!愤怒的声音响起。

我想说明情况,可是听到姐姐的声音[n],我的身体却没有了力气。与此同时[恐],我发现自己已经很久没有呼吸了。[怖]

“切...你开什么玩笑!我教死你[鬼]!我现在帮你,再坚持一下。”

“嗨!”

听到你姐姐的声音,我哭得像个孩子[故]。虽然很可怜,但打心底里还是庆幸[事]他是姐姐的弟弟。不过姐姐说会派人[文]帮忙,我没说去哪里。距离奇形怪兽[章]的距离大约是二十米左右。我大声呼[来]唤姐姐,却无人回应。我不耐烦了,[自]冒出一身冷汗。

“嘻嘻……嘻嘻嘻嘻嘻……”

笑声不分男女。怪人在笑。就像一个追捕猎物的野蛮猎手,让我们放纵我们的恐惧并享受乐趣。

当我以为不可能看到变形的身影软绵绵地靠近的那一刻。有什么东西跳进了怪物和汽车之间。一个白色的,蓬松的身影被灯光照亮。它长得像狗,但体型和小马差不多。

我能看到怪胎在退缩。

『……行客』

突然,一道低沉的声音直接在我的脑[i]海中响起。

我过了几秒钟才意识到这是我面前的[a]狗。

“逃脱……”

休息说完这句话,狗扑向了畸形人。[m]尖叫或咆哮。我的身体再一次被撕裂[k]我的耳朵并震动我的大脑的怪异尖叫[.]夺走了自由。

你逃不掉的。

一个被恐惧支配的身体。当时

“凯。抚慰心灵,相信姐姐的力量。[c]我和你在一起。现在......'

一个熟悉的、温柔的声音在我耳边低[n]语。我不记得我在哪里听到的。但是[恐],那个声音慢慢地让我僵硬的身体松[怖]了下来。

手自然移动,转动钥匙。仿佛一直以[鬼]来的挣扎都是谎言,发动机平稳地启[故]动,我的心砰砰直跳地开着车。

路上,我听到电话里传来姐姐的声音[事],“别回头,回家吧”,但从那儿,[文]我感受到了心的痛和跳动。 N和R的叫声。 T粗重的呼吸。我只听到这些。

“――――我……!……咳……!…[章]…咳!!!”而呼唤我的,正是我那[来]恶魔般的姐姐。

“Bakatale”

我为一反常态的强悍妹妹感到有些紧[自]张,但又如释重负,泪流满面。

“你个混蛋,要哭就别走。”

姐姐把R和N从车里拉下来,我扶着T,站不住脚,我们走进屋里。稻田里。在门口,脸色苍白的妈妈和姐夫已经在等我了。姐姐跟我妈说了些什么,她就冲进了客厅。在小舅子的帮助下,我终于在客厅的地板上坐下,妈妈倒了姜茶。显然,这是我姐姐告诉我的。

父亲和姐夫等着即将要讲道,就退到隔壁侄子睡觉的房间。

“喝了它。它会让你暖和起来。”我注意到了温热的液体顺着我的喉咙流下,让我紧绷的身体放松下来。其他三人也是如此,N和R都在抽泣。姐姐见我们这样,张了张嘴。

“Kei。你为什么要去那里?我告[i]诉过你那不是去的地方。”

“对不起……”

“这次我很抱歉,没关系,因为已经完成了但有时并非如此。有时我不能安全回家。”

“……是的”

我一边回答,一边紧紧地瞥了一眼姐[a]姐的右手,她的拳头在颤抖。。如果[m]是真的,他肯定气得想揍我们。当我[k]以为我做了这么重要的事情时,我再[.]也见不到姐姐了。

“姐姐……我说走吧,Kei反对,[c]结果他逼我……”

“哇,我也是……”

>“我停不下来……”

三人说完,她才长长的叹了一口气。[n]

