狐狸窗

iamk 日本恐怖故事 2024-03-26 06:00:02 71 0

你知道“狐狸窗”这个咒语吗?

如果你将双手的手指按一定的形状交[文]叉并从缝隙中看,你将能够看到平时[章]看不到的东西。

通常看不到的东西。

类似于死人的鬼魂或者活人的气场([来]?)。

这是我从麻帆酱那里学到的,她是和[自]我同班的,对咒语非常了解。

麻帆酱知道许多不同的咒语。

一个能让你爱上你喜欢的男孩的咒语[i]

一个会让你不喜欢的孩子成绩变差的[a]咒语。

还有一个咒语,你把手指放在上面的[m]硬币会自行移动,指向纸上写的字母[k]并回答你提出的任何问题。

麻帆酱不断从书本和网络上获取新的[.]魔法知识,并教给我们班的女生。

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有一天放学后。

真帆酱来到我的座位上说道:“我学[c]会了一个新咒语,我们一起来试试吧[n]。”

当我专心写每日轮班日记时,不知不[恐]觉教室里就只剩下我和麻帆了。

(对不起,我不小心错过了逃跑)

我在胸口轻轻地叹了口气。

麻帆酱有一个坏习惯,就是在学习新[怖]咒语时,她无法平静下来,除非她与[鬼]其他人一起尝试。

好吧,如果你有一个咒语可以让一个[故]好看的男孩向你表白,或者一个咒语[事]可以增加你的支出,那完全没问题。[文]

但是没有人愿意尝试“在智能手机上[章]听到鬼声的咒语”或“让魔鬼出现在[来]梦中的咒语”。哪有这回事。

但是班上的女生没有一个能和真帆酱[自]竞争。

因为麻帆酱知道很多咒语,如果他愿[i]意的话,这些咒语会给我们带来可怕[a]的麻烦。

所以,我表面上假装很感兴趣(内心[m]很不情愿),结果却同意了麻帆酱的[k]实验。确实如此。

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``好的?至于怎么十指交错,我和[.]你一起试试,你仔细看。

首先,把双手做成狐狸形状。

中指、无名指,和拇指。把它们放在[c]一起,Concon。是的,就是这[n]个形状。

接下来,双手合拢,左手朝外,右手[恐]朝自己.

p>

没错,将另一只手的食指和小指交叉在一起。

接下来,张开紧握的手指,对吗?

最后,用另一只手的拇指按下刚刚伸出的中指和无名指,就完成了!

现在,你在中间创建了一个窗口,对[怖]吗?''

当我按照指示做时,我交错的手指之[鬼]间出现了一个小间隙。这大概就是“[故]窗”吧。

如果你仔细研究这个,你会看到你通[事]常看不到的东西。真的是这样吗?

我有点害怕,不敢去看。

“现在,让我们绕着学校的七大奇迹[文]走一走,透过这个狐狸窗户看看!”[章]

害怕吧。麻帆酱”用明亮的声音说道[来],没有理会我。

我不是在开玩笑。

教室时钟的指针指向下午4:00,[自]秋日渐渐落山。

当学校被黄昏笼罩时,你和真帆酱会[i]去七大奇迹沉睡的地方走一圈吗?

这样的地方你也能透过狐狸窗看到吗[a]

我说了一些完全令人愤慨的话。这是[m]真帆酱。

麻帆酱是一个非常可爱的女孩。

一双明亮的大眼睛。小鼻子和嘴巴。[k]她的皮肤白皙,齐肩的直发很适合她[.]

他在课堂上话不多。休息时,我会在[c]办公桌或图书馆安静地读书(通常是[n]关于咒语的)。

因为她的外貌和气质,班里的男生都[恐]把小麻帆视为崇拜但又难以接近的大[怖]小姐。

不过,女孩们都知道,麻帆酱很健谈[鬼],而且在咒语方面非常活跃。

而且,她也有固执的一面,你告诉她[故]她就不会听。

当时,麻帆酱以一种平时不曾表现出[事]来的强势,拉着我的手就跑出了教室[文]

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我和Maho陈女士到教工室把当班[章]日记交给老师。

“怎么,你们两个还在吗?

