【夏日风声】八月决战~蝉,时雨~

iamk 日本恐怖故事 2024-01-15 00:00:01 139 0

『总有一天会有这样的一天……我从来没有想过。蝉鸣细雨中若隐若现死者的声音,未知世界的悲痛,在这个世界的各个角落都可能重演的悲剧,我不可能全都知道。

〈即便如此,当有一天他们突然变成当事人的时候,他们一开始竟然没有意识到。这就是我走到这一步的原因。

〉答应雏菜的夏日祭典虽然没来得及赶上,但至少最后能和她说话,我很高兴。因为那是我的梦想。

也许我很快就会……去阳菜那里。这[文]就是结局。某一天,在一个夏日。

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〉隐形恶意的身份,已经是肉眼可见[章]的稻田。只觉得眼前那盘旋的庞大邪[来]气,正在旋转。没有更多的恐惧。打[自]败这个怪物,一切就结束了。如果我[i]要用这个城市来衡量我的生活,我可[a]能会倾向于这个城市。但这很奇怪。[m]气息与以往的妖怪完全不同。这个家[k]伙,就像咲希说的那样,是人类吗?[.]

“给你,孩子。不,雨宫志古鲁。”[c]

“就是这样。你为什么知道我的名字[n]?否则。”

∀当我杀意一出,怪物般的身影消失[恐]不见,只剩下一个人孤零零的立在那[怖]里。我以前见过这个人。

“你……”

“嗯,你认识我吗?不愧是雨宫光太[鬼]郎的孙子。”

“我看到的就是。 .. 你,我很确定。”

‖那是在我出生之前。大概喜欢玄学[故]的人都还知道他吧。大坂圭吾,曾经[事]在电视上一举成名的天才通灵者。一[文]位通过在镜头前解决一个又一个神秘[章]现象而在年轻时走红的通灵人才。他[来]的本事是真本事,却因为某件事,被[自]大众诟病为假,35岁的他就从舞台[i]上消失了。

“相坂同学……你为什么会这样?”[a]

“报复。不对,可能是社会改革。这[m]个世界已经腐烂了。我在一个贫穷的[k]家庭长大。从小饱受欺凌,终于找到[.]自己的位置,他就是主角。在通灵节[c]目中,驱魔就能得到金钱,受到了观[n]众的好评。但是,我还是犹豫不决」[恐]

〉相坂在瞪着我的我面前,带着忧郁[怖]的表情继续说道。

我想放弃当通灵师了,当着被怪物袭[鬼]击的工作人员面前,我不给他们驱魔[故],让他们等死……之后,我受到了很[事]多的抨击从公众那里被贴上骗子、冒[文]牌货、杀人犯的标签,我自然被挂在[章]电视上。”

听到大阪的故事,我哭了。我作为一个具有相同通灵能力的人的同情和对世界的恐惧使这个人如此残忍刺激了我的眼泪。

“说到底,人类就是以自我为中心的傲慢生物。应该打倒的不是精灵,而是人类。把这个看不起我的世界丢到阴影里,创造一个新的世界有上帝的世界。”

“这当然给了你报复的理由。如果你那样对我,我也会报复并做同样的事情。我同情你。”

∀我用汗湿的双手握拳,强忍住情绪。

“好吧,如果我是这样的话……”

“好吧,说起来,我姐姐死是因为我的祖父克日桑,甚至我的是父亲做的,都是你的错,所以我才有理由报复你,绝对的……!回过神来,我条件反射地瞄准了大阪发动了攻击。

“这样啊……守护城镇是次要的,你和我一样,本质上也是复仇之魔吗?”接受了这句话的相坂一边说着,一边释放出大量的灵力。力量。

“那又怎样?这是我一开始就决定的,我要为所有的受害者报仇!” 强化之,当场引发思想爆炸。我的身体因后坐力而弹回,但尘土中大阪的影子却一动不动。相反,我知道我正在积累更强大的力量。

“不幸的是,爷爷本来会更强。和我姐姐比起来,你的力气好像不大。” 刚放进去,我的身体瞬间就动弹不得,浑身冒出难闻的汗水。这就像金钱束缚。

“怎么了?那是影子的力量吗?”继续前行,我的身体像操纵木偶一样扭曲着,一下子重重地摔在了地上。我喘不过气来……太强了。

“我比你强多了,为什么?因为我已经超越了人类,那些已经结束了自己的生命,被释放出来的灵魂,变成了强大的意念体,存在于这个世界上,成为了神灵。” < /p>

『事情不应该是这样的。三年前咲希遇到的通灵者一定是大坂。再说了,就算在我看来,这个男人也是鬼什么的……

“你……你到底是什么人?”