“说真的....如果这是真的,我想在这里做,但我很害怕。>当我妈妈和我一起坐下,我姐姐的茶和饼干放在桌子上时,我的姐姐嘟囔着“谢谢”,缓缓开口。

“那条地道本来只是一条冷门地道,后来变成了闹鬼的地方,随便看看还挺可爱的,但人就是一团邪念。各种念头中,恐惧和坏念头被释放,下雨了。

“坏念头还是死灵法术?”有些人甚[恐]至和他们不喜欢的人一起去,希望被[怖]诅咒。更有可能出现。”

“......三轮往返。我没有。[鬼]

“即使我没有,我也被你吸引了。那是我第一次听说它。

“……爱玉在保护惠。”

“从小就拥有神秘力量的爱玉,一直[故]牵挂着惠,妈妈也无能为力。”

我不知道.. .我一直以为姐姐的力量是天生的,[事]是为了姐姐而存在的。

“……总之。Kei。你看到了什么[文]?”想起来就恶心,但还是忍不住回[章]答没有。

“一堆人……恶心……恶意……”

“这是一堆思想。恐惧,恶意,诅咒[来],邪恶的思想。它们混合在一起,伤[自]害人。在人类中,邪恶的心有时会胜[i]过善良。他们深深地,深深地,尖锐[a]地刺穿和吞噬人。如果你输了,请重[m]新回来。不。谢谢大家回来。”

Sipping她的茶,她敲了敲地[k]板一次。

“你们现在可以说话了,不是吗?向[.]这些孩子说声谢谢。”Toko Kuna'

正是这两个声音让我摆脱了残疾。

“姐姐,这是什么声音?”

“你认识‘志贵’吗?那个家伙?”[c]

“是啊,我不认识要么用它。”早知[n]道姐姐在“留着东西”,却不知道是[恐]式神……

“它叫蝴蝶和萤火虫,你一定接触过[怖]几次蝴蝶,你还记得吗?”

“蝴蝶……我听过它们的声音,但是[鬼]记不清了……抱歉。“谢谢。”

我拿出挂在脖子上的木牌,递给妹妹[故]。我很害怕它会像通常的恐怖故事那[事]样破碎或变色,但我很欣慰它看起来[文]不像那样。

谢谢两位,我慌张的默默低下了头。[章]

“以后请多多关照。”

萤沉默了,但我以为他想说的和蝴蝶[来]说的一样。

“喂!”

“我要睡觉了!R-酱,N-酱,T-kun,你们应该留下来过夜。所以我妈妈在Kei的房间里准备了一张蒲团。”

p>

在离开客厅时露出双牙笑着的姐姐的背上

“Ane-chan!谢谢你...!”

>

当我竭尽全力表达感激之情时,我尖叫起来,但姐姐发出了一声似叹亦似笑的叹息,然后走进了隔壁房间。

“现在,大家去睡觉吧,我觉得你们[自]睡不着,但是你们可以躺在被褥里休[i]息。”

听到妈妈的话,我点了点头,看着下一个房间。

拥有可怕力量的姐姐。在为成为那个弟弟而感到高兴和感激的同时,我确信从童年开始的所有神秘事件都是相互关联的。还怕姐姐。怀揣着种种思绪,我和三个人不眠不休地迎接了黎明。


作者:退会会員
原文:姉貴の力~龍の子シリーズ~

十九歳になった夏。

中古の軽ではあるが、念願の車を購[a]入し、僕は仕事と遊びの両立に忙し[m]い日々を過ごしていた。

これは、そんな日々の中で起きた話[k]

八月の初め、珍しく土曜に仕事(不[.]定休)が休みだったその日は、昼過[c]ぎから中学時代の友人RとN(女。[n]恋愛感情なし)、そして、高校の先[恐]輩T(男)と遊ぶ予定を立てていた[怖]。バタバタと身支度を整えていると[鬼]、乱暴に玄関が開いた。