天快黑了,早点回家吧。”

我的教室濑川老师接过日记本后说道[来]

濑川老师是一位年轻的男老师,他长[自]得好看,善良又风趣,而且还擅长篮[i]球,所以很受学生们的欢迎(尤其是[a]女孩)。有。

当时,他偷偷地把糖果递给了我和麻[m]帆酱,以免其他老师看到。

(他说,“你每天都熬夜,努力工作[k]。”这种随意很受欢迎。)

我们愉快地互相打招呼,“老师再见[.]!” ” 出了教工室,我走到门口,故意发出[c]脚步声。

然后,我从鞋架上拿出鞋子,穿上室[n]内鞋。我脱掉鞋子走进去,然后掉头[恐]走进学校,一只手上还穿着袜子和鞋[怖]子。

这是麻帆酱为了让老师们认为我们已[鬼]经退学而采取的策略。

她班上的男生不知道她调皮的一面。[故]

嗯,我们先去了三楼的一个空教室。[事]

平时不怎么用,旧桌椅都放在一起。[文]

很久以前(当时这里还被用作教室)[章],一个在课堂上被欺负的男孩在这里[来]自杀了。

从此,老师上课的时候偶然往教室后[自]面看,就会看到一个男孩一脸悲伤地[i]站在那里。

他们似乎没有将其用作教室,因为它[a]闹鬼,而是将其用作储藏室。

我不知道这个故事是否属实,但拉着[m]窗帘的房间里光线昏暗,感觉很阴森[k]

“我们马上试试吧!”

麻帆酱迅速握紧手指,逼迫我也这么[.]做。我在这儿。

我无奈地做了一个狐狸窗。

``好吧,我们一起来看看1、2、[c]3。

1,

2,然后。

3!”

我敢于往手指间看。

我在那里看到的是......

狐狸窗 日本恐怖故事

课桌椅排列在教室后面。

墙上有旧版画。

窗帘拉上了。

另外,在我旁边,真帆酱正在往狐狸[n]窗户里看。

这和以前一样,灯光昏暗的教室场景[恐]

我没有看到任何特别或不寻常的事情[怖]

“啊?”

麻帆酱也转着圈子四处张望,发出奇[鬼]怪的声音。

“你看到什么了吗?”我愣了一下后[故],一个空洞的声音回答道:“没什么[事]。”

嗯,这就是咒语。

有时会发生一些奇怪的事情,但大多[文]数时候什么也没有发生。

心里稍微松了口气。

然而,麻帆酱似乎不相信。

“看来我们在这里输了。下一个,下[章]一个!”

我为七大奇迹感到遗憾,他们被称为[来]失败者。

接下来,我们来到了四楼的音乐室前[自]面。

有一个鬼故事,墙上挂着一张贝多芬[i]的照片,盯​​着你看。

但是。

音乐室里可以听到合唱团的歌声。

看来俱乐部活动还在继续练习,为比[a]赛做准备。

在这种情况下,就没有咒语或者七大[m]奇迹了。

我们决定放弃并前往其他地方。

但是,即便如此,我们也无能为力,[k]因为篮球俱乐部正在使用体育馆,我[.]们进不去,而且广播室也被锁了。做[c]过。

实验也异常困难。

麻帆酱还是没有放弃,这次她来到了[n]旧校舍一楼角落里的女厕所。

有传言说著名的厕所花子会出现在这[恐]里。

我们打开灯,走进漆黑的浴室。

由于是旧校舍,使用的学生不多,但[怖]设备本身并没有坏。

然而,荧光灯闪烁不定,似乎随时都[鬼]会熄灭,令人毛骨悚然。

真帆酱特意打开了花子小姐退出的后[故]面包房的门,然后让我准备好狐狸窗[事]户..

``那么,我们走吧?

1,

2,

3! ”

这是我们研究它的时刻。

“啊!”

我什么也看不见,但发出信号的真帆[文]酱却发出了惊讶的声音。塔。

听到真帆酱的声音,我吓了一跳。

“什么,什么!发生了什么事?”

“我看到了一些东西!有东西!

它是黑色的。,我很困惑!天花板上[章]……有什么东西吗?”

