*HANA*~丹参~

iamk 日本恐怖故事 2023-05-24 08:30:02 831 0

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一只金色的蝴蝶静静地飞过黑暗。

...

轻轻飘过夜空。

...

仿佛被什么引诱一般,蝴蝶扑扑扑扑[文]扑扑扑扑扑扑扑扑扑哧哧哧哧哧哧哧[章]哧哧风响在白色大楼里透着光的房间[来]前。

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**********************

...

弘树死了。

还在读二年级…

我8岁…

…< /p>

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……

从确诊到现在还不到一年……

……

p> 弘树死了。

...

忍着痛苦治疗,头发掉光后依然微笑[自]的弘树...

直线加速器治疗期间 表示照射位置的标记是“这是我的'我正在努力'的奖励!” Hiroki 向来看望他的朋友和父母吹嘘......我喜欢它的蓬松度。

上幼儿园的时候,我戴着一顶红色的婴儿马海毛针织帽,那是我妈妈信乃直到我死之前为我织的,这样我去接她的时候就不会着凉了。

我织的一顶显眼的红色针织帽,即使[i]从远处也能一眼看出是弘树。

...

我说我会给你买别的东西,但是Hi[a]roki...

“闻起来像你妈妈。” ’,对诗乃露出略带害羞的微笑。

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虽然我也很痛...

...

“妈妈?我可以偶尔回家吗?

没有妈妈,就连由希也一定很寂寞吧……

而且你在妈妈的床上也睡不好,是吗[m]

我很好。

担心弟弟,担心睡在从医院租来的小[k]床上的诗乃,弘树笑了……

即使是打针...

即使是打点滴...

我从来没有哭过或有过暴力行为,也[.]从来没有打扰过护士. 我很有耐心。

他对同房比他小的孩子很亲切...[c]

他会去洗手间看绘本他们。我在给

这个儿科病房的孩子们,他们的父母[n],护士们……

弘树很和蔼,很讨人喜欢。

……

诗乃继续抚摸着弘树一动不动的身体[恐]

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**********************

“妈妈~

我饿了。

小三岁的 Hiroki 的弟弟 Yuki 向 Shino 抱怨他饿了。

但是从弘树死去的那一天起……

……

时间对于诗乃来说已经停止了。

『有希。爸爸马上要做煎蛋,等一下!

丈夫一树将由希的尸体扶起来放到餐椅上,挽起袖子,从厨房里拿出煎锅和抹刀,给由希看。

然而,由希却看到诗乃一动不动地坐在佛坛前,嘴巴颤抖着,盯着弘树的画像。

……

今天是弘树逝世的第49天。

...

用白布包裹的弘树骨灰入坟那天..[怖].

...

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如果我早点注意到弘树的病...

...

*HANA*~丹参~

不...

要是我生了弘树,把他养大就好了…[鬼]…”

……

自从弘树被告知生病的那一天起,诗乃就不停地嘀咕着。接下来的话……< /p>

...

...

...

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****************[故]****

“诗乃?

我要快点换衣服了……

诗乃的公公、婆婆、爸爸、妈妈都到[事]了。

随着声音一抬头,老公正在给由希穿[文]上黑色外套。

……

老公已经穿上了黑色西装。

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当诗乃摇摇晃晃地站起来时,她怀疑[章]丈夫是否为她准备好了。

我穿上了挂在衣架上的黑色连衣裙。[来]

不一会儿,爸爸妈妈。

接下来是公公婆婆。

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**********************

诗乃抱着弘树的遗体,坐进副驾驶席。

老公把Yuki放在后座,用安全带[自]固定好身体,车子就好像在打滑一样[i]慢慢启动。

****************[a]*****

自从弘树去世后,他的妻子,诗乃的[m]笑容消失了。

...

即使是弘树的弟弟由希跟诗乃说话,[k]她也常常把自己关在自己的世界里,[.]不予回应。

就算是一树,弘树的死也...

...

比自己被割伤还要痛苦和难过离开.[c]..

...

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但是...虽然年幼,但Yuki还[n]是压抑着被不在家的母亲宠爱的欲望[恐]自从他哥哥生病后,他的样子凌乱而[怖]悲伤……

...

Hiroki和Yuki都...