“这个身体也是灵体,你以为我是人[来]对不对?”

这是一个怪物。这家伙已经不是人,[自]也不是魔了。似乎这个世界创造了一[i]个蛮横的怪物。

「那么,我不会让你妨碍仪式的。但[a]我不能……这么轻易就输了。

“别掉以轻心!”

〉我迅速绕到大坂身后,将刚才的一[m]脚还击。攻击按计划击中了逢坂,但[k]并没有把他击倒。接着,他生成了大[.]量的灵力球,朝着大阪射去。逢坂设[c]置了屏障,但似乎有一部分攻击被穿[n]透了。

“你是我爸爸……你,你是大家!”在我的身体里,我能感觉到阴影的力量再次增长。

“原来如此,你还在隐藏自己的实力。不过已经晚了,你很快就会死的。” 没有。明明我们没有胜算,但现在我们别无选择,只能报仇,报仇,报仇!

「咳……」

‖突然身子一动不动,倒在了原地。[恐]粗糙的呼吸和漂浮的感觉。某物正在[怖]蚕食我的力量。

“终于……你是个白痴,暗影之力吸[鬼]引暗影之力,你越是厌恶我,暗影之[故]力就越大,被我的力量吸收了。”他[事]浑然不觉,拼命想要打败我……现在[文],成为我的一部分。”

‖就在这时,一个不愉快的声音在城[章]镇中回荡。顺着声音传来的方向看去[来],只见一头巨大的黑影怪物在咆哮,[自]仿佛要吞噬这座小镇。世界末日的声[i]音……这是世界末日吗?

“就交给你了……”

〉我的意识渐渐远去,被大阪的力量[a]吞没了。

〉我一直在等待这一刻!

“这是原定的计划吧?”

‖我比预想的醒得早。不愧是仙道先[m]生。瞬间压制了我的实力。

“笨蛋!本该被卷入暗处的你怎么会[k]有意识!?”。也难怪,本该被力量[.]吸收的我,竟然还有肉身作为思想体[c]

“总之,还是按计划进行吧”

〉我尽可能多的偷走了大阪的灵力,[n]与我自身的力量相连,重新回到了我[恐]的身体里。

“原来如此,原来这就是雏的力量,[怖]若是无法控制,必然会吸收不必要的[鬼]灵力。”

“你做了什么!?” < /p>

看着被剥夺权力的大阪悲痛欲绝,心里有些遗憾,但这是为了保护城镇。请原谅我

“影子吸引影子,而且我和小鸡们接触的时候,它们给了我一点光之力,所以我才能用光之力吸收灵力。是

“我怒战,故意被吞噬,没想到你有[故]这种力量。”

“这是我的,不是“是的。关于力量[事]。多亏雏菜和仙道同学等人,我才能[文]战斗。我想我的伙伴们很快就能打倒[章]那个怪物了。”在远处,你可以看到[来]明显不是自然发生的闪电。是零功率[自]

“笨蛋,笨蛋!”

“大坂先生,我给你驱魔”

最大的力量从他的身体中迸发出来,[i]以将大阪碎尸万段的气势一气功射向[a]大阪。爆炸声响起的同时,大阪发出[m]痛苦的声音。就在这时,远处传来一[k]声爆炸和喇叭般的刺耳声音。看来对[.]方已经结束了。紧接着,我们的意识[c]被吹向了一片空白。整个区域都是白[n]色的,听不到任何声音。我和相坂在[恐]那里。

“你是说我……被打败了吗?”

“大坂先生,我同情你的心情,这是[怖]错误的。”

“哦......你错了。你应该![鬼]

“我不能。没有人对罪恶和错误免疫[故]。罪恶可能是不可原谅的。你应该善[事]良地生活。有时候真的很抱歉,但又[文]觉得好笑的事情多了去了。

“你真的没事吗?”