麻帆一开始看起来很兴奋,但他很快[来]就转过头来。我把它颠倒了向下。

我环视狐狸窗,但似乎什么也看不见[自]

最后,我毫无底气地嘀咕道:“奇怪[i]了,我以为我看到了什么……”

那到底是什么?

接下来是泳池边的女更衣室。

据说这里曾出现过溺水少女的鬼魂。[a]

如果你看到那个人穿着湿透的泳衣,[m]你就会被拖进泳池里......

为什么她们只出现在女更衣室?

如果我必须处理一些可怕的事情,我[k]希望男人和女人是平等的。

“那我们走吧?

1、

2、

3!”

1、

3! p>

就像之前一样,我们同时看进去。

“啊,又来了!”

又来了,Maho——陈说话了。

“我终于看到了,黑色模糊的东西![.]

它很快就消失了,但它是一团烟雾,[c]或者更确切地说,是黑色的火焰。哇[n],反正就是这样!”

她似乎在说,这看起来和她在女厕所[恐]看到的一样。

我根本看不到,但也许真帆酱已经对[怖]这种可怕的事情产生了感知。可能有[鬼]

现在想想,我就迫不及待地想回家了[故]

是的,我想回家……主要是我今天之[事]所以这么匆忙地写日记,是因为我有[文]事要做……

“啊!好危险啊!”

我突然大声喊了一声,这次小麻帆跳[章]了起来。

“怎么了?”

“抱歉!今天亲戚来访,我们就一起[来]出去了,我要去吃饭了!”我得赶紧[自]回家了!”

我赶紧说明情况。

果然,小麻帆似乎并不认为我说的话[i]是跟他交往这么久的借口的谎言,乖[a]乖地放开了我。

但是。

“那我自己去最后一个地方。”

她这么说。

听到这句话,我很惊讶,说道:“教[m]学楼里已经天黑了,我们一起回家吧[k]。”但是麻帆酱却没有。别听。

“再见!明天我告诉你结果!”

一边说着,真帆酱一边跑,消失在了[.]后面。教学楼。去了。

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下一天,麻帆酱没去学校。

我第二天休息了,再过一天。

真帆酱的班主任濑川老师说他感冒了[c],而且似乎一直没有好转。

这是真的吗?

从放学后探索七大奇迹的第二天开始[n],连续休息三天对我来说太不自然了[恐]

难道他在狐狸窗口看到了什么不好的[怖]东西?

我变得越来越焦虑。

然后是第二天。

马霍奇楠来学校了。

她比我早到教室,我通常是第一个到[鬼]学校的。

我跑向真帆酱。

``真帆酱,你还好吗?

我很确定......''

` “我在医院。或者你认为他失踪了?[故]

小真帆笑了,但他的脸色比平时更白[事],看起来没那么精神了。

我问他那天跟我分手后发生了什么。[文]

小麻帆一脸阴沉地说道。

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那天,小麻帆最后去的地方是连接三[章]楼和二楼的楼梯口的大镜子前。

大镜子似乎成了放学后通往鬼界的通[来]道。

所以,如果你当时在镜子前,鬼就会[自]抓住你,把你带进镜子里。

于是,小麻帆站在大镜子前,看着狐[i]狸的窗户,面对着镜中的自己。

突然,一股强大的力量抓住了我的肩[a]膀。

小麻帆吓得浑身一僵,从手指缝里看[m]到的镜子里,她看到一个高大的人,[k]一张黑乎乎的脸遮住了整张脸,靠在[.]小麻帆的身上。肩膀。他说他可以看[c]到他抓住了它。

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幽灵。 ..?

你不是被抓到并带到镜子前了吗?”[n]

``那我现在不在这儿。

其实……”

小真帆一转身,就看到班主任濑川老[恐]师一脸惊讶地站在那里。

我很惊讶地发现一个女孩这个时候还[怖]在教学楼里,不知道她是谁。我本能[鬼]地抓住了他的肩膀。老师说他两次感[故]到惊讶,因为当他转身看到女孩的脸[事]时,那是他班的麻帆酱。

如果你听了其中的妙语,你会说,“[文]多棒啊。”

但是,麻帆酱为什么三天没上学呢?[章]

``当时我从狐窗里看到濑川教授的[来]脸,一片漆黑,模糊不清。

花子的女卫生间里.和我看到的一样[自]

和我在泳池女更衣室看到的一样。''

那景象太恶心了,让我震惊了,看来[i]我真的失去了健康。

睡觉做梦,做梦又睡着。

“但是有一天,我在梦中想到了一些[a]奇怪的事情,”麻帆酱说道。

濑川先生的脸上贴着的并不是女厕所和泳池更衣室里的黑影……

我想老师可能就是那种黑色模糊感觉的根源。

这是一个奇怪的想法。

这到底是什么意思?

