【夏日风声】海边小镇

iamk 日本恐怖故事 2024-01-16 09:00:01 151 0

〉一大早我就被零叫来了海边。天刚亮,海风宜人,波涛静谧。

“风的感觉不错”

“没错”

〉零似乎也这么想。我点了头。昨天[文]帮右京先生干活很累,但他说有重要[章]的事要说,我也没办法。最近真的很[来]忙,没有时间休息,也没有时间郁闷[自]

“话说回来,怎么这么早啊?”

``原来如此。嗯,早上的海确实不错。我想知道。

“因为我现在必须要说”

‖零说出了我的想法。

“原来如此”

说着,我看着大海。

〉○

〉从头听到的故事。

“很抱歉让大家卷入此事。”

‖我低下了头。

“零不应该道歉,该怪的是总部的人[i]。”

〉岩户先生这样说着,把手搭在了我的肩膀上。

“除此之外,零还好吗?你是不是太过分了?”

∀先生看来,他并没有因此而伤心,也没有担心。

“没事的,爸爸不会有事的。”但是爸爸有一个主意。我是这么想的。不,我很确定。是关于我父亲的,所以他过得很好。我有那个希望。

“嗯,他是神原家的族长,是业界有[a]名的驱魔师,零说的可能就是这样吧[m]。”

‖骑在长坂先生的肩膀上. 小黑蛇咲君,我还不是很了解他,不[k]过我觉得没有太大的必要提防他。

“真的谢谢咲姐,让你插手别人的事[.],真是抱歉。”

“别这样说,那样的话,我有事情要[c]处理。”

‖Saki-san,保护 Shiguru-san 的妹妹我猜他担心他没有。不仅如此……虽然我干涉了志古流先生的记忆,这或许是不可避免的,但我猜他认为这是不好的。

〉我坐下来,一个一个地看着办公室里的每一个人。身为神道教士但幕后的长坂同学是禁断术师咲树同学是异能者岩户同学是异能者岩户同学拥有狐狸的市松同学斯巴鲁同学是结界老师, 和 Kotoha, 我的妹妹.ing.可能大家都很担心。 Kotoha 可能尤其如此。

“我有件事要向各位汇报。”

‖突然开口的是琴叶。

“怎么了,琴叶?”

听到我的询问,琴叶微微一笑,露出[n]如释重负的表情。

“爸爸,我在总部工作了一段时间,[恐]所以不能回家。我可以确认你的安全[怖]。我会想你的,但是我爸爸安全。”[鬼]

“是真的。你从哪里得到那种信息的?”

“哥哥,你是不是忘了我的能力了?是我父亲留在分店的意念,好像是被接近的念头才主动跟他走的把他拉出来。没有。父亲的朋友也在总部,所以我相信不会有事的。他让我不用担心。”

‖我拍了拍他的肩膀,松了口气.原[故]来如此,琴叶的超能力是专门收集情[事]报的。他能预测、算命,能从意念中[文]读出人的处境。也许我很着急,我什[章]至忘记了。什么,比琴叶更着急的是[来]我吗?

“我很高兴……果然,爸爸会没事的[自]

“零君,你冷静点了吗?”

市松先生看着我的脸说就好像他从一开始就知道我的不安一样。

“是的,谢谢你,我现在很好。”

‖说着我就笑了。这次我真的很安全。但我还有更多话要说。

“长坂同学”

〉我叫你的名字他把脸转向这里。

“对了,是什么?”

“我有几个问题要问你,一个是关于某个女孩的记事本,一个是关于龙河岛的。”

『此人是禁术师。但我不认为他是个坏人。这就是为什么我不得不问这个人到目前为止作为御影做了什么。

“我从斯巴鲁先生那里听说过内​​[i]奸,这可能是有人伪装成你做的。但[a]其他人则不同。初中生你有没有诅咒[m]过一个记事本,它是一个和你年龄相[k]仿的女孩掉线了?” “那是什么东西?”