“没事,看来我的灵魂终于从阴影中[章]解脱出来了。”结束了。然后下一个[来]世界开始了。

“是的,大阪先生,让我问你最后一[自]个问题。”

“什么?”

“你是怎么知道你祖父的? ”

``啊……雨宫幸太郎先生是通灵界的名人。我笑了笑,同时在心里嘀咕着。今天是漫长一天的结束。

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∀我是被一声温柔的呼唤吵醒的。应[i]该是昨天刚刚听到的声音,但是感觉[a]很怀念。

“志咕君,醒醒吧”

∀睁眼一看,这人的打扮和平时不一[m]样。她看起来像巫女,但又有点不同[k]。这就是神……我有点入神了。

“你还好吗?

“日菜子同学,这里是什么地方?”[.]

“我的世界,你成为了新世界的神。[c]

“啊,没错。”

『日向子同学似乎对我的回答有些困[n]惑。

“志咕君,我知道了。”

“我听仙道同学说了,你在心里跟我[恐]说了很久了,所以我新世界一旦开始[怖],大家的记忆也会……”

‖净化只有一个问题。世界创造之后[鬼]发生的一切都被重置了。当然,这只[故]是关于影子世界。

“对不起……最后,我吓得说不出话[事]来了,我还以为大家会停止净化呢。[文]

日菜子先生是这么说的。很害羞。照[章]常。当日菜子同学给我这种表情时,[来]我通常会原谅她。

“没关系的,我相信我也会忘记一切[自],但那个世界发生的事情肯定是真实[i]的,唯独那是永远不会消失的。”

“时咕噜.. .kun...」

〉日向子桑哭着流下大泪,抱住了我[a]

谢谢你。上帝”

“是啊!”

‖她擦了擦眼泪,转过脸来对着我点点头。感觉漫长的夏天结束了。


作者:mahiro
原文:【夏風ノイズ】八月の最終戦争~蝉、時雨る~

 いつかこんな日がくるだろう・・・など、思っていたわけがない。蝉時雨の中で微かに聞こえる死者たちの声も、知らない世界の悲嘆も、この世界の片隅で繰り返されているであろう惨劇も、何もかも全て知っているはずがないのだ。

 それでも、ある日突然自分達がその[m]当事者になった時、最初は案外気付[k]かないものだ。だから俺は、こんな[.]ところまで来てしまったのだろう。[c]

 ひなと約束した夏祭りまでには間に[n]合わなかったが、せめて最後に話が[恐]できて嬉しかった。それが、俺の夢[怖]だったのだから。

 もしかしたら、俺もそろそろ・・・ひなのところへいくかもしれない。これで終わりだ。またいつか、夏の日に。

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 見えない悪意の正体は、既に肉眼で[鬼]視認できるものになっていた。俺の[故]目の前で渦巻く巨悪なオーラが、ギ[事]ロリとこちらを振り向いた気がした[文]。もはや怯むことも無い。この怪物[章]を倒せば、全てが終わるのだ。この[来]町と自分の命を天秤にかければ、お[自]そらく町のほうへ傾くだろう。しか[i]し妙だ。これまでの妖怪達とはまる[a]でオーラが違う。こいつは、やはり[m]サキの言っていたとおり人間なのか[k]

「来たか、小僧。いや、雨宮しぐる[.]

「そこまでだ。なぜ俺の名を知って[c]るのか・・・なんてどうでもいい。[n]すぐに倒さないと」

 俺が殺気を放ったとき、怪物のよう[恐]な姿は消え去り、そこには一人の男[怖]が立っていた。俺は、その男を見た[鬼]ことがあった。

「お前は・・・」

「ほう、私を知っているのか。さす[故]が雨宮浩太郎の孫だな」

「見たことある・・・あんた、確か[事]

 俺が生まれる前のことだ。おそらく[文]、オカルト好きなら未だに誰もが知[章]っているであろう人物。かつてテレ[来]ビで名を馳せた天才霊能者、逢坂圭[自]吾。カメラの前で次々と怪奇現象を[i]解決し、若くして一躍人気になった[a]霊能タレントだ。その実力は本物だ[m]ったが、あることがキッカケで世間[k]から偽物だと叩かれるようになり、[.]35歳のときに表舞台から姿を消し[c]た。