麻帆酱昨天虽然没去学校,但实际上[m]她偷偷地和妈妈一起去了学校,并私[k]下与校长进行了商量。

什么是保密咨询?

``我不能去学校,因为我很担心,[.]因为我觉得泳池边的女厕所和女更衣[c]室里有什么奇怪的东西。是这样吗?[n]

顺便说一句,麻帆酱的母亲是 PTA 的会长。

校长很惊讶,立即让学生调查两个地[恐]点。

然后...

“有鬼出来吗?”

“没有。

出来的是摄像机。”< /p>

是的,在泳池边的女洗手间和女更衣[怖]室里发现了隐藏摄像头。

显然是出于不良目的而附加的。事情[鬼]就是这样。

当这种情况发生时,学校里的大人们[故]首先起了疑心。

校长向警方咨询,显然半夜把教工室[事]里老师的办公桌一一搜查。

然后,在老师办公桌上锁的抽屉里发[文]现了一张可疑的存储卡和一个未使用[章]的隐藏摄像头。

当我们谈话时,已经到了早上的班主[来]任课时间。

一位与平常不同的老师走进教室说道[自]

“嗯,我的班主任濑川先生因突发疾病住院了,将缺课一段时间。”

此后,濑川先生再也没有来过学校。[i]

我和真帆酱不再做狐狸窗咒了。

我不想看到别人的不良情绪,这些不[a]良情绪通常是看不见的。

〈完成〉


作者:綿貫一
原文:狐の窓

みなさんは、「狐の窓」というおまじないを知っていますか?

両手の指を決められた形に組んで、[m]その隙間から覗くと、普通は見るこ[k]とのできないものが見える、という[.]ものです。

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普通は見ることのできないもの。

それは、死んだ人の幽霊とか、生き[c]ている人のオーラ(?)だとか、そ[n]んなものです。

私はそれを、おまじないに詳しい、[恐]同じクラスのマホちゃんに教えても[怖]らいました。

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マホちゃんは、色々なおまじないを[鬼]知っています。

好きな男の子と両想いになるおまじ[故]ない。

きらいな子の成績が悪くなるおまじ[事]ない。

指を置いたコインがひとりでに動い[文]て、紙の上に書かれた文字を指し示[章]しながら、こちらがきいた質問にな[来]んでも答えてくれるおまじない、な[自]んていうのもありました。

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マホちゃんは、本やネットで次々に[i]新しいおまじないの知識を仕入れて[a]は、わたしたちクラスの女子に教え[m]てくれるのです。

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ある日の放課後のことです。

マホちゃんが私の席にやってきて、[k]「新しいおまじないを覚えたから、[.]これから一緒にやってみようよ」と[c]、声をかけてきました。

わたしが日直の日誌を書くのに集中[n]しているうちに、いつの間にか教室[恐]には、わたしとマホちゃんのふたり[怖]だけになっていたのです。

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(しまった、うっかり逃げ遅れた)[鬼]

わたしは、胸の中でそっと、ため息[故]をつきました。

マホちゃんは、新しいおまじないを[事]覚えると、それを誰かと一緒に試し[文]てみるまで、おさまりがつかなくな[章]ってしまうという、悪いクセがある[来]のです。

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そりゃあ、「カッコいい男の子から[自]告白されるようになるおまじない」[i]とか、「おこづかいがアップするお[a]まじない」とかなら、全然オーケー[m]です。

でも、「スマホでおばけの声を聞く[k]おまじない」とか、「夢の中に悪魔[.]が出てくるおまじない」なんて、誰[c]も試したくなんてありませんから。[n]

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でも、クラスの女子たちは、誰ひと[恐]りマホちゃんに強くは出られないの[怖]です。