「ただーいまー」

姉貴だ。

気だるげな声と、大荷物を玄関に放[故]り投げる重い音。そして、甥っ子達[事]のはしゃぐ声。

職業柄、夏場忙しい義兄は、早朝か[文]ら出勤し、帰りは夜中。休日出勤も[章]増える。そこで、父親に会えない子[来]供たちの寂しさを紛らわせようと、[自]近くに住む姉貴は毎週末、実家であ[i]るここへ帰ってくるのだ。

「お帰り~」

「おー、圭(ケイ)。お前が土曜休[a]みなんて珍しいな。デート?」

ニヤリと八重歯を見せて笑う、サバ[m]サバした性格で口が悪い姉、愛由([k]アユ)。

二十四歳で四歳とニ歳の子持ち。

そして、俗にいう"見え[.]る"人。

子供の頃から姉貴に関する恐怖体験[c]話は多々あるが、ここでは省略する[n]。機会があれば、また紹介しよう。[恐]

「彼女いないってば。これからRと[怖]NとTで遊ぶんだよ」

「なんだよ、つまんねー。Rちゃん[鬼]と付き合えよー。いつも遊ぶだけで[故]、Rちゃんも欲求不満じゃねーの?[事]

「ありえねー。Rはない」

「このまま彼女なしだと魔法使いに[文]なっちまうぞ」

「むしろ、なってみたいよ」

くだらない話をしながら姉貴の荷物[章]をリビングに運び入れると、四歳の[来]甥、陸が僕を見て動きを止めた。

「けいちゃん、どこ行くの?」

「お友達と遊びに行ってくる。陸は[自]、じーじ達と遊んでなね」

「……今日は行っちゃダメ」

「なんで?」

「わかんない。わかんないけど、行[i]っちゃダメ」

いつになく真剣な陸の瞳に、ぞわり[a]と肌が粟立った。

焦げ茶色の瞳の奥には、決して僕が[m]触れられない領域が潜んでいる気が[k]してならない。

そう。この瞳は、姉貴と同じ…。

「おい圭。これ持ってけ」

陸の瞳に吸い込まれるようにして固[.]まっていると、姉貴に肩を殴られた[c]。予想外に強かったその痛みに、僕[n]はハッとし、現実に引き戻された。[恐]

「ほら」と差し出されているのは、[怖]姉貴が肌身離さず持ち歩いている木[鬼]札。姉貴が二人の息子達の安全と健[故]康を祈願して大層立派な木の木片で[事]特注した御守りだと、母から聞いた[文]

「首から下げてな。服の下に入れと[章]きゃ見えない。陸の目、見ただろ?[来]この子は"私"[自];の息子だぞ。何もなければそれで[i]いい」

「え…怖いじゃん。何か起こるの?[a]ってか、ちび達の健康祈願が効くの[m]?」

矢継ぎ早に問いかけるが

「効く効かないじゃないし、陸の予[k]知が当たるかどうかなんて知らん。[.]でも、それがあれば目印になる。持[c]ってけ」

あっさりと返され、それ以上の言葉[n]が出ない。

「…何それ…怖いけど…ありがとう[恐]。借りてく」

姉貴の言いたいことはよくわからな[怖]かったが、約束の時間が迫っていた[鬼]僕は、姉貴に礼をするのもそこそこ[故]に家を出た。

―――待ち合わせ場所には、既に三[事]人が揃っていた。

決して美人ではないが、場を明るく[文]してくれるR。

見た目こそ綺麗系だが、非常識でわ[章]がままなお姫様のN。

イケメンなのに、バカで中身は残念[来]なT。

わが友人ながら、すごい面子だと思[自]う。

「圭ちゃん、遅い」

腕を組み、あからさまに不機嫌なN[i]