「逢坂さん・・・なぜ、あなたが」[n]

「復讐だ。いや、世直しかもしれな[恐]い。この世界は腐っている。私は貧[怖]しい家庭で育った。幼少期から壮絶[鬼]ないじめを受け続け、ようやく見つ[故]けた居場所では主役でいられた。心[事]霊番組では除霊をしていれば金が貰[文]え、視聴者から賞賛されていた。だ[章]が、やはり私は迷っていた」

 逢坂は睨む俺の前で物憂げな表情を[来]浮かべ、話を続けた。

「霊能者を、辞めたかった。私はこ[自]んなことをしたかったのでは無い。[i]普通の人のように、平凡な生活を送[a]りたかったのだ。そしてあるとき、[m]私は怪異に襲われるスタッフを前に[k]して、ついには除霊を行わず見殺し[.]にした・・・それからだった。私は[c]世間から大バッシングを受け、詐欺[n]師、偽物、人殺しなどのレッテルを[恐]貼られ、自然とテレビから干された[怖]

 逢坂の話を聞いた俺は泣いていた。[鬼]同じ霊能力を持つ者としての同情と[故]、この男をここまで残酷にしてしま[事]った世の中への恐怖心が涙腺を刺激[文]する。

「所詮、人間など自己中心的で傲慢[章]な生き物だ。倒すべきは霊ではなく[来]、人間のほうである。私を見下した[自]この世界を影に落とし、新たなる世[i]界に神として君臨するのだ!」

「あんた、それは確かに復讐する理[a]由にはなる。俺だって、そんなふう[m]にされたら復讐心に駆られて同じこ[k]とをするだろう。同情するよ」

 俺は汗ばんだ手で握りこぶしを作り[.]、感情をぐっと堪えた。

「ほう、ならば私と・・・」

「でもな、考えてみれば妹が死んだ[c]のも、祖父や夏陽さん、父さんまで[n]あんなことになったのも全部・・・[恐]あんたのせいなんだ。だから、俺に[怖]はあんたに復讐する理由がある。絶[鬼]対にな・・・!」

 俺の中で芽生えていた殺意は、自分[故]自身の放った言葉とともに解放され[事]た気がした。気が付くと、反射的に[文]逢坂へ目掛けて攻撃を仕掛けていた[章]

「そうか・・・町を守るのは二の次[来]で、君も本質は私と同じ復讐の鬼か[自]

 俺の怒りを込めた拳を片手で受け止[i]めた逢坂は、そう言って凄まじい霊[a]力を放った。

「だから何だ。こんなの、初めから[m]決めていたことだ。犠牲になった全[k]ての人達の仇、取らせてもらう!」[.]

 俺は更に力を強め、その場で念爆発[c]を起こす。反動で俺の身体は跳ね返[n]ったが、砂塵の中に見える逢坂の影[恐]は微動だにしていない。それどころ[怖]か、更に強い力を溜めていくのが分[鬼]かった。

「残念だ。お祖父さんはもっと強か[故]っただろうね。君は妹に比べて、大[事]した力も持っていないようだな」

「ふざけるな!ぐっ・・・」

 俺が再び前進しようと足に力を込め[文]た直後、一瞬で身体の自由が利かな[章]くなり、全身から嫌な汗が噴き出し[来]た。まるで金縛りだ。

「どうした。影の力とはそんなもの[自]か」

 気付けば背後をとられ、逢坂は俺を[i]強く蹴り飛ばした。続けて操り人形[a]を操作するように俺の身体を捻じ曲[m]げ、一気に地面へと叩き付けられる[k]。息が苦しい・・・強すぎる。