なぜってマホちゃんは、その気にな[鬼]れば、わたしたちをこわい目にあわ[故]せるおまじないを、たくさん知って[事]いるんですからね。

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そんなわけで、その時のわたしも、[文]表面上は興味津々というフリをして[章](内心は嫌々)、マホちゃんの実験[来]につきあう羽目になったのでした。[自]

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「いい? 指の組み方だけど、一緒にやってみ[i]るから、よく見ててね。

まず最初に、両手とも狐の形にする[a]の。

中指、薬指、親指をくっつけて、コ[m]ンコン。そう、その形ね。

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そしたら次に、左手を外側、右手を[k]手前側に向けて、両手を組みます。[.]

そうそう、人差し指と、反対の手の[c]小指を絡めるの。

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次に、閉じていた指を開くでしょう[n]? 

最後に、今伸ばした中指と薬指を、[恐]反対の手の親指で押さえたら完成![怖] 

ね、真ん中に窓ができたでしょう?[鬼]

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言われた通りにすると、組んだ指と[故]指の間に、小さな隙間ができました[事]。これがきっと「窓」なのでしょう[文]

これを覗くと、普通では見ることの[章]できないものが見える。果たして本[来]当でしょうか?

私はなんとなくこわくて、それを覗[自]くことができませんでした。

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「じゃあこれから、学校の七不思議[i]の場所を回って、この狐の窓で覗い[a]てみよー!」

おっかながるわたしをよそに、マホ[m]ちゃんは明るい声で言いました。

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冗談じゃありません。

教室の時計の針は午後4時を指し、[k]秋の日は徐々に暮れかかっています[.]

学校が夕闇に包まれていくなか、マ[c]ホちゃんとふたり、七不思議が眠る[n]場所を回る?

そして、狐の窓でそんな場所を覗く[恐]ですって?

まったく、とんでもないことを言い[怖]出すマホちゃんです。

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マホちゃんは、とてもかわいらしい[鬼]女の子です。

大きくてパッチリした目。小さな鼻[故]と口。肌は白くて、肩までかかるス[事]トレートヘアーも、よく似合ってい[文]ます。

教室だと、それほどしゃべる子じゃ[章]ありません。休み時間も自分の席や[来]図書室で、静かに本(それはたいて[自]い、おまじないに関するものですが[i])を読んでいます。

見た目や雰囲気から、クラスの男子[a]たちは、マホちゃんのことを、憧れ[m]つつも近づきずらいお嬢様みたいに[k]考えています。

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ですが女子たちは、マホちゃんが、[.]おまじないのことになるとすごくお[c]しゃべりで、とんでもなく行動的に[n]なる、ということを知っています。[恐]

そして、言い出したら聞かない、頑[怖]固な一面があるということも。

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その時もマホちゃんは、普段は見せ[鬼]ない強引さで、わたしの手を引っ張[故]りながら、勢いよく教室の外へ駆け[事]出すのでした。

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わたしとマホちゃんは、日直の日誌[文]を先生に提出するため、いったん職[章]員室に寄りました。

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「なんだ、ふたりとも、まだ残って[来]たのか?

もう暗くなるから、早く帰りなさい[自]

担任の瀬川先生が、日誌を受け取り[i]ながら言いました。

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瀬川先生は若い男の先生で、イケメ[a]ンだし、優しくて面白いし、おまけ[m]にバスケも上手いから、生徒たち([k]特に女子たち)から、とても人気が[.]あります。

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そのときも、わたしとマホちゃんに[c]、他の先生たちから見えないように[n]、こっそり飴を渡してくれました

(「遅くまで、日直ご苦労さん」で[恐]すって。こういうさりげないところ[怖]がモテるのです)

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わたしたちは、「先生さようなら![鬼]」と元気に挨拶して職員室を出ると[故]、わざとバタバタ足音を立てて、昇[事]降口のところまで行きました。

そして、下駄箱から靴を取り出して[文]、代わりに上履きを脱いで突っ込む[章]と、靴を片手に持ったまま、靴下の[来]まま校内へとUターンしました。

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これは、先生たちに、わたしたちは[自]下校したと思わせるための、マホち[i]ゃんの作戦です。