“跟龙牙岛的事情有关,我跟志咕说了,但是我在龙牙岛放出的魔物,却在龙牙岛堆积起来了。本来是用来喂鬼的,因为它只出现在黄昏,本来以为不会对人类造成伤害的,结果听说神原君说的那个女孩跟这件事有关,我只是想吓唬一下而已.我还以为他会惩罚我呢。/p>

〉这个答案有些意料之中。这个人可能会做那样的事情。我想我现在明白了。

“很遗憾,她不是那种会因为这种事情而气馁的女孩。她喜欢神秘学。而且她很敏锐,因为她是潜在的通灵者。惊人相似的人聚集在一起。在这个小镇。

‖真的,不知不觉,好友变多了。作为神原家的长子出生,从一开始就和看得见的人有关系,但他们是我的家人,是我父亲的朋友,而不是我的朋友。但是现在,在座的各位,铃奈同学、小露、志咕同学也都在。他们都是我的朋友。

“果然增加了。”

〉昴笑着喃喃自语道。和我一样,他[.]出生在驱魔人家庭,但他一定想要一[c]个能看到同一个世界的朋友。所以现[n]在一定很有趣。

“是”

〉我笑着说。

听着零的故事,柏油路仿佛被阳光照[恐]得暖暖的,把手放在上面,就能感受[怖]到热度。是。

“我很高兴你没事,爸爸。”

“是的,我没有把闹事的事告诉妈妈[鬼],我只想说爸爸去了到总部……・我[故]不想引起不必要的担心。”

“是啊……”

〉如果你所爱的人处于危险之中,你[事]会有什么感觉?我知道。我不明白一[文]切,但我能理解。铃菜怎么办,露丝[章]怎么办……老实说,我不想去想这些[来]

“铃奈,你不觉得寂寞吗?”对了,[自]我昨天只用智能手机和铃奈联系过,[i]没能见到她本人。我希望你能自由自[a]在地做这件事,但有时我会担心。这[m]是额外的干预吗?

“铃菜同学,暑假快结束要赶快完成[k]作业再一起玩的时候太激动了。”

“那是什么?然后别担心。也许吧。”

似乎这是一个不必要的担心。没错,清理干净之后,就可以再次享受了。

“嗯,我们回办公室吧”

“对了”

∀站起来的时候,我们擦了擦衣服上[.]的沙子,沥青开始沿着路堤行走

“这之后我要去拜访长坂先生了。”[c]

“是这样吗?有什么需要吗?那是很久以前的事了。”

“我知道了,那我到办公室就告辞了。”

“好的,谢谢,请告诉我。”

``不,我很抱歉这么早开始。。天还是热的。但我认为夏天会很好。

‖与零分别后,我正沿着马路走向长[n]坂先生本应所在的神社。

“长坂君”

“哎呀,怎么回事”

∀在这里碰头,省去了去神社的麻烦[恐]

“喂,有件事想问你”

“嗯,怎么回事?”

〉深吸一口气,才开口。

“长坂先生,你在说谎,为什么?”[怖]

〉长坂先生面无表情地看着我的眼睛[鬼]

“嗯,现在你明白了,没有什么特别[故]的意思。”

“驱魔,就是强行抹杀一个灵魂。净[事]化、净化灵魂。没错,但是你教我错[文]误的意思。难道是因为你是禁术师的[章]影子,到现在才更正吗?”

〉我想问的都想不起来了。这没有意[来]义。尽管听到这些话,他还是谈到了[自]禁术。

“我之所以说错了,是因为我的驱魔中包含了禁忌魔法。方法和神道仪式有点不同。当然,也有神道仪式,但说实话,我不擅长那个。 > 长坂先生直视着我的眼睛说。

“不,好吧,我知道。不知怎的……[i]

‖我苦笑道。大概是被这个吸引住了,长坂先生苦笑了一下。

“即使是现在,我也不讨厌长坂同学。因为我认识的长坂同学不是御影这个禁忌魔法师。他是我保护雏的恩人,也是我的恩人。”老师。”

“原来如此。/p>

‖突如其来的告白,让我有些摸不着头脑。

“呃,你要退出吗?”我也想退出神[a]职了。

“是这样吗?”

我这么说着笑了。我稍稍松了口气。[m]我觉得这个人不会再卷入这种危险的[k]事情了。

“时咕噜,你还要继续这份工作吗?[.]

我想了想。你做什么工作?因为我有[c]能力,所以我可以继续做驱魔师。但[n]是你还有什么想做的吗?