綺麗な顔も、怒りで歪むとここまで[a]不細工かと思ってしまう。

「Nちゃんの言う通り!圭!俺、お[m]怒りモードだぞ!」

黙っていればいいのに、Tのバカは[k]Nのご機嫌取りに必死だ。ここまで[.]くると、哀れみすら感じる。

「ごめん。今日一日、ちゃんと運転[c]するからさ」

「じゃあ、お腹すいた」

「よし、圭ちゃん。近くのファミレ[n]ス行こうか」

Nの怒りのオーラを打ち消すような[恐]Rの笑顔に促され、近くのファミレ[怖]スへ移動し、その後はカラオケやド[鬼]ライブなどであっという間に時間は[故]過ぎ、気が付けば日が暮れていた。[事]

―――照りつける日がない分、幾分[文]か過ごしやすいが、蒸されるような[章]暑さは夜になっても変わらず、田舎[来]だから行く宛もない僕達は、初めの[自]集合場所に戻ってきていた。

「行くところもないし、今日はお開[i]きにする?」

「えー、まだ遊びたい」

「N。圭ちゃんの話を聞きなよ。行[a]くとこないじゃん」

「あるよー!」

「えー?どこ?」

渋るNをRがたしなめていたのに、[m]バカは両手を広げてNにアピールし[k]ている。本当に、残念すぎる。

どこに行くと言うんだ?自宅か?連[.]れ込む気か?

だが、Tの口から発せられた場所は[c]、僕の斜め上…いや、下を行った。[n]

「◆▲トンネルでーす」

その名前に、僕はTの正気を疑った[恐]

◆▲トンネルとは、この地域では有[怖]名なスポットの一つで、姉貴に「絶[鬼]対に近づくな」と念を押されている[故]

「ふざけんなよ。僕は行かねーぞ」[事]

「あら?圭、怖いの?」

「怖い、怖くないの問題じゃない。[文]ヤバイ、ヤバくないって言ったら、[章]◆▲トンネルはヤバイんだよ。行く[来]ならTだけ行ってくれ。僕は行かな[自]い」

「なんだよー、圭のビビり!童貞![i]

「何とでも言え!」

睨み合う僕とTをオロオロと見てい[a]るRと、つまらなそうにケータイを[m]弄るN。…止めてくれてもいいじゃ[k]ん。

「圭!先輩命令だ!◆▲トンネルへ[.]行け!」

「今更先輩面すんな!行きたきゃ一[c]人で行け!」

「……私行きたーい」

「は?」

突如割り込んできたのは、N。

毛先を指で遊びながら、Nは不敵に[n]笑っている。

「暇だし。圭ちゃんヤバイって言う[恐]けど、行ったことあんの?」

「ない…けど」

「じゃあ、ヤバイとかわかんないじ[怖]ゃん」

僕は困惑したNは現実主義で、自分[鬼]の見たものしか信じない。だから、[故]姉貴の見える力の事は話したことが[事]ないし、今ここで姉貴の話をしたと[文]しても正に、火に油。Nは絶対に行[章]くと言うだろう。

「圭ちゃん…お姉さんに何か言われ[来]てるところ?」

何にでも興味を持ち、信心深く、姉[自]貴の事情を知っているRは、僕の様[i]子からそれを察したようだった。無[a]言で頷くと、Rもあからさまに嫌な[m]顔をした。

「ねえ、行くなら早く行こうよ。夜[k]中より、今くらいがよくない?圭ち[.]ゃん、一日運転するって言ったじゃ[c]ん」

「ほら、乗れ乗れ!」

苛立ちを隠さないNと、さっさと車[n]に乗り込むTに、ついに僕は折れて[恐]しまった。この時、なぜ折れてしま[怖]ったのだろう。この後僕は心底後悔[鬼]することになるのに…。

僕の気持ちとは裏腹に、車は軽快に[故]進む。運転は僕。助手席にR。後ろ[事]にTとN。恐怖を紛らわせるために[文]音楽の音量を上げた車内では、Tが[章]大ホラ吹きと化していた。

幽霊が見える。俺がいればやつらは[来]逃げる。色んなスポットに行った。[自]