クラスの男子たちは、彼女のこうい[a]ういたずらっ子な一面を知らなすぎ[m]なのです。

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さて、わたしたちはまず、三階の空[k]き教室に行きました。

普段は使われておらず、古い机や椅[.]子なんかがまとめて置かれています[c]

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ここでは昔(まだ教室として使われ[n]ていた頃)、クラスでいじめられて[恐]いた男の子が、自殺をしてしまった[怖]んだそうです。

以来、授業中、先生がふと教室の後[鬼]ろを見ると、悲しげな顔をした男の[故]子が、ぼうっと立っているのを見る[事]ようになったんだとか。

幽霊が出るから教室としては使わず[文]に、物置にしているってことみたい[章]です。

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その話が本当かはわかりませんが、[来]カーテンのひかれた室内は薄暗くて[自]、ただもう不気味でした。

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「さっそくやってみよっか!」

マホちゃんはさっさと指を組むと、[i]わたしにもそうするようにプレッシ[a]ャーをかけてきました。

わたしはしぶしぶ狐の窓をつくりま[m]す。

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「じゃあ、1、2の、3、で一緒に[k]覗くよ?

1、

2の、

3!」

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わたしは思いきって、指の隙間を覗[.]きこみました。

そこに見えたのは――。

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教室の後ろ側に寄せて並べられた、[c]机と椅子。

古いプリントが貼られた壁。

閉められたカーテン。

それに、わたしの隣で、狐の窓を覗[n]いているマホちゃん。

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さっきまでと同じ、薄暗い教室内の[恐]風景です。

特別、変わったものは見えません。[怖]

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「あれ~?」

マホちゃんも、くるくる回ってあち[鬼]こちを覗きながら、変な声を出して[故]います。  

「なにか見えた?」わたしがきくと[事]、「なんにも~」と、へこんだ声が[文]返ってきました。

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まあ、おまじないなんてこんなもの[章]です。

これまでも、ごくたまにちょっと不[来]思議に感じることは起こりましたが[自]、ほとんどの場合、何も起こらなか[i]ったんですから。

わたしは、少しほっとしました。

けれど、マホちゃんは納得がいかな[a]い様子でした。

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「ここはハズレみたい。次いこ、次[m]!」

ハズレ呼ばわりされた七不思議も、[k]なんだかかわいそうです。

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次にわたしたちは、四階の音楽室の[.]前までやってきました。

ここには、壁に飾られたベートーベ[c]ンの絵が、こちらをにらんでくる、[n]という怪談があります。

ところが。

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音楽室からは、合唱部の歌声が聞こ[恐]えてきます。

大会に向けて、部活の練習が続いて[怖]いるようです。

こうなると、おまじないも七不思議[鬼]もありません。

わたしたちはあきらめて、別の場所[故]に向かうことにしました。

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しかし、その後も、体育倉庫はバス[事]ケ部が体育館を使っていて入れず、[文]放送室は鍵がかけられていたために[章]、どうしようもありませんでした。[来]

実験も、意外と難しいものです。

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それでもあきらめないマホちゃんは[自]、今度は旧校舎の一階の隅にある、[i]女子トイレにやって来ました。

ここにはあの有名な、トイレの花子[a]さんが出るという噂があります。

日が射さず、真っ暗なトイレに電気[m]を点けて、わたしたちは足を踏み入[k]れました。

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旧校舎ということで、あまり利用す[.]る生徒はいませんが、それでも設備[c]自体は壊れているわけではありませ[n]ん。

ただ、蛍光灯はチカチカと点滅して[恐]今にも切れそうで、それが不気味で[怖]した。

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マホちゃんはわざわざ、花子さんが[鬼]出るという一番奥の個室のドアを開[故]いてから、わたしに狐の窓の準備を[事]するよう言いました。

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「じゃあ、いくよ?

1、

2の、

3!」

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わたしたちが覗いた瞬間です。

「あ!」

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わたしには何も見えませんでしたが[文]、合図を出したマホちゃん自身が、[章]驚いた声を上げました。

わたしはそのマホちゃんの声にびっ[来]くりして飛び上がりました。

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「なに、なに! どうしたの?」

「なんか見えた! なんか!