“我不知道,我不知道我还有没有什[恐]么想做的,所以我还在想……”

“嗯,别别担心。我终于在我这个年[怖]纪找到了它,如果你不在你想要的道[鬼]路上,重新开始。你是认真的,所以[故]你可能会担心很多事情,但这是好的[事]部分。顺其自然吧。”

“谢谢。”

‖长坂先生是我的师父,我很高兴。[文]我很尴尬,只在心里嘀咕了一句。

“啊,在这种地方”

〉突然听到身后传来熟悉的声音,回[章]头一看,肩上扛着伊纲的是一个笑眯[来]眯的女人。

“啊,市松同学”

“啊,你怎么了?”。市松先生对着[自]长坂先生轻轻点了点头,然后将目光[i]转向了我。

“我问零君的时候,听说他去了长坂[a]先生那里,我是来接他的。”

〉市松先生笑道。一个对笑脸印象很深的人,他笑成这样了吗?

“咦,要不要来接我?”

“志咕君,要不要和我一起开车约会[m]?”

听到这话,我一头雾水。

“那么……那是……?嗯……”

“我知道小铃菜在这里。比如说。一[k]个有趣的地方。”我会带你去的。”[.]

‖市松先生笑着说。这个人是这样的[c]人物吗?我的印象突然改变了。

“啊,是啊,那好吧……”

“真好,人缘好。”

先生打趣道。

“不,请停止”

‖我苦笑。

“呼呼呼,志咕君好帅,车停在那里[n],忙完我们就走。”

“嗯,现在可以了。”

p>

〉因此,我和狐狸附身的姐姐约会了一天。铃奈的事我得闭嘴……这么想着,我钻进了一辆暗红色的轻型车厢。

“想想看,今天还是早上啊”

一边自言自语。


作者:mahiro
原文:【夏風ノイズ】海辺の街で

 早朝からゼロに呼び出され、海へ来ている。夜が明けたばかりで、潮風が心地よく波も静かだ。

「風が心地いいですね」

「そうだな」

 ゼロも同じことを思ったようだ。俺[恐]は頷いた。昨日は右京さんの仕事を[怖]手伝ったので疲れていたが、大事な[鬼]話があると言われたので仕方ない。[故]本当に最近は忙しすぎて、休む暇も[事]落ち込む暇も無い。

「それにしても、なんでこんな早朝[文]から・・・」

「へへ、夏だしたまにはいいかなと[章]思って。それに僕、今日は少し予定[来]が詰まっているので」

「そうか。まあ、確かに朝の海は悪[自]くないかな」

 こんな時間に呼び出してまで話さな[i]ければいけないこととは、余程重要[a]なことなのだろう。

「今、話しておかなければいけない[m]ことなので」

 俺が思ったことをゼロは口にした。[k]

「そっか」

 俺はそう言って海を見た。

   ○

 ゼロから聞いた話。

「今回の件で、皆さんを巻き込んで[.]しまい、申し訳ありません」

 僕は頭を下げた。

「ゼロが謝ることじゃないだろう。[c]悪いのは本部の連中だ」

 岩動さんはそう言って僕の肩に手を[n]乗せた。

「それよりゼロ、大丈夫なのか?無[恐]理してないか?」

 強面な外見に反して性格の優しい岩[怖]動さんは、僕が父親を攫われたこと[鬼]に傷心していないか心配してくれて[故]いるようだ。

「大丈夫ですよ。父さんなら平気で[事]しょう」

 正直、少し強がりもあった。でも、[文]父さんには何か考えがある。僕はそ[章]う思っていた。いや、確信かもしれ[来]ない。父さんのことだから、上手く[自]やってくれている。そんな希望が僕[i]にはあった。

「まあ、神原一門の当主だからな。[a]業界では名のある祓い屋だ。ゼロの[m]言うとおりかもしれねぇぞ」

 長坂さんの肩に乗っている小さな黒[k]蛇のサキさん、彼のことはまだよく[.]知らないが、警戒する必要はあまり[c]無さそうだ。

「サキさんもありがとうございます[n]。人の事情に関わらせてしまってす[恐]みません」

「んなこと言うな、しぐるも関わっ[怖]てる問題だろうが。それなら俺様に[鬼]も関係がある」

 サキさんは、しぐるさんの妹を守れ[故]なかったことを気にしているのだろ[事]う。それだけではない・・・しぐる[文]さんの記憶にも干渉してしまったこ[章]とだって、仕方の無いことだったの[来]かもしれないが、本人は悪いと思っ[自]てしまうのだろう。