そんなNの気を引くための大嘘を語[i]りながら、Tは上機嫌だ。Nもキャ[a]ーキャー言いながらも楽しんでいる[m]。ただし、前に座る僕とRは、無言[k]だった。

―――車を走らせて三十分。◆▲ト[.]ンネルのすぐ近くに到着した。心な[c]しか風が冷たい。

こういった場所には、姉貴の影響か[n]ら興味を持つことすらなかった僕は[恐]路肩に車を止め、Tを振り返った。[怖]

「で、これからどーすんの」

「圭は本当に何も知らないビビりだ[鬼]なぁ。車でトンネルを三往復するん[故]だよ。三往復して、トンネルを振り[事]返ると……キャー!だ」

Tの突然の金切り声に、Rの体が強[文]ばる。ソレを見て、Tは更に気を良[章]くしたようだ。「俺ってスゲー」そ[来]んな心の声が聞こえそうな自己陶酔[自]顔が憎たらしい。

三往復して帰ればいいだけのこと…[i]。無理矢理自分を納得させ、シフト[a]レバーに手をかける。「はぁ…ホン[m]ト無理」そう呟いたRの気持ちが、[k]いろんな意味でわかる気がした。

そんなことはお構いなしで

「圭!出発ー!」

「出発ー!」

とテンションが上がりきった後ろの[.]二人に促され、ゆっくりと車を進め[c]る。数個のライトが点るだけのトン[n]ネルを前にすると、首の後ろが強ば[恐]り、自然とハンドルを握る手に力が[怖]入った。深呼吸をして、トンネルを[鬼]進む。じっとりとした重い空気が入[故]るのを肌で感じるのが嫌になり、運[事]転席の窓を閉めた。

Tのような連中が多くいるのだろう[文]。トンネル内の壁には、ところ狭し[章]と落書きがされている。百メートル[来]あるかどうかの短いトンネルだが、[自]僕には長く長く感じられた。

一回、二回と往復し、三回目にトン[i]ネルに入ろうとした時、僕の目はト[a]ンネル内に異物を確認した。空洞の[m]中にポツリとある黒いなにか。ゆら[k]り、ゆらり、と近付いてくる姿は、[.]明らかに人ではないと本能が警鐘を[c]鳴らす。隣のRの喉がヒュッと鳴る[n]のを聞きながら、僕は、呼吸を忘れ[恐]た。

「おい、なんだよ、アレ」

異変に気付いたTが、後ろから身を乗り出す。Nも気付いたようだが、「え?え?」と言うばかりで、取り乱しているのがわかる。

Aneki 的力量~辰之子系列~ 日本恐怖故事

暗いトンネルの中、一歩一歩こちら[怖]に近付く人型のモノ。一歩片足を踏[鬼]み出すと、体がグニャリと潰れそう[故]になり、それでもまた一歩と体をぐ[事]らつかせながらソレは近付いてくる[文]

怖い

呼吸の仕方がわからない。苦しい。[章]

それでも、僕はやっとのことで声を[来]振り絞った。

「閉めろ……」

「は?」

「早く窓を閉めろ!」

僕の怒鳴り声に、三人が一斉に窓を[自]閉める。パワーウィンドウが遅い。[i]

早く、早く、早く…!

その時、ストンと車のエンジンが止[a]まった。

「キャー!」

「いやぁぁぁぁ!」

RとNが悲鳴をあげ、僕は窓を見た[m]。よかった。全て閉まっている。姉[k]貴が教えてくれた「やつらを招くな[.]。開いてりゃ入るぞ」という言葉。[c]咄嗟に思い出したが、これでいいの[n]かわからない。これ以上の対処など[恐]もっとわからないのだから、逃げな[怖]ければとエンジンをかけようとキー[鬼]を回す。

「圭ちゃん!早く逃げて!」

「早く!早くして!」

「わかってる!」

「T!何とかしてよ!」

「お、俺!?」

「霊感あるとか言ってたじゃんバカ[故]!」

「圭ちゃん!」

「わかってるって!」

悲鳴と怒号の響く車内。焦ってキー[事]を回しても回しても、エンジンが掛[文]からない。

近付く異形。手が震える。自分の体[章]温が下がるのがわかる。車内の叫び[来]声が霞がかって聞こえる。逃げない[自]と…!