黒くて、モヤモヤしたもの! 天井のところになんか……あれ?」[自]

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はじめのうちこそ興奮した口ぶりだ[i]ったマホちゃんでしたが、すぐに首[a]をかしげてしまいました。

狐の窓でキョロキョロ辺りを見回し[m]ますが、やっぱりなにも見えないよ[k]うです。

しまいには、「おかしいな、なにか[.]見えた気がしたんだけど……」と、[c]自信なげにつぶやきました。

いったい、なんだったのでしょう?[n]

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次はプールの女子更衣室です。

ここには、プールで溺れた女子の幽[恐]霊が出るんだそうです。

びしょびしょに濡れた水着姿のそい[怖]つを見ると、プールに引きずり込ま[鬼]れてしまうとか……。

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それにしても、どうして女子更衣室[故]にだけ出るのでしょうか。

こわい目にあわせるなら、男女平等[事]にしてほしいものです。

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「じゃあ、いくよ?

1、

2の、

3!」

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さっきと同じように、ふたりして同[文]時に覗きこむと、

「あ、また!」

また、マホちゃんが声を上げました[章]

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「やっぱり見えたよ、黒くてモヤモ[来]ヤしたもの! 

すぐ消えちゃったけど、煙のかたま[自]りっていうか、黒い炎っていうか、[i]とにかくそんなの!」

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どうやら女子トイレで見たのと同じ[a]ものみたいだったと、彼女は言って[m]いるようです。

わたしは一向に見えませんが、もし[k]かしたらマホちゃんは、そういう怖[.]いものと感覚が合ってきているのか[c]もしれません。

そう思うと、わたしはもう帰りたく[n]てたまりませんでした。

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そう、帰りたい……だいたい、今日[恐]急いで日直の日誌を書いていたのは[怖]、用事があったからで……。

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「あ! ヤバい!」

急にわたしが大きな声を出したので[鬼]、今度はマホちゃんが飛び上がりま[故]した。

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「なに、どうしたの?」

「ゴメン! わたし今日、親戚が遊びに来て、み[事]んなで一緒に外でご飯食べるんだっ[文]た! 早く帰らなきゃ!」

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わたしは、慌てて事情を説明しまし[章]た。

さすがにここまで付き合ったわたし[来]が言うことを、言い訳のための嘘だ[自]とは思わなかったらしく、マホちゃ[i]んは、素直にわたしを解放してくれ[a]ました。

ところが。

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「じゃあ、最後の一ヶ所だけは、わ[m]たしひとりで行ってくるね」

彼女はそう言いました。

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それを聞いたわたしは驚いて、「も[k]う校舎も暗いから一緒に帰ろう」と[.]誘いましたが、マホちゃんは聞きま[c]せん。

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「バイバイ! 明日、結果を教えてあげるから!」[n]

そう言いながらマホちゃんは、走っ[恐]て校舎の奥に消えていきました。

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次の日、マホちゃんは学校を休みま[怖]した。

次の日も、その次の日も休みました[鬼]

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担任の瀬川先生が言うことには、マ[故]ホちゃんは風邪をひいて、それが長[事]引いているそうです。

本当でしょうか?

あの放課後の七不思議探検の次の日[文]から、三日も続けて休むなんて、不[章]自然すぎます。

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まさか、狐の窓で、なにかよくない[来]ものを見てしまったのでしょうか?[自]

わたしはどんどん不安になりました[i]

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そして、次の日のこと。

マホちゃんは学校に来ました。

いつも一番早く登校するわたしより[a]、早くに教室にいたのです。

わたしは、マホちゃんに駆け寄りま[m]した。

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「マホちゃん、大丈夫だった?

わたし、てっきり……」

「わたしが、入院してるか、行方不[k]明にでもなってるって思ったんでし[.]ょう?」

マホちゃんは笑いましたが、その顔[c]はいつもよりも白く、元気がないよ[n]うに見えます。

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わたしは、あの日、わたしと別れた[恐]あとに何があったのか、ききました[怖]

マホちゃんは、暗い顔で話し始めま[鬼]した。

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あの日、マホちゃんが最後に向かっ[故]たのは、三階と二階をつなぐ階段の[事]踊り場にある、大鏡の前でした。