「私は君よりもはるかに強い。なぜ[.]か?人間を超えたからだ。自ら命を[c]絶ち、解放された魂は強力な思念体[n]となりこの世に存在している。いわ[恐]ば神だ」

 そんな、そんなはずはない。三年前[怖]、確かにサキが会った霊能力者とは[鬼]逢坂のはずだ。それに、俺から見て[故]もこの男は霊なんかでは・・・。

「お前・・・一体何者だ」

「この身体も思念体さ。人間だと思[事]っただろう?生きている間から悪霊[文]を喰っていてよかった」

 バケモノだ。こいつはもう、人間や[章]悪霊という括りではない。この世は[来]、とんでもないバケモノを生み出し[自]てしまったらしい。

「さて、儀式の邪魔はさせない。消[i]えてもらうぞ」

 逢坂はゆっくりとこちらに向かって[a]くる。だが、俺がこんな簡単に・・[m]・負けるはずがない。

「油断したな!」

 俺は素早く逢坂の後ろに回り込み、[k]先程の蹴りをそのまま返した。予定[.]通り逢坂に攻撃は当たったが、やは[c]り倒れるまではいかなかった。続け[n]て大量に霊力の球体を生成し、逢坂[恐]へと向けて放つ。逢坂はバリアを張[怖]ったが、幾つかは攻撃が通ったよう[鬼]だ。

「お前が父さんを・・・貴様が、貴[故]様がみんなを!」

 俺は怒りに任せ、最大出力で逢坂に[事]力をぶつけた。身体の中で、再び影[文]の力が大きくなっていくのが分かる[章]

「なるほど、まだ力を隠していたと[来]はな。だが、もう手遅れだ。君はも[自]うじき死ぬ」

 逢坂は俺の攻撃を受けてもなお倒れ[i]ていない。勝ち目がないのは目に見[a]えているかもしれないが、今はこう[m]するしかない・・・復讐だ、復讐、[k]復讐!

「ぐっ・・・」

 不意に身体が動かなくなり、その場[.]で倒れ込む。呼吸が荒い、浮遊感に[c]襲われる。何かが、俺の力を蝕んで[n]いる。

「ようやくだ・・・君は馬鹿だな。[恐]影の力は影の力を引き寄せる。君が[怖]私を憎むほど影の力は大きくなり、[鬼]私の力に吸収されていたんだ。そん[故]なことにも気づかず、私を倒そうと[事]必死になって・・・さぁ、大人しく[文]私の一部となれ」

 その時、不快な音が町へと響いた。[章]音の方向に目を向けると、町を呑み[来]込むほど巨大な影の怪物が唸ってい[自]た。アポカリプティックサウンド・[i]・・世界の終末か。

「あとは・・・頼みます」

 俺の意識は少しずつ遠退き、逢坂の[a]力に呑まれていった。

 この時を待っていた!

「本来の予定じゃ、この通りになる[m]んだろ?」

 思いのほか、目が覚めるのが早かっ[k]た。流石は千堂さんだ。一瞬で俺の[.]力を抑え込んでくれた。

「馬鹿な!なぜ影に取り込まれたは[c]ずのお前に意識がある!?」

 逢坂が先程まで見せなかった驚きの[n]表情で俺を見ている。力に吸収され[恐]るはずの俺が、まだ思念体として実[怖]体を持っているのだから無理もない[鬼]

「とりあえず、今度はこっちの予定[故]通りに進めさせてもらいますよ」

 俺は自身の力と繋がっている逢坂の[事]霊力を出来るだけ掻っ攫い、再び俺[文]の身体に戻った。

「なるほど、これがひなの力か。コ[章]ントロール出来ないと、確かに余計[来]な霊力まで吸収しそうだな」

「お前・・・何をしたァ!」

 力を奪われて取り乱している逢坂を[自]見て、俺は少しだけ申し訳なくなっ[i]たが、町を守るためだ。許してほし[a]い。

「影は影を引き寄せるんだろ。それ[m]に、ひなと接触したときに少しだけ[k]光の力を渡してくれたんだ。だから[.]霊力を吸収する力を使えた。かなり[c]の荒業だったけど、なんとか上手く[n]いったか」

「怒りに任せて戦い、わざと呑み込[恐]まれたというのか。そんな力を持っ[怖]ていたとは」

「これは俺だけの力じゃあない。ひ[鬼]なや仙堂さん達と、みんなのおかげ[故]で戦えているんだ。もうじき、俺の[事]仲間があの怪物も倒すと思うぜ」

 俺はそう言って、先程の巨大な怪物[文]を見上げた。遠くの方では、明らか[章]に自然発生ではない稲光が見える。[来]ゼロの力だろう。

「馬鹿な、馬鹿な!」

「逢坂さん、あなたを除霊する」

 俺は全身から最大限の力を湧き出し[自]、砕き散らす勢いで逢坂に気功を撃[i]ち放つ。爆発音と同時に、逢坂は苦[a]しげな声を上げた。その瞬間、遠く[m]で爆発音とラッパのような不協和音[k]が鳴り響いた。向こうも終わったよ[.]うだ。直後、俺達の意識は何も無い[c]空間へ飛ばされた。辺り一面が白く[n]、音も聞こえない。そこに、俺と逢[恐]坂が二人。