「ひっ!」

ヘッドライトに照らされて、ソレの[i]全貌が見えた。

何人もの人間を、粘土のように捏ね[a]て作ったような姿。平たい胴に、長[m]い髪がかかり、顔らしき部分は覆わ[k]れている。脇腹や鳩尾から伸びる数[.]本の手と腕は、俺達を招くようにこ[c]ちらに伸ばされ、左右非対称の長さ[n]の脚は、一歩踏み出すごとに力なく[恐]曲がる。

異形が笑った…気がした。

僕の中の時間と機能が、全て止まっ[怖]た。

無音。

正面の化け物を映す瞳だけが、揺れ[鬼]る。

――――ピリリリリリリ!!

けたたましい電子音に我に返った僕[故]は、ポケットに入っていたケータイ[事]を探る。ジーンズから出ないケータ[文]イにイラつきながら、画面を見た。[章]そこに表示されていた名前は

―愛由―

姉貴だ。

正面の化け物から目が離せないまま[来]、通話ボタンを押すと

「圭!てめぇ、何してやがる!」

姉貴の怒声が響いた。

「姉、ちゃ…ぼ、ぼく…僕」

状況を説明したいのに、姉貴の声に[自]体の力が抜けた。同時に、自分が長[i]い間呼吸をしていなかったと気付い[a]た。

「チッ…ふざけやがってこのバカタ[m]レ!」

「ごべんだざい (ごめんなさい)」

「泣くなボケ!後で死ぬほど説教し[k]てやるからな!今助けを行かせる。[.]もう少し頑張れ」

「ひゃい (はい)」

「ちょっと電話置くけど、切るなよ[c]!いいな!」

「ひゃい!」

姉貴の声を聞いたとたん、子供のよ[n]うに泣き出してしまった僕。情けな[恐]いが、姉貴の弟で良かったと心底思[怖]った。しかし、助けを行かせると姉[鬼]貴は言ったが、僕は場所を言ってい[故]ない。異形の化け物との距離は二十[事]メートルほど。姉貴に伝えなければ[文]と呼び掛けても返答はない。焦りが[章]募り、冷や汗が吹き出る。

『ヒヒ…ヒヒヒヒヒ…』

男とも女とも言えない笑い声。異形[来]が笑っている。獲物を追い詰めた残[自]忍な狩人のように、僕達の恐怖を煽[i]り、楽しむように。

グニャリ、グニャリと近付く異形の[a]姿に、もう無理だと思った刹那。化[m]け物と車の間に立ち塞がるように、[k]何かが飛び込んできた。ライトが照[.]らす、白く、フサフサとした姿。犬[c]に似ているが、ポニーほどの大きさ[n]がある。

異形が怯むのがわかった。

『…行ケ』

突如、頭に直接響く低い声。

それが目の前の犬の発する声だと気[恐]付くのに、数秒の間を要した。

『逃ゲヨ…』

片言の言葉を残し、犬は異形に飛び[怖]かかった。悲鳴か、怒号か。耳を裂[鬼]き、脳を揺さぶるかのような不気味[故]な叫びに、僕の体は再び自由を奪わ[事]れた。

逃げられない。

恐怖に支配される体。その時

『ケイ。お心を鎮め、姉上様のお力[文]を信じなさいませ。わたくしが共に[章]おりまする。さぁ…』

耳元で囁かれた聞き覚えがある穏や[来]かな声。どこで聞いたのか思い出せ[自]ない。ただ、その声は僕の固まった[i]体をゆっくりとほぐしてくれた。

自然と手が動き、キーを回す。今ま[a]での足掻きが嘘のようにすんなりと[m]エンジンが掛かり、バクバクとうる[k]さい心臓を抱えながら車を動かすと[.]、後はほとんど記憶がない。