 僕は椅子に座って、今この事務所に[i]いる全員を一人ずつ見た。神主であ[a]りながら裏の顔は禁術使いの長坂さ[m]ん、妖怪のサキさん、念動力者の岩[k]動さん、狐憑きの市松さん、結界師[.]の昴さん、妹の琴羽、全員が僕のこ[c]とを見ている。みんな不安なのかも[n]しれない。琴羽は特にそうかもしれ[恐]ない。

「皆さんにご報告があるのですけど[怖]

 不意に口を開いたのは琴羽だった。[鬼]

「ん、どうしたの琴羽?」

 ぼくが訊くと琴羽は少し安心した表[故]情で微笑んだ。

「お父さん、暫く本部で働くことに[事]なったから家に戻れないって。安否[文]もちゃんと確認できたよ。寂しくな[章]るけど、父さんは無事」

「本当なの!?そんな情報どこで・[来]・・」

 僕が驚いた顔で言うと琴羽はおかし[自]そうに笑った。

「お兄ちゃん、私の能力忘れたの?[i]さっき支部に残ってたお父さんの思[a]念から伝わってきたの。詳しく話す[m]とね、攫われたって言えばそんな感[k]じなんだけど、本部に引き抜くって[.]話を持ち掛けられて任意で同行した[c]みたい。でも、あくまで本部のして[n]いることを探るだけだから、敢えて[恐]向こうの思った通りに事を進めたら[怖]しいの。斬島さんにはそこまで伝え[鬼]る余裕が無かったのね。本部にはお[故]父さんの仲間もいるから、きっと大[事]丈夫。心配するなって言ってた」

 僕はホッとして肩を撫で下ろした。[文]そうか、琴羽の超能力は情報収集に[章]特化したものだった。予知も占いも[来]、思念から人の状況を読み取ること[自]もできる。僕は焦っていたのか、そ[i]んなことすら忘れていた。なんだ、[a]琴羽より不安を感じていたのは僕だ[m]ったのか。

「よかった・・・やっぱり、父さん[k]なら大丈夫です」

「ゼロくん、少し落ち着きましたか[.]?」

 市松さんが僕の顔を見て言った。ま[c]るで僕が不安に感じていたことを初[n]めから察していたかのようだ。

「はい、ありがとうございます。も[恐]う大丈夫」

 僕はそう言って笑った。今度は本当[怖]に安心できている。でも、まだ話す[鬼]ことはある。

「長坂さん」

 僕が名前を呼ぶと、彼は顔をこちら[故]に向けた。

「はい、何だい?」

「あなたには幾つか聞きたいことが[事]あります。とある少女のメモ帳の件[文]と、龍臥島の件です」

 この人は禁術使いだ。しかし、悪い[章]人とはあまり思えない。だから、今[来]までこの人が御影としてやってきた[自]ことについて聞いておかなければな[i]らないのだ。

「蛛螺の件については昴さんから聞[a]きました。あれは恐らく、何者かが[m]あなたの仕業に見せ掛けるために偽[k]装したものでしょう。しかし、他は[.]違います。中学生ぐらいの女の子が[c]落としたメモ帳に呪詛をかけたこと[n]があるでしょう?」

「うむ、確かにそれをしたのは俺だ[恐]

「なぜ、そんなことを?」

「龍臥島の件と関係があってな。し[怖]ぐるには話したが、俺が龍臥島に放[鬼]った怪物は、龍臥島に溜まった霊を[故]喰わせるためのものだったんだ。黄[事]昏時にしか姿を見せぬから人に危害[文]は無いと思ったんだが、神原くんの[章]言っている少女がその件に首を突っ[来]込んでいると耳にしたので、ちょっ[自]と怖がらせてあげようと思っただけ[i]なんだ。懲りてくれると思ってな。[a]妙に勘が鋭い子で驚いたよ」