...

再幼稚再自私一点也没关系。

当你难过的时候,当你难过的时候…[鬼]

当你难过的时候,当你难过的时候很[故]难过……

……

p>

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我并不是要责怪诗乃失去了弘树,而是为了由希……

我觉得...

我注意到诗乃我想让你...

我想让你正视我...

我希望。

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********************

...

到达墓地但是……

诗乃不允许任何人接触弘树的遗体。

...

他不哭不笑,不愿放过弘树的遗体。[事]

“诗乃?

要不要……让弘树安心睡觉?

没有点头,也没有回答丈夫的话,她默默地抱着弘树的骨灰。

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诗乃的妈妈像抱着弘树的遗体一样抱[文]着诗乃的身体。

...

我被母亲的直觉所感动,例如看到失[章]去儿子而身心衰弱的女儿,以及失去[来]儿子的诗乃的悲伤。对弘树的死感到[自]悲痛。这一切都是行动。

...

“诗乃...就像一树说的...

很难离开弘树,但是……

>

让弘树睡觉吧……

诗乃的妈妈像是在劝说诗乃,声音哽[i]咽着对诗乃说道。

……

可是诗乃就像一棵根植于原地的大树[a],一动不动。

...

...

然后

...

...

...

p>

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...

“妈妈...?

……

一道童音,让诗乃吃惊的看向一旁。[m]

……

有个年幼的孩子,大大的眼睛里满是[k]泪水……

……

“弘……基……?

……

诗乃向幼童问道。

“诗乃。

不是弘树。

我是弘树的弟弟由希。

她的丈夫抱起由希,声音颤抖着抽泣[.]着。

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诗乃惊呆了,手里还拿着弘树的遗体。

陵园一角,精心照料的花坛上,一株反季的丹参在秋风中摇曳。那些花……

红色的丹参花,和弘树最喜欢的帽子[c]一样的颜色,疯狂地绽放着。

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...

还有Hiroki站在里面...

...

弘树一如既往地笑了笑,转向诗乃说了些什么。

诗乃将双手捧着的弘树的遗体交给了站在身边的母亲,然后跑到开着丹参的花坛。

站在花坛中央的弘树笑眯眯的看着诗[n]乃。

还有…

慢慢张开嘴

谢谢,妈妈。

谢谢你把我这个妈妈的孩子生下来.[恐]..

妈妈,对不起独占了你...

请保护Yuki . 嘿...

妈妈...

我爱你...

...

弘树是志乃

……

……

静静地……

静静地……< /p> >

慢慢的……

……

融入周围的景色消失了……

诗乃,自从弘树死后,我第一次发出声泪俱下的哭声。

我双手撑地,把积攒的悲痛发泄出来。

被丈夫抱着的由希哭泣着,横冲直撞。

……

老公轻轻地把Yuki放下。

然后……

他跑向诗乃,转身看着诗乃哭泣的背[怖]影,伸出小手抱住了她。

“妈妈...妈妈...

别哭...”

...

< /p>

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年纪虽小,却牵挂着母亲,压抑已久的感情如决堤一般倾泻而出。

直到那时,诗乃才意识到自己是多么愚蠢。

“由纪……”

对不起……

对不起……

对不起……”

强壮着由希的身体,然后抑制不住溢[鬼]出的爱意,抱住了他。

花坛里,反季的丹参轻轻地……

轻轻地……

它散发出一股甜甜的香味。

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……

……

~丹参~

花语:

◎亲情


作者:鏡水花
原文:*HANA*~サルビア~

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金色に光る蝶が、静かに闇の中を飛[故]んで行く。

優雅にヒラヒラと、夜の空を飛ぶ。[事]

蝶は何かに誘われるよう、大きな白い建物の中、一つの灯りの漏れる部屋の前で、大きく羽ばたいた。

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****************[文]*****

弘樹が死んだ。

未だ、小学2年…

8歳だった…

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病気が分かってから、僅か一年も経[章]たず…

弘樹は死んだ。

辛い治療に耐え、髪の毛が抜け落ちても笑顔でいた弘樹…

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リニアック治療の時の照射位置を示[来]すマークを『これは僕の”頑張って[自]るで賞”なんだよ!』と、お見舞い[i]に来てくれたお友達やその親に自慢[a]気に話していた弘樹…

