《剪刀将棋》

iamk 日本恐怖故事 2024-01-01 03:00:02 388 0

高级帮手Y先生为人开朗,爱酒爱烟。

他毫不犹豫地宣称自己曾经是妓女,“没有什么好怕的”,是一个可以敞开心扉的“女英雄”。

当助人者因为一点小事而情绪低落或[文]情绪低落时,他们会鼓励他们,告诉[章]他们:“别担心,也有善意的一面你[来],还有那些明明无比的Y先生安静得[自]仿佛火熄灭了的那些日子,我总觉得[i]少了点什么。

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这件事发生在这个季节最冷的一天早[a]上。

就在晨会即将开始的时候,新来的护士T先生变了脸色,冲进了救助站。

来自东南亚的T女士今年春天刚从日本的护士学校毕业,刚开始在附近同一家公司经营的特殊养老院做护士。

他还在值班,但等到7点多交接,要[m]求早退,逃走。

“我受不了了,我不能待在这里。”[k]

我给T先生工作的特护站打了电话,[.]打不通。

一时之间的事情,我只好向T先生请[c]教。

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昨天值夜班的时候,听到电脑里面传[n]来微弱的噼啪声洗衣房,我们来了。[恐]

T先生决定去洗衣房偷看一眼,心想可能是护理人员忘记关烘干机了。

《剪刀将棋》

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洗衣房内,夜灯昏暗,看不清。

闪烁

一段时间后

翻转

声音之间的间隔是不规则的但是你从[怖]洗衣房后面听到似乎确定。

当你仔细观察夜灯的光亮时,

一个穿着和服的男人正背对着你下棋[鬼]

p>

我看到你在指点。

我听到的微弱噼啪声是下棋子的声音[故]

我从你的外表、穿着和一眼就知道你[事]不是房客中的一员。

T先生胆战心惊的问:“这个时间你[文]在干什么?”

“哎,好久不见了,最近怎么样?”[章] ,爱丽丝?”稻田。

就在T君惊得当场动弹不得时,那人溜到T君身前,身子歪了45度,我凑近了脸。

似乎那双没有眼球的黑眸带着怀旧的神情盯着T先生看了一会儿,然后就如烟雾般消失了。

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先生

“我该怎么办?我下周有两个夜班。[来]而且,我不是爱丽丝。

以前听说过洗衣房有鬼的传闻,但是[自]这么真实的故事,让在场的帮工都吓[i]坏了,这还是第一次听说。

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Y君无畏的笑着说

“你是能看见的人。”

然后,我把把我存的汤倒进杯子里,[a]从锅里倒出热水,递给T先生,T先[m]生吓得泪流满面,喝一杯,冷静一下[k]。连鬼都曾经是人类.,同时扶着T[.]先生的肩膀

“嗯,好久不见,我说我不介意出去[c],但我想我不会这么他妈的冷,出来[n]吧。”

喃喃地说。

“对不起,那个鬼是我的一个老朋友,名叫齐藤先生。我在歌舞俱乐部工作时,他是常客。,我把它放在来自东南亚的小女孩爱丽丝在商店打工,最后离婚了。最重要的是,我破产了。作为一个人,我是一个废物。

妻子照顾两个孩子,后来带着孩子再婚。本来婚姻是父母决定的,是一个没有爱的家庭。我是一个典型的日本父亲。不知道哪里不对

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不知不觉间,我没有归属感。不知不[恐]觉间,我要去去歌舞俱乐部。

不知何故,我想知道我是否可以活得[怖]更灵巧。

我想。

爱丽丝。,我想知道你在看什么fo[鬼]r.

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我唯一喜欢的就是将棋。有时我和爱[故]丽丝下棋。我不会说日语。嗯,将棋[事]有点太难了。我教他“波见将棋”,[文]非常容易玩。

斋藤先生和爱丽丝先生很开心。从那[章]以后,我一直玩得很开心,以至于忘[来]记了时间。

这只是剪刀将棋。让我笑。

之后,齐藤先生患上了肝硬化,在隔[自]壁的医院住了一段时间。它的正后方[i]是一个酒吧区。我晚上偷偷溜出医院[a]来看爱丽丝。这是生意,所以让他们[m]来是有帮助的,但是病人,尤其是那[k]些有肝损伤的人,会来的。你在干什[.]么?

在巡逻护士到达前玩 Sami Shogi 并返回医院。它看起来像一对好父女[c],而不是顾客和女主人。

“现在想不通,真的……昭和时代呢[n]?”