途中、姉貴と繋がったままの電話か[c]ら「振り返らずに帰ってこい」と姉[n]貴の声を聞いたが、そこからは自分[恐]の心臓の痛みと鼓動。NとRの泣き[怖]声。Tの荒い呼吸。そんなものだけ[鬼]が聞こえていた。

「―――い…!……け……!……圭[故]!!!」

ハッと気が付くと、僕たちは自宅近[事]くの駐車場にいた。そして、僕を呼[文]んでいたのは鬼の形相の姉貴。

「バカタレ」

いつになく険しい姉貴に一瞬ヒヤリ[章]としたが、それ以上の安堵に涙が溢[来]れた。

「クソガキ。泣くくらいなら行くな[自]

姉貴はRとNを車から降ろし、足腰[i]が立たなくなっているTを僕が支え[a]ながら自宅へと入った。玄関には青[m]い顔をした母と義兄が待っていてく[k]れた。母は姉貴に何か言われると、[.]リビングに飛び込んでいった。義兄[c]の手を借り、ようやくリビングの床[n]に座り込むと、母が生姜紅茶を入れ[恐]てくれた。どうやら、これを姉貴に[怖]言われたようだ。

父と義兄は、これから起こるであろ[鬼]う説教を予期したのか、甥っ子達が[故]眠る隣の部屋へと撤収していった。[事]

「飲みなさい。温まるから」

並んで座る僕達の前に胡座をかいて[文]座る姉貴に促され、生姜紅茶を飲む[章]と、体の芯から冷えていた事に気付[来]く。すっと喉を流れる温かな液体は[自]、強張っていた体をほぐしてくれた[i]。それは他の3人も同様で、NとR[a]はすすり泣いていた。そんな僕達の[m]様子を見て、姉貴が口を開く。

「圭。なぜあそこに行った?行くべ[k]き場所じゃないことは教えたはずだ[.]ろ」

「ごめんなさい…」

「今回は謝って済むからいいが、そ[c]うじゃない場合だってある。無事に[n]帰れないことだってある」

「…はい」

返事をしながらチラリと窺い見た姉[恐]貴の右手は強く握られ、その拳は震[怖]えていた。本当なら僕達を殴り倒し[鬼]たいくらい怒っているんだろう。そ[故]れほどまでに重大な事をしでかした[事]のだと思うと、それ以上姉貴の姿が[文]見れない。

「お姉さん…俺が行こうって言った[章]んス。圭は反対したのに、無理矢理[来]…」

「わ、私も…」

「私は止められなかった…」

3人がそう言うと、姉貴は深い溜め[自]息をついた。

「まったく…。本当なら、ここで張[i]り倒してやりたいが、怖い思いをし[a]たんだ。それはしねーけど、それ([m]紅茶)飲みながら聞いて。」

母が自分と姉貴の紅茶とクッキーを[k]テーブルに乗せて座ると、姉貴は「[.]ありがとう」と呟き、ゆっくり話し[c]出した。

「あそこ、◆▲トンネルはね、最初[n]はただの人気のないトンネルだった[恐]。でも、ある時不慮の事故があって[怖]、亡くなった人がいてから、お前達[鬼]みたいな面白がる輩が出てきてね、[故]心霊スポットになった。見て回るだ[事]けなら可愛いもんだけど、でも、人[文]間は邪念の塊。ありとあらゆる思念[章]の中で、恐怖と良からぬ思いを放出[来]したり、降霊術を作り出してしまっ[自]た」

「良からぬ思いや降霊術?」

「そう。誰かが呪われたら面白い。[i]霊が出てきたら面白い。中には嫌い[a]なやつと一緒に行って、呪われろと[m]願うやつまでいる。それに、霊が出[k]やすい状況を提供する」

「…三往復。でも、僕達は三往復し[.]なかった」

「しなくても、お前に惹かれたんだ[c]よ。お前は呼び寄せるからね」

姉貴の言葉に、心臓が鷲掴みにされ[n]る。そんなこと、初めて知った。

「…愛由がね、圭を護ってたから」[恐]