「そういうことでしたか・・・」

 何となく予想は出来ていた答えだっ[m]た。この人ならそんなことをしそう[k]だ。今なら分かる気がする。

「残念ながら、あの子はそんなこと[.]で懲りるような子じゃないですよ。[c]オカルト大好きですから。それに、[n]勘が鋭いのは彼女が潜在的な超能力[恐]者だからです。全く、意外と似た者[怖]同士が集まるものですね。この街は[鬼]

 本当に、気付いたら仲間が増えてい[故]た。神原家の長男として生まれた僕[事]は見える人たちと初めから関りがあ[文]ったけれど、それは家族だったり、[章]父の友人だったりと、僕の友人では[来]なかった。けど今は、ここにいるみ[自]んなや、鈴那さんや露ちゃん、そし[i]てしぐるさんもいる。全員が僕の友[a]人だ。

「ほんと、増えたね」

 昴さんは微笑みながらそう呟いた。[m]彼も僕と同様に祓い屋の一家で生ま[k]れたが、同じ世界が見える友人が欲[.]しかっただろう。だからきっと、今[c]が楽しいはずだ。

「そうですね」

 僕は笑顔で言った。

   ○

 ゼロの話を聞いているうちに、日差[n]しでアスファルトは温められたよう[恐]で、手を付くと熱を感じる。

「親父さん、無事でよかったな」

「はい、母さんには騒動のことは伝[怖]えてないので、ただ父さんが本部へ[鬼]行ったことだけを・・・余計な心配[故]はかけたくないので」

「そうだよな・・・」

 愛する人が危険な目にあったら、ど[事]んな気持ちになるか。俺にもわかる[文]。全てがわかるわけではないが、俺[章]なりには理解できる。もしも鈴那が[来]、もしも露が・・・正直、そんなこ[自]とは考えたくない。

「鈴那、寂しくないかな」

 思わず口に出てしまった。そうだ、[i]昨日は鈴那とスマホでやり取りした[a]だけで、直接会えてない。自由にや[m]ってくれてるといいけれど、時々、[k]心配になってしまうことがある。そ[.]れは余計なお節介だろうか?

「鈴那さん、早く課題終わらせて夏[c]休みの最後はまたみんなで遊ぶんだ[n]って張り切ってましたよ」

「なんだ、そうなのか。それなら心[恐]配ないかも」

 余計な心配だったようだ。そうだ、[怖]事を片付けてから、また楽しめばい[鬼]いのだ。

「さて、事務所戻りましょう」

「そうだな」

 俺たちは立ち上がると服に付いた砂[故]を手で掃い、アスファルトの土手を[事]歩き始めた。

「俺さ、このあと長坂さんのとこ行[文]ってくるよ」

「そうですか。何か御用が?」

「うーん、ちょっと訊きたいことが[章]あってさ。昔のことなんだけど」

「なるほど、では、事務所まで行っ[来]たらお別れですね」

「うん、ありがとな。色々教えてく[自]れて」

「いえ、早くからすみません。お気[i]を付けて」

 そんな会話をしながら歩いているう[a]ちに、すっかり昼間の陽気になって[m]しまった。相変わらず暑い。でも、[k]夏はそれでいいかなと思った。

 ゼロと別れてから長坂さんの居るで[.]あろう神社までの道を歩いてると、[c]歩道から河を眺めている中年の男性[n]が目に留まった。

「長坂さん」

「お、なんだしぐるか」

 ここで会うとは、神社まで行く手間[恐]が省けた。

「ちょっと、訊きたいことがあるん[怖]です」

「ん、何だい?」

 俺は一呼吸置いてから話し始めた。[鬼]

「長坂さん、俺に幾つか嘘を教えて[故]ますよね。何故ですか?」

 長坂さんは表情を崩さずに俺の目を[事]見た。

「まあ、今のお前では気付くよな。[文]特に深い意味は無かったのだ」

「除霊は霊を強制的に消してしまう[章]こと。浄霊は魂を清め浄化すること[来]。それが事実ですが、あなたは俺に[自]間違った意味で教えていました。そ[i]れを今まで訂正しなかったのは、あ[a]なたが禁術使いの御影だからですか[m]?」