我愣了。

“我想医院也不知道,但是,那种如[恐]梦似幻的时光,不可能持续那么久。[怖]

< p> > “之后,爱丽丝因为是非法入境者,被强行驱逐回国。斋藤先生肝硬化恶化,出院后一直在家努力工作,好景不长

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不太好,听过一次,但被告知除了我[鬼]的家人,我不能拜访任何人家人,所[故]以我被拒之门外,我劝他说:“你已[事]经到了可以辞掉夜班的年龄,不要来[文]我家,就算没有经验,也可以工作。[章]如果是这样的话。” case,你可以以正式员工的身份[来]在这里结识作为帮手的斋藤同学。

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女主人俱乐部也因为政府和警察的干[自]预而陷入困境,所以我永远是女主人[i],我不知道。上个月我还没有收到。[a]我不想惹上什么麻烦,马上写了辞职[m]信递给他。女招待和帮手,都是酒店[k]业。除了供酒外,还有类似的地方。[.]

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我觉得可能不一样,但我从来没有在[c]歌舞团工作过,也没有什么帮手的经[n]验,我不能同意Y先生的说法,他非[恐]常了解他的工作。

“现在用作洗衣房的房间在装修前是[怖]娱乐室。

斋藤先生,我在自己下棋。

现在娱乐室每月的``将棋''是Saito先生。的图书馆。

导演和我都告诉认识斋藤先生的人,他们不能抛弃他。

“怎么了?Yukari,你想说点[鬼]什么。”这让我想起了美好的时光。[故]

就是这样我可以说是因为我不知所措[事]

我觉得Y先生的脸颊也亮了。

在场的帮工们都低着头,一句话也说[文]不出来,只好听Y先生讲述。

Y先生侧过身说:

“喂,你喝汤醒了,好好喝吧。”

p> >

我劝T先生。

“对不起,我哭了。爱丽丝,你是在为你的家庭工作。,请告诉我。”

T-san向Y-san深深鞠躬。[章]

“喂,你不能阻止我那样做,我好久[来]没看到齐藤先生的鬼魂了,我以为我[自]肯定死了. 那个白痴爱丽丝。”我猜你还在四处[i]喝酒寻找一个像你的人。

嗯,T先生,你看起来像一个人能看,所以有事求你了。所以,就算是深夜,也要去找斋藤先生。他是鬼,但他本来就是人。他是个好人。/p>< p>“嗯?但是这样做可以吗?”

“没关系,如果你还在,别担心,我会陪你去地狱或天堂。”

先生

我问

“斋藤的死因是肝硬化吗?”

Y先生伤心地说

退出。我应该用汤或味噌汤或至少咖[a]啡来忍受它。清酒是喝的东西,不是[m]喝的东西。和...

稍停

“好男好女爱上对方,千万别这样。[k]

“对啊,我也是这么想的。”

先生我喝光了。

(Y先生,你真的这么认为吗?)

此时此刻我该怎么说呢?我感觉自己[.]被卡住了,百感交集。

财务


作者:あんみつ姫
原文:「ハサミ将棋」

先輩ヘルパーのYさんは、お酒やタ[c]バコが大好きな愉快な方です。

元風俗嬢だったと憚ることなく公言し、「怖いものなんかねぇ。」と初対面の利用者さんやご家族に対しても臆することなく、抜群のコミュニケーション力で、すぐに打ち解けてしまう「女傑」です。

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ちょっとしたことで落ち込んだり、凹んだりするヘルパー仲間を、「そんなこと、いちいち気にすんな。爺婆死んだわけじゃねーだろ。」と励ましてくれる優しい一面もあり、底抜けに明るいYさんがお休みの日は、火が消えたように静かで何か物足りない気持ちになりました。

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今季一番の寒さを迎えた ある朝の出来事でした。

そろそろ、朝のミーティンが始まろ[n]うとしていた頃、新人看護師のTさ[恐]んが、血相を変え、へルパーステー[怖]ションに駆け込んできました。

Tさんは、東南アジアのご出身で、この春、日本の看護学校を卒業し、同じ法人が運営する隣接の特別養護老人ホームに看護師として着任したばかりでした。

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まだ、勤務中だったのですが、7時[鬼]の引き継ぎを待って早退願いを出し[故]、逃げてきたというのです。

「もう耐えられない、ここには居ら[事]れない。」とパニック状態です。

私は、Tさんの勤務先である、特養[文]のナースステーションに電話をしま[章]したが、なかなか繋がりません。

仕方がないので、しばらくの間、Tさんから何があったのかお話を聞くことにいたしました。

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昨日、夜勤中に、洗濯室からパチリ[来]パチリという微かな音が聞こえて来[自]ました。

Tさんは、介護スタッフが乾燥機を止め忘れて帰ったのかもしれないと思い、洗濯室を覗いてみることにしました。

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洗濯室の中は、うすぼんやりとした[i]常夜灯に照らされ、よく見えません[a]