「私が・・・敗北したというのか」[怖]

「逢坂さん、あなたの気持ちには共[鬼]感します。けど、そのために大勢の[故]人達を犠牲にするのは間違っている[事]

「ああ・・・間違っていたよ。君は[文]復讐の鬼などではなかった。しかし[章]、君が違ったとしても人間は愚かで[来]罪深い!すべての過ちを断罪すべき[自]だ!」

「無理なんですよ。罪や過ちを犯さ[i]ない人間なんて一人もいない。確か[a]に、罪は許されないかもしれない。[m]けど・・・いつかその分だけ、優し[k]く生きればいい。俺だって、過ちだ[.]らけです」

 俺は倒れ込む逢坂の前に座り、これ[c]まで自分が犯してしまった小さな過[n]ちを思い出して苦笑した。本当に申[恐]し訳ないこともあるが、おかしなこ[怖]とのほうが多い気がする。

「君は、本当にそれでいいのか?」[鬼]

「いいんです。だからもう・・・や[故]めましょう。こんなこと」

「ああ。ようやく私の魂は、影から[事]解放されたようだ」

 次第に逢坂の姿が透過されていく。[文]終わるのだ。そして、次の世界が始[章]まる。

「そうだ逢坂さん、最後に訊かせて[来]ください」

「なんだ?」

「どうして、祖父のことを知ってい[自]たんですか?」

「ああ・・・雨宮浩太郎先生は、霊[i]能界では有名人だったからな」

 なんだ、いつもと同じか。俺は心の中でそう呟きながら少し笑った。今日という、長い一日が終わる。

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 優しい呼び声で起こされた。つい昨日、聞いた声のはずなのに、とても懐かしく思えてしまう。

【夏日风声】八月决战~蝉,时雨~ 日本恐怖故事

「しぐるくん、起きて」

 目を開けると、いつもとは違う格好[a]のその人がいた。巫女のようだが、[m]少し違う。これが神様なんだな・・[k]・なんて、少し見とれてしまう。

「大丈夫?しぐるくん」

「日向子さん、ここは?」

「わたしの世界よ。よく頑張ったわ[.]ね!これで戦いは終わり、浄化も成[c]功した。わたしね、新しい世界の神[n]様になったの」

「ああ、そうでしたね」

 俺の返答に、日向子さんは少し戸惑[恐]っている様子だった。

「しぐるくん、知ってたんだ」

「千堂さんから聞きました。ずっと[怖]心の中で話してて。だから、知って[鬼]ますよ。新しい世界が始まれば、み[故]んなの記憶も・・・」

 浄化には、一つだけ困った点がある[事]。世界が創造されてから後に起こっ[文]た出来事が、すべてリセットされて[章]いるのだ。もちろん、影世界に関す[来]ることのみとなる。

「ごめんね・・・結局、最後まで怖[自]くて言えなかった。みんなが、浄化[i]をやめちゃうんじゃないか~なんて[a]思っちゃって」

 日向子さんはそう言ってはにかんだ[m]。相変わらずだ。日向子さんにこの[k]表情をされると、大体のことなら許[.]してしまう。

「大丈夫です。俺もきっと、全てを[c]忘れてしまう。でも、あの世界で起[n]こったことは確かに現実でした。そ[恐]れだけは、絶対に消えません」

「しぐる・・・くん・・・」

 日向子さんは嗚咽しながら大粒の涙[怖]を零し、俺を抱きしめてくれた。

「ありがとう・・・ありがとう。次[鬼]の世界であなた達が全てを忘れても[故]、わたしはずっとこの町を守り続け[事]るからね」

「お願いします。神様」

「うん!」

 彼女は涙を拭い、俺に顔を向けて頷く。長い夏が、終わる気がした。

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