 途中で自分は何を訊きたいのか分か[k]らなくなった。意味は無い。その言[.]葉を聞いたにも関わらず、禁術につ[c]いて触れた。

「そのことを間違って教えてしまっ[n]たのは、確かに俺の除霊法に禁術が[恐]含まれていることがあったからだ。[怖]今のお前なら分かるだろう。俺のや[鬼]り方は神式とは少々違う。勿論、神[故]式のお祓いもするが、正直あれは苦[事]手だ。それを知られたくなかった。[文]純粋なお前に・・・すまんな」

 長坂さんは真っ直ぐ俺の目を見て言[章]った。

「いえ、まあ、分かってました。何[来]となく・・・」

 俺は苦笑した。それに釣られてか、[自]長坂さんも苦笑した。

「今の俺も、長坂さんのことを嫌っ[i]てませんよ。だって、俺の知ってる[a]長坂さんは禁術使いの御影じゃない[m]。ひなを守ろうとしてくれた恩人で[k]あり、俺の師でもあります」

「そうか、お前でよかったよしぐる[.]。しかし俺は、闇を深く覗きすぎて[c]しまった。実は、もうこの仕事は辞[n]めようと思う」

 突然の告白に俺は少し戸惑った。

「えっ、辞めてしまうんですか?」[恐]

「うむ、この歳になって漸く他にや[怖]りたいことが見つかったのだ。これ[鬼]を機に、呪術師からも神職からも身[故]を退こうと思う」

「そう、ですか」

 俺はそう言って微笑んだ。少し安心[事]したのだ。この人はもうこの危険な[文]ことに関わらなくなるんだなと。

「しぐるは、この仕事を続ける気な[章]のか?」

 俺は少し考えた。どうするのだろう[来]か。俺には能力があるから、祓い屋[自]の仕事は続けていける。けれど、他[i]にやりたいことは無いのだろうか?[a]

「わか、りません。他にしたいこと[m]があるのかも分からなくて、まだ考[k]え中・・・ですかね」

「そうだな、焦らんでもよい。俺だ[.]って、この歳でやっとそれが見つか[c]ったのだ。もし望んでいた道に進め[n]ていなかったのならば、もう一度始[恐]めればいい。お前は真面目だから色[怖]々気を使ってしまうかもしれんが、[鬼]そこがいい所だ。流れゆくままに、[故]進んで行けばいい」

「ありがとうございます」

 師匠が長坂さんでよかった。照れ臭[事]くて、心の中だけでそう呟いた。

「あら、こんなところに」

 不意に後ろから聞き覚えのある声が[文]したので振り返ると、イズナを肩に[章]乗せた女性が微笑み顔で立っていた[来]

「あっ、市松さん」

「おお、なんだね君か」

 そういえば、長坂さんもこの前会っ[自]ていたのだった。市松さんは長坂さ[i]んに軽く頭を下げると、俺に目を向[a]けた。

「ゼロくんに訊いたら、長坂さんの[m]所へ行ったって聞いたから。お迎え[k]来ちゃった」

 市松さんはそう言って笑った。笑い[.]顔は微笑んでいる印象の強かった人[c]だが、こんなふうにも笑うのか。

「え、お迎えって?」

 俺が訊くと、市松さんは右手に持っ[n]た車の鍵を掲げて言った。

「しぐるくん、ちょっと私とドライ[恐]ブデートしない?」

 俺はその言葉を聞いて戸惑った。

「で、でーと・・・ですか!えっと[怖]・・・」

「鈴那ちゃんがいることは知ってる[鬼]わ。例えよ例え。面白い場所に連れ[故]てってあげる」

 市松さんは笑いながら言った。この[事]人、こんなキャラだったのか?印象[文]が一気に変わった。

「あ、はい。では・・・」

「いいなぁしぐるは、モテるなぁ」[章]

 長坂さんはそう言って俺を茶化した[来]

「や、やめてくださいよ」

 俺は苦笑した。

【夏日风声】海边小镇 日本恐怖故事

「ウフフ、しぐるくんイケメンだも[自]んね。車、そこに停めてあるから。[i]用が済んだら行きましょ」

「はい、もう大丈夫です」

 こうして俺は、狐憑きのお姉さんと[a]一日だけデートをすることになった[m]。鈴那には、絶対に黙っておかない[k]と・・・そう思いながら、茜色の軽[.]自動車に乗り込んだ。

「そういえば、今日はまだ午前中な[c]んだよな」

 と、独り言を呟きながら。

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