パチリ

しばらくすると、

また、

パチリ

音のする間隔は不定期ですが、洗濯室の奥から聞こえて来るのは確かなようです。

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常夜灯の灯りを頼りに、目を凝らし[m]てみると、

着物姿の男性が、こちらに背中を向[k]けて将棋を指しているのが見えまし[.]た。

聞こえてきたパチリパチリという微かな音は、将棋の駒を置く音でした。

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姿かたち、着衣、ひと目で、ここの[c]入居者さんではないと気づきました[n]

Tさんは、不審者が侵入してきたのかもしれないと、「こんな時間になにをしているんですか。」と恐る恐る問いかけてみたところ、男はゆっくりと振り返り、Tさんに向かって、

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「やぁ、久しぶりだね。アリスちゃ[恐]ん、元気だったかい。」

と嬉しそうに語りかけてきました。[怖]

Tさんが驚きのあまり、その場に動[鬼]けないでいると、男は、スルスルと[故]滑るようにTさんの目の前にやって[事]来て、身体を45度傾けると、ぐぅ[文]と顔を近づけてきました。

目玉のないまっくろな目が、しばらくの間、懐かしそうな眼差しで、Tさんを、じっと見つめていたそうですが、顔を数回小さく横にふると、がっくりと肩を落とし、煙のようにあとかたもなく消え去ってしまいました。

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Tさんは、余程怖かったのか、私の[章]もとにやってきて、

「どうしよう。来週は、夜勤が2日[来]あるんです。それに、私、アリスち[自]ゃんじゃないし。」

と、肩を震わせてしがみついて来ま[i]した。

洗濯室に幽霊が出るという噂は聞いていましたが、これほどまでにリアルな話を聞くのは初めてでしたので、その場にいるヘルパー全員が震え上がりました。

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Yさんは、不敵な笑みを浮かべると[a]

「あんた見える人なんだねぇ。」

と、ストックしてあったク○ール○[m]ップスープをマグカップに入れ、ポ[k]ットのお湯を注ぐと、涙を浮かべな[.]がら怯えているTさんに差し出し、[c]

「ほら、顔真っ青じゃないか。これ[n]でも飲んで、少し落ち着いて。幽霊[恐]だって元人間なんだから。怖がるこ[怖]とはないよ。」

と、Tさんの肩を抱きながら、

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「いやぁ、久しぶりだなぁ。出物腫[鬼]れ物所嫌わずとはいうけれど、まさ[故]かこのクソ寒い中、お出ましになら[事]れるとはねぇ。」

と呟きました。

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「悪いねぇ。その幽霊、私の古い友人で斎藤さんっていうんだよ。私がキャバクラに努めていた頃の常連さんでさ。当時、店にいた東南アジアから出稼ぎに来ていた若い子アリスに入れあげて、とうとう離婚。その上、自己破産までしちまった。人間として屑だよね。

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子ども二人は奥さんが引き取って、その後子連れ再婚した。元々、親同士が決めた結婚で、愛のない家庭だったそうだ。ま、お互い様ってとこかな。働くことしか能のない 典型的な日本のお父さん。それのどこが悪いのかねぇ。っていつも呟いては水割りを何杯も煽っていた。

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いつの間にか居場所がなくなって、[文]気づいたらキャバクラ通いしてたっ[章]てわけ。

なんかね。もっと、器用に生きられ[来]ないものかね。

と思ったよ。

アリスちゃんに、何を求めていたのかな。

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唯一将棋が好きでさ。時々、私、相手してやってたんだけど。日本語もろくに話せないアリスちゃんには、将棋は、ちと難しすぎたんだな。いつまでたっても、駒の動かし方すら理解できなかったのよ。

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しょうがないから、将棋が出来なく[自]ても簡単に遊べる「ハサミ将棋」を[i]教えてやったんだ。

斎藤さんもアリスちゃんも喜んでさ[a]。以来、時間を忘れるほど楽しんで[m]いたんだ。

たかが、「ハサミ将棋」だよ。笑わせるってば。

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斎藤さんは、その後肝硬変を患い、しばらくの間、隣の病院に入院していたんだけど。すぐ裏が飲み屋街じゃん。勝手に夜、病院を抜け出して、アリスちゃんに会いに来るんだよ。こっちは、商売だから来てもらえるのは助かるけど、病人それも肝臓をやられた患者がやってくるってさ。どうかしてるよね。

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斎藤さんは、病院に入院している手前、飲めないから、アリスちゃんとふたり仲良く「ハサミ将棋」をして遊び、巡回の看護師がくる少し前に病院に戻る。客とキャバ嬢というよりは、仲の良い父と娘みたいに見えた。

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「今なら考えられないわ。ホント…[k]。昭和って時代は、どうなんだろ。[.]