その大鏡は、放課後になるとおばけ[文]の世界とつながる通路になるんだそ[章]うです。

だから、その時鏡の前にいると、お[来]ばけに捕まって、鏡の中に連れてい[自]かれてしまうのだとか。

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よりにもよってマホちゃんは、その[i]大鏡の前で、鏡に映る自分の姿に向[a]かって、狐の窓を覗いたんだそうで[m]す。

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すると突然、強い力で肩をつかまれ[k]ました。

マホちゃんが恐怖で固まっていると[.]、指のすきまから見える鏡の中に、[c]黒いモヤモヤしたものに顔全体を覆[n]われた、背の高い誰かが、マホちゃ[恐]んの肩をつかんでいるのが見えたそ[怖]うです。

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「それっておばけ……? 

捕まって、鏡の中に連れてかれなか[鬼]ったの?」

「そしたら、わたし今ここにいない[故]って。

実はね――」

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マホちゃんが振り返ると、そこには[事]、担任の瀬川先生がびっくりした顔[文]で立っていたそうです。

こんな時間に女の子が校舎に残って[章]いるのを見つけて驚いて、誰なんだ[来]ろうと思って、思わず肩つかんでし[自]まった。振り返った女の子の顔を見[i]たら、自分のクラスのマホちゃんだ[a]ったから、二度びっくりした、と先[m]生は言ったそうです。

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オチまで聞けば、「なあんだ」とい[k]う話です。

でもそれなら、なぜマホちゃんは、[.]三日も学校を休んだのでしょうか?[c]

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「あの時、狐の窓から見えた瀬川先[n]生の顔、真っ黒なモヤモヤだらけだ[恐]った。

花子さんの女子トイレで見えたのと[怖]同じ。

プールの女子更衣室で見えたのと同[鬼]じ」

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その姿があまりに気持ち悪くて、シ[故]ョックで体調を崩してしまったのは[事]本当なようです。

眠っては夢を見て、夢を見てはうな[文]されて。

「でも、そのうち、夢の中で奇妙な[章]ことを思い付いたんだ」と、マホち[来]ゃんは言いました。

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それは、女子トイレとプールの更衣[自]室にあった黒いモヤモヤが、瀬川先[i]生の顔に取りついていた……のでは[a]なくて、

先生の方が、あの黒いモヤモヤの大[m]元なんじゃないか、ということでし[k]た。

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それって、変な思いつきです。

いったい、どういうことでしょうか[.]

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マホちゃんは昨日、学校をお休みし[c]ながら、実はこっそりお母さんと一[n]緒に登校して、校長先生に内緒の相[恐]談をしたんだそうです。

その内緒の相談とは。

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「女子トイレとプールの女子更衣室[怖]に、『なんか変なもの』がある気が[鬼]するから、心配で学校に行けない。[故]調べてもらえませんか?」というも[事]のでした。

ちなみに、マホちゃんのお母さんは[文]、PTAの会長さんです。

びっくりした校長先生は、さっそく[章]ふたつの場所を調べさせました。

すると――。

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「おばけが出てきたの?」

「ううん。

出てきたのは、ビデオカメラ」

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そう、女子トイレとプールの女子更[来]衣室からは、盗撮用の隠しカメラが[自]出てきたのでした。

あきらかに、良くない目的のために[i]付けられたものです。

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こうなると、校内にいる大人が、ま[a]ず怪しいことになります。

校長先生は警察に相談して、夜中に[m]、職員室の先生たちの机を、ひとつ[k]ひとつ調べたそうです。

そして、ある先生の机の、鍵のがか[.]かった引き出しから、怪しいメモリ[c]ーカードと未使用の隠しカメラが出[n]てきたとのこと。

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わたしたちが話している間に、いつ[恐]の間にか、朝のホームルームの時間[怖]になっていました。

いつものとは違う先生が教室に入っ[鬼]てきて、そして言いました。

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「えー、担任の瀬川先生ですが、急[故]なご病気で入院され、しばらくの間[事]、学校をお休みすることになりまし[文]た――」

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その後、瀬川先生は二度と学校に来[章]ませんでした。

マホちゃんもわたしも、狐の窓のお[来]まじないをしなくなりました。

普段は見えない、他の人の悪い気持[自]ちを、また覗きたくはありませんで[i]したから。

〈完〉

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