抜け落ちた髪を隠す帽子も『お母さ[m]んが前に編んでくれた、あの毛糸の[k]フワフワが良いんだ。』と…

保育園の頃、送り迎えの時に寒くない様に、母親の志乃が編んであげた、赤いベビーモヘアのニット帽を亡くなるまでかぶっていた。

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遠くからでもすぐに弘樹だと分かる[.]様にと編んであげた、目立つ赤のニ[c]ット帽。

他に買ってあげると言ったのに、弘[n]樹は…

『お母さんの匂いがするから。』と、少しはにかんだ笑顔を志乃に向けていた。

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自分だって辛いのに…

『お母さん?たまにはお家に帰って[恐]も良いよ?

祐樹だってお母さん居なくて、きっ[怖]と寂しがってる…。

それに、お母さんの寝てるベッドじ[鬼]ゃ、ゆっくりなんて眠れないでしょ[故]う?

僕なら大丈夫だから。』

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弟の心配をし、病院で貸し出された[事]簡易ベッドに寝ている志乃を気遣い[文]、ニッコリ笑っていた弘樹…

注射だって…

点滴だって…

泣いたり暴れたりして、看護師さん達を困らせる様な事も一度もなく、いつもジッと耐えていた。

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自分よりも幼い同室にいる子達にも[章]優しく…

トイレに着いて行ってあげたり、絵[来]本の読み聞かせもしてあげていた。[自]

この小児病棟に入院している子達に[i]も、その親達にも、看護師達にも…[a]

弘樹は優しく、そして好かれていた[m]

志乃は弘樹の動かなくなった身体を、ずっと撫で続けていた。

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****************[k]*****

『ママ〜

お腹空いた。』

弘樹の3歳年下の弟の祐樹が志乃に[.]空腹を訴える。

だが、弘樹が亡くなったあの日から[c]

志乃の時間は止まったままだった。

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『祐樹。パパが今、目玉焼き作って[n]やるから、待ってろよぉ〜!』

夫の一樹は祐樹の体を持ち上げ、ダ[恐]イニングの椅子に座らせると腕まく[怖]りをし、キッチンからフライパンと[鬼]フライ返しを振って祐樹に見せる。[故]

だが、祐樹は口をへの字にしたまま、身動きせずに仏壇の前に座り、弘樹の遺影をただ見詰めている志乃を見る。

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弘樹が亡くなって、今日で四十九日[事]

白い布で包まれた弘樹の遺骨をお墓[文]に埋めなくてはいけない日…

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『私がもっと早くに弘樹の病気に気[章]付いていたら…』

『ううん…

私がもっと丈夫に弘樹を産み育てて[来]いたら…』

弘樹の病気を告げられた日から、志乃が繰り返し呟いて来た言葉…

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『私が代わってあげられたら…』

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****************[自]*****

『志乃?

そろそろ着替えなくちゃ…

志乃のお義父さんもお義母さんも、[i]俺の親父もお袋も、もう着く頃だぞ[a]。』

そんな声でふと見上げると、夫が祐[m]樹に黒いジャケットを羽織らせてい[k]るところだった。

夫はすでに黒いスーツに身を包んでいる。

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志乃はフラフラと立ち上がると、夫[.]が用意してくれていたのか?

ハンガーに掛けてあった黒いワンピ[c]ースを着た。

暫くすると、父と母が。

続いて義父と義母が到着した。

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****************[n]*****

志乃は弘樹の遺骨を抱き締め、助手[恐]席に乗り込んだ。

夫は祐樹を後ろのシートに座らせ、シートベルトで身体を固定すると、車は滑る様に緩やかに発進した。

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****************[怖]*****

弘樹が亡くなってから、妻、志乃の[鬼]笑顔が消えた。

弘樹の弟の祐樹が話し掛けても、志乃は自分の世界に閉じこもり、返事も返さない事も多くなった。

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一樹だって、弘樹の死は…

自分の身を切られるよりも辛く悲し[故]い…。

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だが…幼いながら、兄の闘病の時か[事]ら不在になった母親に、甘えたい気[文]持ちを押し殺している祐樹の姿がい[章]じらしく悲しい…。

弘樹も祐樹も…

もっと子供らしく我儘を言って良いんだよ。

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悲しいなら悲しいと…

辛いなら辛いと…

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弘樹を亡くした志乃を責めるつもり[来]はないが、祐樹の事も…

気持ちも…

志乃に気付いてもらいたいと…

ちゃんと向き合って欲しいと…

願っていた。

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****************[自]*****

霊園に到着しても…

志乃は、弘樹の遺骨を誰にも触らせ[i]ない。

泣きも笑いもせず、弘樹の遺骨を抱き締めたまま離そうとしない。

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『志乃?