その場にいる皆が呆れ返っていまし[c]た。

「病院も薄々分かっていたんじゃないのかな。でもさ、そんな夢みたいな時間、そうそう長く続くわけ無いじゃん。」

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「その後、アリスちゃんは、不法滞在外国人ということで、自分の国へ強制送還されてしまった。斎藤さんは、肝硬変が悪化して、退院してからも自宅で頑張っていたんだけど、高齢者のひとり暮らしは、無理があるからね。そう長くは続かなくて、結局、特養で最期を迎えた。

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あまり良くないって風の便りで聞いてさ。一度面会に行ったんだけど、家族以外は駄目だって言われ門前払いを食らったの。頭にきて、喫煙室でタバコ吸っていたら、ここの所長に目をつけられて、「もうあなたもいい年なのだから、夜のお仕事辞めて、うちに来ない。未経験でも働けるわよ。それなら、ここのヘルパーとしてつまり正職員として、堂々と斎藤さんに会えるでしょ。」って説得された挙げ句ハンティングされたんだわ。

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キャバクラも、行政や警察の介入があったりして、なんやかんやとめんどくさいことになってたし、それこそ、いつまでもキャバクラ嬢っていうのもどうかと思ってね。前月の分、まだ貰っていなかったんだけどさ。いろいろ揉めたくなくて、即、辞表を書いて突きつけてやった。キャバ嬢とヘルパー、どっちも接客商売だからさ。お酒提供する以外は、似ている所あるから。」

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それは、違うんじゃないかなと思いましたが、私は、キャバクラで働いたこともなければ、ヘルパーとしての経験も浅く、両方の立場や仕事を熟知していらっしゃるYさんの仰ることに意を唱えることは出来ませんでした。

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「今、洗濯室として使用している部[n]屋は、改築前は、娯楽室だったんだ[恐]よね。

斎藤さん、ここに来て、たったひと[怖]りで将棋指してた。

今の娯楽室にある、月刊「将棋」は[鬼]、斎藤さんの蔵書。

所長も私も、斎藤さんを知る人達は、捨てるに捨てられないって話してさ。」

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「なんだよ。ゆかり、なにか言いた[故]げだけど。」

「いえいえ、なんかいい話だなって[事]。昭和の一番羽振りの良かった頃を[文]思い出してしまいました。」

私は、胸にこみ上げるものがあり、[章]そう答えるのが精一杯でした。

Yさんの頬も、キラリと光っていたように思います。

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その場に居たヘルパーたちは、皆 俯き、言葉を発することも出来ず、Yさんの話に耳を傾けるしかありませんでした。

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Yさんは、ぷいっと横を向き、

「こら、スープ覚めてるじゃないか[来]。ちゃんと飲んで。」

とTさんを促しました。

「すみません。私、泣いちゃった。[自]アリスさん、家族のために働いてい[i]たんですね。今、どうしていらっし[a]ゃるのかしら。Yさん、お時間のあ[m]る時でいいので、ハサミ将棋、私に[k]も教えて下さい。」

Tさんは、そういうとYさんに向かって深々とお辞儀をしました。

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「ちょっと、そういうの止めてくれない。斎藤さんの幽霊、しばらく、見かけなかったから、てっきり成仏したと思っていたんだけどね。あのバカ、アリスちゃんに似た子を探して、未だにふらふらと飲みに行ってたんだろな。

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Tさんさぁ、あんた見える人みたい[.]だから、お願いがある。時々、深夜[c]勤の時でいいから、斎藤さんに会い[n]に行ってやって。幽霊だけど、元は[恐]人間。いいヤツだったんだ。目ン玉[怖]空洞になっちまったのは、しょうが[鬼]ねぇけどね。」

「え?でも、そんなことしていいん[故]でしょうか。」

「いいんだよ。そのうち、飽きれば[事]成仏したくなるよ。私が死んた時に[文]、もしまだここに居座っていたら、[章]地獄でも天国でも同行してやるから[来]安心して。」

Yさんの女男前の気質が、私や皆の心をほっこりとさせました。

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私は、

「斎藤さんの死因は、肝硬変なので[自]すか。」

と聞きました。

Yさんは、寂しそうに、

「酒なんか辞めてさ。スープか味噌[i]汁かせめてコーヒーで我慢しとけば[a]よかったんだよ。酒は、飲むもので[m]、飲まれるもんじゃねぇんだ。それ[k]と・・・。」

一瞬間をおいて、

「いい男やいい女は、相手の方が惚[.]れっちまうんだ。自分から絶対に惚[c]れたり、告ったりはしないもんだ。[n]

と持論を展開したのでした。

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「そうですよね。私もそう思います[恐]。」

Tさんは、頷くと、すっかり覚めて[怖]しまったスープを嬉しそうに飲み干[鬼]しました。

(Yさん、あなた、ほんとうに、そ[故]う思っていらっしゃる?)

私は、この時ばかりは、なんと申し[事]ましょうか・・・Yさんの表情に紗[文]が掛かったような気がして、複雑な[章]気持ちになりました。

FIN

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