ハッとして声の主を見ると、母が切[怖]な気に微笑んだ。

「子供の頃から不思議な力のあった[鬼]愛由が、圭を常に気にしてきたの。[故]母さん、何もできないから」

知らなかった…。姉貴の力は当たり[事]前で、姉貴のためにあるのだとばか[文]り思っていたのに。

「…とにかく。圭。お前、何を見た[章]?」

しんみりとした空気をぶち壊し、姉[来]貴は僕が最も忘れたいと願うものを[自]問う。思い出すと吐き気がしたが、[i]答えないわけにはいかない。

「人がごちゃ混ぜになったような…[a]気持ち悪い…悪意を放ったやつ、だ[m]った…」

「思念の塊だね。恐怖、悪意、呪い[k]、邪念。それらが混ざって人に害を[.]なす。人間はね、悪の心が時に善を[c]凌駕する。それらは濃く、深く、鋭[n]く人を貫き、飲み込むんだよ。それ[恐]に負けたら、二度と戻れない。全員[怖]揃って戻って来れた事に感謝しなさ[鬼]いね」

紅茶をすすりながら、姉貴は床をト[故]ンと一度叩いた。

「今のお前達なら話せるんじゃない[事]?この子達にお礼を言いな」

『御無事で何より…』

『…二度ト行クナ』

それは、異形から救ってくれた二つ[文]の声だった。

「姉ちゃん、この声は?」

「お前、"式"[章];って知ってるか?」

「式?安倍晴明が使ってたやつ?」[来]

「そう。私も使えんの」

初めて知った。姉貴が"[自]何かを飼って"いるのは[i]知っていたが、それが式神だったな[a]んて…。

「蝶と螢夭(けいおう)っていうん[m]だよ。お前は蝶には何度か接触して[k]るはずだけど、覚えてないか?」

「蝶…声は聞いたことがあるけど、[.]思い出せない…ごめん」

「ふっ…まぁいいさ。この子達が、[c]ちび達の木札に宿ってる私の念を辿[n]って助けに行ったんだ。感謝しなさ[恐]い」

僕は首に下げていた木札を取り出し[怖]、姉貴に渡した。よくある怖い話の[鬼]ように壊れたり変色しているかとビ[故]クビクしたが、それはなさそうで安[事]心した。

「二人とも、ありがとう。僕と大事[文]な友達を助けてくれて」

状況が把握できないのか、ぽかんと[章]していたR、N、Tの三人も、慌て[来]たように無言で頭を下げる。

『今後は、お気をつけ下さいませ』[自]

螢夭は無言だったが、蝶と同じ事を[i]言いたいのだろうと思った。

「さーーーてと!」

空気を変えるように姉貴が大きく伸[a]びをして立ち上がった。

「あたしゃ寝る!Rちゃん、Nちゃ[m]ん、T君、今日は泊まっていきなさ[k]いね。母さんには、そのつもりで圭[.]の部屋に布団を用意してもらってる[c]から」

八重歯を見せ、ニッと笑ってリビン[n]グを出ようとする姉貴の背中に

「姉ちゃん!ありがとう……!」

精一杯の感謝を込めて伝えると、思[恐]わず叫ぶようになってしまったが、[怖]姉貴はため息とも笑ったとも取れる[鬼]吐息を吐き「おう」と背を向けたま[故]ま手をヒラヒラとさせて隣の部屋へ[事]と入っていった。

「さぁ、みんな寝なさい。眠れない[文]と思うけど、布団に入っていれば休[章]まるから」

母の言葉に頷きながら、隣の部屋を[来]見る。

恐ろしいほどの力を持った姉貴。その弟であったことに喜びと感謝をしながら、幼少から今までの不可思議な出来事が全て繋がった事による納得。そして、姉貴への畏怖。いろいろな思いを抱えながら、僕は三人と共に眠れないまま夜明けを迎えるのだった。

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