弘樹を、もう…ゆっくり眠らせてあ[a]げよう?』

夫の言葉に頷きも返事もせず、黙って弘樹の遺骨を力強く抱き締めている。

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志乃の母親は、弘樹の遺骨を挟むよ[m]うに志乃の身体を抱きしめる。

息子を亡くし、心身共に衰弱する娘[k]の姿が痛々しく、弘樹の死を悲しむ[.]志乃の姿を悲しむ、そんな母親とし[c]ての本能に突き動かされての行動だ[n]った。

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『志乃…一樹さんの言う通り…

弘樹と離れるのは辛いけれど…

弘樹を眠らせてあげましょう…』

声を詰まらせ、志乃の母親は諭すよ[恐]うに志乃に言う。

しかし志乃は、まるでその場所に根付いた木のように、身動き一つしない。

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その時

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『お母さん…?』

子供の声で、志乃はハッとしたように横を見る。

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そこには、大きな瞳に涙を湛える幼[怖]い子供の姿…

『ひろ…き…?』

志乃は幼い子供の姿に問いかける。

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『志乃。

弘樹じゃない。

この子は弘樹の弟の祐樹だよ』

夫は祐樹を抱き上げると、声を震わせて咽び泣いた。

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弘樹の遺骨を抱えたまま、呆然と立[鬼]ち尽くす志乃は、目の端で、確かに[故]弘樹の姿を捉える。

霊園の一角、綺麗に手入れをされた[事]花壇に、秋風に吹かれて揺れる、季[文]節外れのサルビアの花を…

弘樹のお気に入りの帽子と同じ色をした、赤いサルビアの花が、狂い咲いていた。

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そして、その中に立つ、弘樹の姿が[章]

弘樹はいつもの優しい笑みを浮かべ[来]、志乃に向い、何かを言っている。[自]

志乃は両手で抱えた弘樹の遺骨を、隣に佇む母親の手に渡すと、サルビアの咲く花壇へ走り出した。

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花壇の真ん中に立つ弘樹は、微笑み[i]ながら志乃を見つめる。

そして…

ゆっくり口を開く

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『お母さん、ありがとう。

僕をお母さんの子供に産んでくれて[a]、ありがとう…

お母さん、独り占めしちやってゴメ[m]ンね…

祐樹を守ってあげてね…

お母さん…

大好きだよ…』

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弘樹は志乃にそう言うと

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静かに…

静かに…

ゆっくりと…

周りの景色と同化し、消えた…

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志乃は、弘樹が亡くなってから初め[k]て、張り裂けんばかりの声を上げて[.]泣いた。

地面に両手を付き、溜まっていた悲[c]しみを吐き出した。

夫に抱かれていた祐樹は、泣きなが[n]ら暴れる。

夫はそっと祐樹を下に下ろした。

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すると…

志乃に向かって走り出し、泣き狂う[恐]志乃の背中に向い、小さな手を伸ば[怖]し、抱き締めた。

『ママ…ママ…

泣かないで…』

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幼いながらも母親を気遣い、堪えて[鬼]いた想いが堰を切ったように溢れ出[故]し、志乃の背中を抱き締めながら祐[事]樹は大きな声を上げて泣いた。

志乃は、その時になって初めて自分の愚かさに気付かされた。

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『祐樹…

ごめんね…

ごめんね…

ごめんね…』

祐樹の身体を力強く、そして、こみ上げる愛情を抑えきれず、抱き締めた。

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花壇には、季節外れのサルビアが、[文]優しく…

優しく…

甘い香りを放っていた。

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〜サルビア〜

花言葉:

◎家族愛

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